今日の市況(2011年04月13日)
かたる:復興銘柄の横綱を東電に、露払いをメディッチに…、そうして太刀持ちを日立と捉え相場を眺めています。本日は日経新聞がメディッチの那珂工場の再開を7月から6月と大きく取り上げました。そのおかげで市場はメディッチの魅力を再評価しています。しかし市場関係者には、これまで勉強不足の為に、メディッチが車の半導体で世界シェアクラスでの役割を担っていると言う認識がなかったのですね。でも外人投資家は早くから評価していたのです。日本人は自ら考えることをしないし…誰かが動機づけしないとなかなか動かないのです。昨日はトロにも、復興御三家は批判されたけれどね。
トロ:批判なんかしてないよ。でもカタルが選ぶ銘柄はハイリスク過ぎて…一般的でないと言っているんだよ。
かたる:メディッチの事をいろいろ解説したいが…。今日は横綱の方だね。
今日の読売新聞の記事も、おそらくいくつか用意されているシナリオの一つなのだろう。でも本来は、前から述べていたように、法律で免責されていると思うんだ。この見方は何も僕だけじゃない。経団連の米倉さんも僕と同じ見方のようだね。
ここで何故、政策官僚は狡い…と考えるのかと言えば、彼らは国家論より、先ず保身に走る傾向があるようだ。原発の発生からの経過を考えると、先ず、東電の国有化論が毎日新聞社から報道され、アドバルーンが上げられた。この記事を受け東電は動けないから経団連の米倉さんたちが、水面下で動いたのだろう。つまり巻き返しの動きだ。その結果が今日の読売の記事なのだろう。
こうやってアドバルーンを上げて世論を観察しながら、実際の政策は落としどころが模索されるのだろう。おそらく、これを受け地方の電力会社が、何故、自分たちが負担するんだ?と疑問の声は上がるが、仕方ないのだろう。しかし…これでは日本の産業力は失われる。当然、この負担金は電気料に転嫁され料金が上がるから。故に産業の競争力が落ちるね。もともとの法律の原点を考えれば、テロや天災などの不可抗力の場合は、国が負担することになっているはずだね。それが法律の趣旨だ。その形を自分たちの解釈へ歪めるから…過去、日本は失われた時間を過ごしてきたわけだね。国民は真実を知る必要がある。
この原稿だって僕の推測の域を出ないが…、僕の予想は正しいと思っている。もし国が監督責任を取れば、当然、責任論が生まれ、関係者が処分されるからね。僕は経済産業省の原子力安全・保安委員も責任はないと思うが…、それで世論が納得するかどうかは微妙だね。こう考えていくと、東電は仕手化するんだね。でも哀しい。日本を代表するインフラ整備の大企業が仕手株としての評価しかできないとは…。早めに筋論を認め、国が結論を出せば、新しい時代が幕を開ける可能性があるよ。
時代や:どうも分かりにくいよ。カタルの相場観は…ごちゃごちゃ言っているが東電が上がるのか、下がるのかのどっちかだろうが…
かたる:株は市場経済化の中で動いているよ。特に東電はある意味で国策銘柄だよ。いいかい日本の産業力の基礎である電力料金の問題なんだよ。東電が倒産するか…とか、そんな次元の低い問題じゃないんだ。もし各社に負担金を課せば、電力料金が上がるよ。一部の政策官僚が楽をするために、日本の競争力がどんどん削がれるんだ。だから失われた時代が、永遠と続いているんだね。バブル崩壊の発生当初も、住専を公的資金で処理すればよかった。ところがマスメディアを使って、政策官僚が公的資金投入を批判したんだね。
その為に、どんどん日本は疲弊し悪戯に時間を費やしているよ。りそななどは処理銀行化したね。たしか関西銀行も入れてあるんじゃないの? 全部、大蔵官僚の尻拭いだよ。今回は、もうこんな姑息な手段をやめさせないとならないよ。だから東電が国家に見えてくるから、復興の横綱に格上げさせ変化させたんだね。分からないかな? 哀しいよ。メディアを使って情報操作をして、世論を誘導し、日本国の政策を歪めていくんだ。だから株価の単純平均は、どんどん下がるんだね。お金は必要なところに効率的に配分するものだよ。
トロ:なんか…。カタルのその切り口は本当のようにも聞こえるし、単なるカタルの幻想にも見えるね。
かたる:じゃ、この度の原発処理をすべて国家賠償にして、東電を被災企業としたら…どうなるか? 株価は急騰するよ。東電だけじゃないよ。全ての株価が…だよ。昨日、菅総理は復興にあたり原状復帰に拘らず、未来都市の復興を目指すと抽象的な表現で述べていたね。具体性が欠けているが、素晴らしいよ。そろそろ時期が来たかな?とも…思っているね。統一選挙でボロ負けして、こうなれば破れかぶれだ。ここまでくれば国民第一を考え、正論で政策を実行すればいいよ。僕は最初、菅総理を嫌っていたが…最近は中立だよ。
予算なんか必要ないよ。アイディア次第でいくらでもお金は集まるよ。アイルランドが金融危機から立ち直るような改善の兆しの記事を見たが…あの国は税金を下げ世界から企業を誘致しているね。被災地を免税にして戦略的な旗振りをすれば、日本は飛躍できるチャンスが転がっているよ。今回の震災を切っ掛けに、LEDの推進の話題が出ているね。そういうことだ。このようなピンチをチャンスに変え、省エネ国家を目指せばいいよ。今日、僕が言いたいのは政策官僚のメディア戦略にコントロールされるなと言うことだね。株価が上がれば買いに、下げれば売りに…イワシ民族からの脱出が新しい時代を開くのだろう。
最後に流れを見てほしい。
国有化論の毎日新聞→経団連の米倉さんの意見→今日の読売新聞。
流れとか市場経済と言うのは何が起こるか分からない。でも真実は一つ。今回は歴史的な天災が起こり、そのために多くの命が奪われた。彼らの犠牲を無駄にしては駄目だね。折角、日本国民がまとまり新しい時代の幕を上げるときなんだから…。ね、自民党さん。選挙で大勝しても利己利益より、政権と協力して大連立を実現し復興に向かおう!

投稿者 kataru : 2011年04月13日 15:31