今日の市況(2011年04月11日)
かたる:『Wake Up Japan!』キャンペーンは昨日のコラムに書いたように、基本は日本国民の「自立」です。しかし残念ながら、この感覚を会得するのは難しいですね。僕自身も流されます。世の中には様々な意見があり、どれが良いのか正解が存在しません。あれほどのスタッフに支えられている米国大統領も失敗しているわけです。アフガニスタンやイラクの現状を見れば、成功からは程遠いのですね。だから決断をするのは大変なのです。
しかし…かと言って自分の人生を他人に委ねるのは、どういうものでしょう。戦後の復興は大蔵省の計画経済が的確で素晴らしかったのですね。しかしお金の配分が歪められてきました。故郷の英雄、田中角栄の時代から配分の歪みが生じ、プラザ合意が曲がり角、ロッキード事件は米国と官僚が画策した事件と言う説があります。同じ構図が今回も小沢さんに使用されたと言う見方も存在します。日本は米国の手の中で踊っているわけです。
しかし…中国の台頭により日本の存在感がクローズアップされ、米国の戦略は微妙に変化しているようです。今回の震災にも大量の人員を配備しましたね。一般的な援助では、あんなことはしません。この米国の動きをどう考えるかは非常に重要ですね。しかし小沢さんは自立国家を目指したために叩かれたと言う説が存在します。日本はアジア中心に栄えた方が良いのではないかと言う考え方がありますね。完全に金融危機後の世界経済はその動きです。だからこそFRBは批判を承知で大量のドルをばら撒き、危険を承知で株価を支えている構図が続きます。「今年は米国の年だ!」…と前から言っているのはそういうことですね。中国は1-3月期の貿易統計は赤字だそうです。原材料費の出費が多く赤字に転落したと言います。結局、物価高に耐ええるのは先進国ですね。しかしEUは論外ですし、米国ですね。
ここで日本が登場します。民主党は統一選挙で大敗しました。自民党が奢らずに、大連立を時限でいいから組めば、可能性は出てくると思います。悪戯にスケープゴートを求めて東電を倒産させても、費用が掛かるだけで良いことはありません。多額の損害賠償費は電力料金の引き上げに繋がり、如いては日本の産業力の停滞に繋がります。果たして、ここを政策当局はコントロールできるかどうか…仮に責任論を問うて東電に被せても時間闘争になりますね。東電は裁判で争うし国内が二分されます。バブル崩壊の処理で失った時間は貴重です。少子高齢化は待ってくれますからね。故に国家負担で処理し前向きな課題に取り組むべきですね。国民の自主性を育てる教育をしなくてはなりません。だから、買わなくても良いのですが、東電なのでしょう。しかし現状は仕手株の範ちゅうを抜け出せません。東電が仕手株なんて…国策が問われますね。皆さんはこれで2日間連続のストップだから、明日は下がると思っているかもしれませんが分かりませんね。1兆円負担なら1250円で、負担がなくなれば2000円台に復帰する可能性もあります。さらに未来都市建設まで行けば…株価はいくらになるか分かりません。

でも現状は駄目ですよ。日経ヴェリタスにあるように、ネガティブなマスメディアに反論してまで、政策を実行する人間が居ません。神奈川県知事に当選された黒岩さんは各党の推薦でした。政治家のメディアに対する姿勢が分かります。黒岩さんに、どの程度の実力があるのか分かりませんが、メディアの力の勝利ですね。三重までも敗れたので自民党は勢いづいていますが…ここで敵対するようじゃ日本の復興も怪しいでしょう。何より国民が完全におんぶで抱っこに染まっています。株式市場の躍進はなかなか感じられません。
さて第3弾の復興銘柄はメディッチこと「ルネサスエレク」です。
ルネッサンスは響きが良い言葉です。再生と言う意味があるそうですね。フィレンツェのメディチ家は銀行家として成功し、莫大な財力で文化を支えました。ここから、再生=復興してくれれば…と、願ってつけた隠語ですが…。ただ名前を付けただけではありません。理由は存在します。企業が輝くかどうかは…改革にかかっています。人員整理を行うような改革は、長い企業の歴史の中でそんなにあるものじゃありません。つまりリストラクチャリングは企業の明暗が分かれる境目です。
メディッチは実に日本的な会社です。半導体事業で敗退した三菱電機や日立、そうしてNECの参加企業が母体になっています。過去は一流だった企業が、最後の砦として残した会社です。メディッチの那珂工場はひたちなか市にあり今回は被災しました。世界シェア30~40%と言われる車のマイコンを作っています。これだけでなく車の半導体に関しては世界一の会社ですね。エルピーダは日本では有名ですが、実はあまり中身はありませんが、ルネサスエレクは汎用品を捨て、高度化に拍車を賭けています。リストラの最中にノキア社からワイヤレスモデム事業を買収し、インドにも支店開設し、着々と布石をしています。

ただ、この度の被災で赤字幅は膨らみます。だから東電に次いで大きく下落しましたが…赤尾さんの手腕でコマツのように輝く可能性を秘めていますね。赤尾さんは日立の出身ですが…日立は車の部品にも非常に強いですね。計画停電の時期と那珂工場の再開時期と重なります。合併会社で無駄が多く存在する会社だから…、リストラ次第で大きく輝く可能性を秘めています。何と言っても世界一のシェアを誇るのが魅力で、急成長している車に特化していますし、車はEV化が進みどんどんハイテク化していきます。何となく狙いは分かると思います。僕も震災前から少し買っていました。でも東電でヤラレ売らされましたが…まだ若干、持っています。今日も買いを入れたが株価が高く買えませんでしたね。
今回は復興銘柄として「東電」、「日立」「ルネサスエレク」と紹介しましたが、別に薦めているわけじゃありません。僕なりの相場観からの発想です。株ですから上がれば売りますよ。こんなことは当然なのです。昔の話です。ある先輩が興銀にセールスに行きます。興銀は理由を聞いて2000万株買います。外人にも同じようにセールスします。外人も買いますね。でも先輩は売っていました。株価が上がれば当然売ります。株価を見て買うか買わないかは、あくまで投資家、それぞれが判断することなのですね。
今日はアメリカ野郎を後場から買いました。東電に見込みがついてきましたからね。あのまま100円台まで奈落の底では…いくら僕でもリスクを取れません。株式市場では…素質のある株が下がっているから魅力的なのですね。どんなに悪い株でも株価が下がれば魅力的な銘柄になるし、どんなに良い株でも株価が上がれば駄目株なのですね。あとは自分の資力と相談です。下がり続ける株を買い続けなら、資力さえあれば儲かりますね。リスクをどうやって取れるか?それを決めるのは投資家自身なのです。こんな常識的なことを何度も繰り返している日本国民のレベルが、メディアの姿勢が…悔しいね。
だから『Wake Up Japan!』なのです。メディアなんて所詮は恣意的な報道なのです。意図的に作られた中身と言っても過言ではないでしょう。最後に決めるのは貴方です。

投稿者 kataru : 2011年04月11日 16:36