今日の市況(2011年04月05日)
かたる:あらら…とうとう東電は上場来の安値を更新してストップ安だったね。歴史上、稀に見る現象で原発の対応に市場は不満らしい。僕とは違った見方で市場は動いている訳で、こんな時に法律の話をしても無駄だし…焼け石に水。みんな正常な判断が下せない。未知との遭遇じゃないや、未知の領域なのだろうね。世の中は正義とか、理論が正しいわけじゃない。ここが世の中の面白いところで不思議なところだね。恋愛でもそうだ…好きでも別れなくてはならない場合もあるし自分の感情で行動できないことも多い。そんな時は、動物がうらやましく思うことがある。知性とか理念とか…何かな?
トロ:だから…やめろと言ったんだ。東電なんか博打株だからね。
もともと理屈上は割安でも分からないよ。事態は悪化し続け農業から漁業に広がり、汚染水は放出する事態になるし…事態が収拾される方向性には全くないよ。仮に事態が収拾されても補償額が分からないから…お前がいくら原子力に関する法律を持ち出し責任はないと述べても世間は納得しないよ。
かたる:うん。考えてみると面白いもので…悪いことは重なるね。今度は気象庁が放射能の広がり具合を予測するコンピュータのシミュレーションの発表を見送った…とか報道されていたね。あまりにも広範囲の予測だから誤解を与えると言うことで見送ったらしいが、当事者は、本部である政府が発表するものだと思っていたと…責任逃れと誤解されるコメントを発表したとか…。
一方、一律に取りあえずの見舞金を、東電から海江田さんの指示で払うことになったが、浪江町は受け取りを拒否したとか…。さらに茨城沖で取れたコウナゴでは高い放射能汚染だとか高濃度の汚染水は止まらないし…これじゃ踏んだり蹴ったりだね。これだけ悪条件が揃っているから、ストップ安かな?と思ったが…最後は抵抗していたが149万株の成り行きの売り物を残している。先日は3000万株の売り物を一手に買ったが玉が切れたらしいね。僕と同じだ。
時代や:ハハハ…おいおい、追証は大丈夫か?
かたる:うん、今日は寄り付きで損切りを余儀なくされたね。余裕のある方も空売りを一部だけれど入れたが、直ぐに買戻し、また下がったので空売りを入れてみたが、自分の考え方の根本は上昇派だから…若干の損切りで二回目の空売りは買戻し損切りをしたよ。このように生贄を神様にささげたのだけれど…受け取ってくれるかどうか。既に風評により株価が上下し、東電の価値も関係ないね。
今日は後場から持ち株の半分程度を売らざるえなかったね。あとは現引きかな? 仕方がない。目先はまた失敗だね。トホホ…。折角、立ち直りかけてきたのに…またドブンだ。こんな時はいつも思うんだ。多くの人が震災で亡くなったし財産も奪われたし…僕なんかまだ救われていると…ね。それにしても孫さんは偉いね。たしか佐々木さんだったと思うが…シャープが孫さんの発明を1億円で評価し、そのお金が原資になってソフトバンクと言う出版と言うかソフトの販売会社を始めたのが最初だったよね。あれから何年、経過するのだろう? その1億円が100億円だからね。しかも生涯の年収も寄付すると言う。
一体、日本の仕組みで生きている人は、何故、自分たちの利益しか考えず、足を引っ張るのかな? 情けない限りだね。サラリーマンでもいろんな方法があると思うけれど…実は偉そうに言っているが、僕もわずかな寄付しか…していないからな。何かしたいな。東電を買って利益で1割程度の寄付を…と考えていたが、損失じゃ、寄付をもらう訳に行かないし…トホホ。
東電の汚染水放出の記者会見を見たよ。泣いていたね。
きっと現場は苦しい選択だったんだろうな。僕も客観的に見て後手を踏んでいるとは思うが…彼らの気持ちを考えると批判はできない。やはり僕は損切りを余儀なくされたが…また買おうと思っているよ。基本的にどんなに良い他の株を手掛けても、今の相場環境では無駄だね。東電は既に日本を象徴しているような株に、なっちゃた。あの、後手を踏む対応が日本の現状だね。だから立ち向かわねばならないよ。今日はダブル・スタンダードの話をしようと思うよ。
トロ:ショックだろうね。震災でヤラレ東電に賭け再びヤラレ、お前の人生らしいな。まぁ、無理をしないことだよ。ところでダブル・スタンダードって…米国の話か?
かたる:さすがだね。付き合いが長いと…以心伝心だ。先日、エジプトで米国の対応は後手を踏みゴタゴタしていたし、今回もリビアでの対応も米国らしくないね。むしろフランスのサルコジは行動力があると言うか、無鉄砲と言うか…今度は西アフリカのコートジボワールを空爆していると言う。
先日、米国はエジプトのムバラクを支持するかどうかで揺れていた。ムバラクはイスラエルの擁護派だから米国と利害が一致するが、一方で民主化も米国の旗印だからね。でもこのように相反する背景があり、ケース・バイ・ケースの行動をとられると、弱く見えてくるから不思議なものだね。
例えば相手によって自分の意見をコロコロと変えるわけだね。僕のホームページは一貫性があると思う。そのせいか、多くの皆さんにご迷惑をかけたけれど…駄目だと思っても一度信じた以上、最後まで付き合うのが僕の投資スタイルだからね。例外もたまには存在するが、多くは最後まで注目して業績推移などを追っている。本当はお金があれば東電も継続的に最後まで付き合うね。たとえゼロになっても…だ。僕は今、最も日本の現状を表現している会社だと思うね。目には見えないが日本の財政事情は切羽詰まっている。既に円安に動きだし…日銀が自主的にコントロールできない領域に入るかもしれない。時間切れと言う訳だ。何も原発は東電だけの問題じゃないよ。
あの対応力を見れば分かるよ。東電は基本的にエリート集団で構築された会社だよ。しかし機能していないね。普段の状況なら完璧な対応だけれど…このような危機的な状況下では指揮権が乱れてくる。今回は東電の責任と…マスコミはしているが菅総理は、震災直後、二日後ぐらいからかな? 政府直轄の管理下に置いたんだね。だからあの日から、責任は日本国にあるんだよ。
ところがマスコミは…恣意的な情報しか流さないから国民は翻弄されている。北海油田の原油価格は120ドルに入り円安は苦しいよ。東電の次のシナリオも見え始めたが…肝心の東電が800円台に向かわないことには話が前に進まないね。それが300円台だからね。なんだか昔の山一証券を連想してしまったね。エリート集団が目先の混乱に押され対応力がなくマスメディアに潰された会社だ。あとで分かったが、極わずかな債務超過の額で何も潰さなくてもよかったんだね。でも証券局長の長野さんの選択は民間企業の死だった。なんだか…東電の株価の裏には、そんなきな臭さも漂い始めた仕掛けを感じるのは僕だけかな?
トロ:やはりカタルは面白いことを考えるね。そんなことが本当にあると思っているの?
かたる:分からないよ。常識では「原子力損害の賠償に関する法律」によって…第2章の第3条で『原子炉の運転等の際、当該原子炉の運転等により原子力損害を与えたときは、当該原子炉の運転等に係る原子力事業者がその損害を賠償する責めに任ずる。ただし、その損害が異常に巨大な天災地変又は社会的動乱によつて生じたものであるときは、この限りでない。』今回は異常に巨大な天地変にあたるから…保険の1200億円他に国家が補償する。故に東電は免責されるんだと思うよ。でも道義的な損失は避けられないから株式教室の試算になったわけだが…株価を見ると怪しいね。僕の根拠はこちらのページ…
まぁ、東電から離れられないが…。このように世の中は不思議なんだね。冤罪で死刑判決が下されることもあるし…。株と同じで何が起こるか分からないよ。仮にだよ。間もなく…と言うか何れ原発の放射能汚染は対処される訳で…その時に損害額の話が独り歩きをするが…このような法律があると…どうなるのかな?…と元株屋は、先を読んで行動しているわけでその為に貧乏して奈落の底だよ。トホホ…。最後にチャート的には、今日は実質的な4空になるね。どう考えるかは…人それぞれだよ。


投稿者 kataru : 2011年04月05日 16:54