未来かたるが語る

今日の市況

今日の市況(2012年)(2012年12月13日)

かたる:韻を踏むとは…同じ言葉が繰り返され、ラップ調に響くリズムカルな文章を言うらしいのですが、余韻を与える文章はなかなか素敵なものです。小説もこの余韻、心の響きが残るものは良い芸術作品です。日本には川端康成さんや大江健三郎さんがノーベル文学賞を受賞しておられます。今年はずいぶん、村上春樹さんの受賞を予想する報道が多かったのですが、中国の莫言さんに決まりました。しかし僕には、村上さんが候補になることが良く分かりません。まだ彼の作品を多く読んでないので評価はできませんが、山本周五郎の小説と比べると格下の印象を抱いています。「樅の木は残った」「虚空遍歴」「長い坂」などの長編小説は「惻隠の情」を忍ばせる演出が随所に施されています。一方、スタイルを変える浦安時代の「青べか」などは、日本の村社会の良さが描かれており、背景を探る為に、わざわざ浦安の郷土資料館まで足を運ぶほどに感動を貰いました。それに引き換え「1Q84」はよく書けていますが…心に残る余韻が感じられません。

この余韻と言えば…映画「タイタニック号」に流れる音楽を担当したのはジェームズ・ホーナーだとか…。昨日、その顛末をテレビで放送していましたが、流石、一流のプロが競う米国のプロ意識を感じた内容でした。曲に歌詞を入れることに同意しない監督、たった1回のデモ版の歌を使われたセリーヌ・ディオン、先ず曲が出来て監督が映画に歌を使う事を拒否していたために、内緒で詩をウィル・ジェニングスに依頼し、セリーヌを起用するジェームズ・ホーナーのプロとしての情熱は素晴らしいですね。まさに芸術家同士が信念を貫き通す真剣勝負を思わせるエピソードでした。結果、エンディング・クロス(映画終了後のキャスト紹介の字幕)の場面で、初めて詩が歌われるのですが…。まさにこのケースは余韻を残した芸術作品に仕上がったのでしょう。たった一つの曲が出来上がった背景を知る機会があり、その経緯に非常に興味を覚えました。「MY HEART WILL GO ON」

株の世界も同じ余韻があるものと、ないものがあります。カタルが感じる潜在成長力と言う目には見えない総合的な企業の魅力ですが…現在のソニーは駄目ですが、素質は抜群ですね。企業価値の高い会社も、現在のような経済環境になると大きく落ち込みます。しかし何か、切っ掛けがあると、シャープのように注目されるようになります。シャープのケースは色んな不確定要素が存在し、仕手化しやすいのでしょう。好材料の「IGUZO」に悪材料の新株と目先の企業業績など…仕手化の素質は充分に秘めています。

今の相場で疑問に感じるのは…何故、これほど好環境なのに…株価は反応しないか?と言う疑問が存在します。一例を掲げると銀行株ですね。カタル一押しの業界あげての成長業種だと思っているのですが…何故か、株価の反応は芳しくありません。何故なのでしょう。考えられる要因は「中小企業金融円滑法」の存在と「日本国債の信用度」の話し、更に増資で増えた浮動株の存在でしょう。しかし需給バランスは、それ以上に中央銀行が量的緩和を実施しており問題はないでしょうし、日本国債も日銀が買っていますから、暫くは安心ですね。急激な金利上昇やジャンク債化の心配はないのでしょう。何しろ日本は世界一の債権大国で米国と比較になりません。財務省戦略に踊るGDP比の借金比率ですが…、震災をきっかけに悪化が加速した貿易収支なのですが…。これは技術競争力が劣化したという基本問題とは少し考え方が違いますね。メイド・イン・チャイナの人件費は高騰し、ストライキなどのリスクを考えると、日本の多くの企業は分散するでしょうね。故にタイに進出し、今日のニュースのように、三菱UFJはベトナムに進出するのです。邦銀の動きがようやく出てきましたが、自己資本比率との関係でしょう。僕のイメージの時間的な概念ではなく、遅すぎてイライラしています。しかし最近、ようやく、このムードが醸し出されてきましたね。経団連会長の前任者であるキャノンの御手洗さんが、率先して企業団を組んで訪問したのが、懐かしい時間になりました。

テクニカル面で、若干の過熱感が見られ、何処かで一服してもおかしくない状況ですが、このまま高原状態が、今年の春の段階のように続く可能性もあります。この点はデータ不足で…現在、データを収集中です。データは短いですがカタルが創っている日経平均株価とRSIの40以下と50以上の一例を掲げておきます。エクセルのマクロなどを利用できる能力があれば、時間を短縮できるのでしょうが…学生時代の勉強不足の祟りがありますね。何しろ勉強などせずに、麻雀に明け暮れていました。上手くもないのに…。

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今年の春と違うのは、日銀の姿勢でしょう。白川さんはどうしても日銀のプロパーですから、円の価値に拘りがあります。それに日本はどちらかと言えば、市場原理とは違い計画経済の共産主義型の国ですから、より一層、市場に対する偏見があると考えていいですね。しかし…総選挙ではデフレ脱却がメインテーマになっており、更に白川さんの任期は来年春に切れます。これまでの状況から積極派が任命される可能性は高いですね。ここが今年の春と違うところです。

今年の米国の株価は不思議でしたね。どう考えても大きく落ち込んでも良かったのですが…何故、下げなかったのでしょう。あれだけ欧州危機が問題になり、米国は財政の崖を抱え、米国債の格付けは更に下げられても、不思議ではない状況だったはずです。ところが乗り切りつつあります。大統領選の影響だったのでしょうか? いや、やはり量的緩和の弊害と思っていいですね。既に量的緩和の弊害を心配する段階に来たのでしょう。しかしFRBは財政の崖を気にして、ツイスト・オペで終了する筈の長期債の継続買い入れを決め、市場には安心感が広がって、今日の株価は高いようですが…時間差を考えると非常に危うい段階に来ていますね。株屋にとっては良いのですよ。調べてないので断言はできませんが懸念は残ります。

先程の疑問ですね。何故、金融株が、他と比較し図抜けて上がらないか?
この理由が分かりません。野村は超人気株になる素質も秘めている筈。何しろ1兆5千億の投資にレバレッジが掛かっていない筈はありませんね。しかし問題は同時にタイミングを間違っていることもあり、昨年の4000億円を超える投資は大丈夫でしょうが…その前のものは怪しいですからね。ただ多くは金融危機後のもので、この間の資産劣化は真空地帯ですからね。だから来春までに500円台の株価は既定路線なのでしょう。僕は標準偏差の高い銘柄が好きですね。金融株なら、みずほでも三菱でも良い筈なのですが…やはり貧乏人なのですね。

考えることは、2倍になる株を10回当て続け投資額を増やしていくと、計算上は50万円のお金が5億円を超えます。つまり毎年2倍になる株を探し続ければいいわけですね。10倍になる株を探すのは大変ですが、このハードルならクリアできるのではないかと楽観しています。ただし市場が材料に反応するような自由度が存在しないと駄目です。ある程度の市場経済のルールで動くなら、大丈夫だと踏んでいるのですが…どうなるでしょう。これまでの新記録は、半年で10倍でしたね。100万円が半年で1千万円が最高のパフォーマンスでした。この記録を支えたのはユビキタスの存在だったのですが…。しかしこれも長続きしなかったのです。マネタリーベースが増大している今回は、期待している次第です。

信じなくていいですよ。僕の現在は、かみさんのヒモですから…ね。これが現実です。僕自身、あまり自分自身を信じても居ません。ただお金の余裕があれば冒険などせずに、大きな成果をあげられるはずですね。むかし抱いた投資方法が生きる時代になるのでしょう。今の相場環境は抜群ですね。それだけ株価水準が非常に低いのですが…まだ多くの株がカタルの想像する最安値にも届いていません。

例えば三菱UFJの純資産は687円ですね。何故、毎年50円近く増えるのに…この株価なのですか? 誰か論理的に説明して欲しいものですね。三菱の頭取の発言を先日紹介したように、間違いなく長期国債に対する配慮は万全ですね。つまり国債価値の減額への対応は出来ています。銀行株で恐いのは、この損失ですね。既にグローバル化に舵を切っていますから、収益は増え続け、おそらく100円台も実現すると思われます。信じなくても良いのですよ。今は債券の利益などがあり偽物の利益ですが、アジアの成長率が大きく寄与しますね。最も期待できる米国市場への楔も万全ですね。国内の利益水準の低い投資を成長力の高いアセアンに移行するだけで、相当な利益成長が見込める筈で、先進国の量的緩和を世界で一番、恩恵を受ける会社になります。永易さんの経営方針によりますが、可能性は存在しており、あとはどれだけアクセル踏むかの問題だけですね。方向性は既に確定しています。

声高に株高を煽っても…韻を踏むとはこんな感じかな? 東京は晴れが続き、北陸はどんよりした天気なのでしょうね。きっと…。♩もういくつ寝るとお正月…コマを回して凧あげて…、日本の教科書は中央集中政権下の発想で作られ、ダブル・バインドを子供に強いても疑問に感じない教育者か…偽物の国、日本とプロ意識が戦う米国の市場経済か…。

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投稿者 kataru : 2012年12月13日 12:25