未来かたるが語る

今日の市況

今日の市況(2012年)(2012年09月04日)

かたる:今日はシャープの銀行担当者が日経新聞のやり玉に挙がっていましたね。記憶にあるのはパイオニアの新株割当価格が高く、その後、急激に値下がりしたことですね。当時はシャープの自社株もパイオニアに売却し、株式の持ち合いをしたようなのですが…。実態はパイオニアの資金繰りをシャープが助けたのでしょう。この提携を成し遂げた片山社長が現在のシャープを混乱に陥れた張本人なのでしょう。片山さんは、今年、責任をとって辞めましたが…亀山工場の後の堺工場の新設が命取りになったのでしょう。大阪府などの減免処置など色んな特権があったようですが…液晶から有機ELへの切り替えの時期に重なって、無用の長物に成り下がりましたね。ある意味でソニーの出井さんと片山さんは時代の読み違えをしており、入れ替わっていれば上手く行ったかもしれません。出井さんは早くから有機ELなどの次世代技術に賭けていた人ですからね。

今日の日経新聞の構成が面白かったですね。金融日本には企業育成こそ融資の王道と…日経では銀行の融資担当者の技量問題と人材不足を採り上げ、シャープをターゲットにしており、同じく一面には韓国のLGの有機ELの新工場建設が報じられています。前から有機ELはディスプレイの本命と言われており、カタルはトッキに注目していましたね。そのトッキはキャノンが、その技術力を担保に買収しましたね。キャノンの御手洗さんはSEDに拘り、最近まで量産化の開発をしていました。有機ELとSDEは次世代テレビの本命と開発競争が繰り広げられていましたが、おそらくこれからは有機ELが主流になるのでしょう。銀行融資は判断が難しく下手をすると背任横領になります。しかし昔の銀行マンは博打が当たり前だったのですね。夢のような技術に惚れ、銀行の金をその夢に注いだものなのです。だからトヨタや松下が世界的な企業に育ったのですが…今の銀行マンはマニュアル人間に成り下がり…冒険をしなくなったというか、社会の風潮が住宅ローンなどのマニュアル商品に流れるようになりました。産業資本の調達などの役目を果たさなくなっています。

机上論ですが、ROEが10%以上の企業は、なんと昨日現在で734社もあります。この中で売上高負債比率が10%以下の企業は326社もあるのです。無借金の企業は108社もありましたね。つまり現在の金融環境なら借り入れを起こし、財務レバレッジを高めれば金融力により業績を大きく伸ばせるのですが…銀行マンは何をしているのでしょう。仕事をしてないという事ですね。何故、こんなことを考えたかと言えば、カタルの失敗作のベンチャーリンクの話です。仮にあの会社の財務内容が良い時に、大手銀行相手に借金をしていれば…ひょっとすれば提携などの他の道が模索できたかもしれないという事ですね。日本ではFCのビジネスモデルは崩れましたが、中国など元気な期待インフレ率の高い国で事業展開を図れば、成功していたかもしれませんね。基本的にROEが10%以上も叩ける会社が、株価低迷でPBR1倍以下に放置されているのは理屈上、話がかみ合いませんね。

このようなバックボーンがあるから…、バロンズに日本市場を救うにはMBO、上場廃止が鍵を握ると書かれるのです。米国株はPBR2.2倍なのに、日本株は0.9倍だと報じられています。三菱UFJ銀行などはMBOで上場廃止にすればいいのですね。カタルの好きな松屋もこのレポートで登場し、時価総額は5億200万ドルなのに、資産価値は20億ドルと報じられていますね。4倍ですよ。実は株価が大きく下がっているシャープも計算はしていませんが、この可能性があります。しかし堺工場などの最新設備も移り変わりが激しい業界で、資産価値が大幅に劣化している可能性はありますね。有機ELの最近工場への転用は可能なのでしょうが…どの程度の追加資金が必要かどうか…。そう言えば、先日、シャープだけがアップルのディスプレイ供給に遅れが生じていると報じられていましたね。きっと開発者も最近のゴタゴタ続きで仕事に没頭できないのかもしれません。

今日は米国大統領選の話しを題材にしようと考えていたのですが…日経新聞を読んだら、話が他の方向に行ってしまいましたね。今回の大統領選で劣勢とされているロムニー氏が当選すれば…意外に米国経済は早期に立ち上がるかもしれませんね。基本構造はGDPの先進国は金融拡大により新興国の成長を促しました。背景は1989年のベルリンの壁崩壊です。東西冷戦構造が崩れ社会主義の敗北が決まり、市場原理の考え方が勝利しました。だから鄧小平氏は「富める者から豊かに成れ」と、格差を容認したのですね。共産主義と相反する考え方を導入し、金融デリバティブの発展が寄与しましたね。これにより新興国と先進国のギャップが埋まりました。だからこの移行期に日本は空洞化に苦しんだのです。しかし今、中国は過剰生産設備に苦しんでいます。一つの時代が終わったのでしょう。有機ELは高い技術力が要求されます。だから10年以上も開発が続いたのです。イノベーション革命が進みインターネット言語のソフト技術者が不足するぐらいに技術進歩が大きく進んでいます。京への利用申し込みは制限されているとか…日本船の宇宙空間の利用はまだ進んでいないようですが…高速コンピュータの利用などが技術進化が進み、遺伝子レベルの医薬品開発が進み始めています。

何を言いたいか分かりますかね?
先進国と新興国の格差が埋まり、今度は先進国が再び足踏みを止めて前に大きく前進する順番になるのが道理だと述べています。多くの問題は資産価格を上昇させることで解消されます。坪単価を東京なら100万のものを2倍の200万にすれば、期待インフレ率は高まります。人間の感情は欲なのですね。技術進化と欲が絡み新しい成長が促されます。基本構造はベルリンの壁崩壊で始まった、先進国と新興国の格差是正の時代が終わり、新しい成長期が始まるかもしれませんね。だから共和党のロムニー氏が当選するなら、その順番が大きく加速されるかもしれません。共和党の基本は市場原理なのです。小さな政府と強い国を模索するのです。

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投稿者 kataru : 2012年09月04日 11:09