今日の市況(2012年)(2012年08月27日)
かたる:本当に米国は景気が悪いのでしょうか?
そこでGDPの7割を占めると言う消費の中でも小売売上高の推移を見てみました。下のグラフです。(米国商務省より…)確かに金融危機の影響を受け2007年11月より急激に落ち込みました。3413億7千万ドルから2009年4月まで2945億95百万ドルまで落ち込んでいますが、その後は再び上昇基調を取り戻し消費は伸びていますね。そうして2011年3月に、これまでの最高額を抜いています。今年3月には3624万48百ドルを付けここ数カ月は低迷していますが…許容範囲の動きでしょう。

やはりNY株が強い動きは裏付けられていますね。なにか僕らは日本の報道に染まっている為か、世界中が不景気のように感じますが、データは正直に実体経済を捉えているのでしょう。何故、FRBは更なる金融緩和が必要なのでしょう。既に十分に金利は安いし、欧州危機の影響もあるのでしょうが、ドイツを始めマイナス金利が常態化するほど金余りなのです。不思議な市場の解説と構図です。カタルが何度も話題にしている消費税の引き上げから官僚が名実GDPの政策変更を行うと言うカタルの仮説、消費税編ですが先ごろ決まった国家戦略会議の主要テーマの環境、医療・介護、健康分野の100兆円需要の構想は今日も報道されています。日揮が80億円を投資してメガソーラーを建設すると言う話ですね。日本株は下がりようがないですね。ただ上がるかどうか…まだ分かりません。下がらなければ上がるのが道理なのですが、需給バランスは微妙な状態がしばらく続くと思われます。マイナス金利に象徴されるようにお金が動かないのです。
このような状態がいつまで続くか分かりませんが、何かのインパクトが切っ掛けになり、お金が移動を始めます。日本の成長力の一つは内需の需要です。明らかに日本人は震災以降、節電などの意識の高まりから効率化生活に舵を切っています。多少割高な商品でも機能が納得出来れば買い求めるわけです。電力の見える化などスマートフォンを利用した節電商品がこの秋の目玉商品のようです。どうもスマートフォンは一つのキーアイテムになってきたようですね。最近では様々なソフトがあり周りの景色を取り込むと山の名前が表示されたり…ガイドが不要になるサービスが次々に開発されています。高山植物の図鑑など不要になる時代ですね。便利になってきました。喋るだけでソフトが動き時代ですからね。フュートレック(2468)など色んな会社が何れ注目を集めるでしょう。
どうも今の所、カタル君の読みは外れそうです。本来8月後半は安く、9月の上旬に底を打ちFOMCを切っ掛けにNY市場は新高値に躍り出るとの読みだったのです。米国の大統領選を意識した動きを考えていましたが、意外にもずっと米国株は強いですね。考えられるのはやはりQE2の効果が広がっているという事なのでしょう。ただ米国金利の上昇は明確に見られず、流動性の罠から確実に抜け出しているかどうか?分かりませんね。おそらく金融機関の痛手が大きくリスクを取れない為に上手くお金が循環しない状態が続いているのでしょう。日本もそうでしたが…日本の場合は金融庁の強硬姿勢が現場に怯えを与え現場が過剰に委縮しているのでしょう。飴と鞭と言いますが…鞭が効きすぎました。日債銀だったかな?幹部の背任横領罪は無実になりましたが、不良債権の認定は難しく、お金さえ貸せば助かる人は大勢いますからね。僕は亀井さんを批判しましたが、「中小企業金融円滑法」を一概に批判は出来ません。
今日も売買代金がトップなのはシャープですから市場の薄商いの状態が分かるというものです。下がりはしないが上がりもしない…銀行株が間もなくどちらかに放れてもおかしくない位置に来ました。三菱UFJなどはかなり煮詰まってきましたね。この意味はこの価格帯で玉が集まらなくなりつつあるという現象と考えています。綺麗な三角フラッグを形成しています。タイミング的にはソロソロなのでしょう。ただ急上昇するかどうかは分かりません。エネルギーガ蓄積されていることが事実ですが、爆発するほどインパクトがあるかどうか分かりませんね。

先日、日経新聞に東邦チタンの市場解説が載っていましたね。豪カンタス航空が赤字になった為に、ボーイング787の発注をキャンセルしたとの報道を受けて株が下がったと解説されていましたが…関係ないですね。たまたま上がっていたから利食いが入っただけの話です。ただ明らかに玉集めをしている様な動きにも見えます。こういう下げが買い場になりますね。余り下げなければ、狙っている筋が居るのでしょう。僕らは下げの動きを見て相場が強いかどうかを判断するわけです。今後の動きが注目されます。しかし…全体の相場は面白くありません。ワクワク感がないのですね。
何かきっかけが欲しい相場展開が続いています。やはり僕には三菱UFJが非常に安く感じるのです。一つは、都市銀行はヘッジ能力に長けています。国債などの保有も多いのですが、たいがい婆を引くのは地方金融と相場は決まっています。最近、地銀株も高いようですが運用能力が乏しいのですね。だから急激な方向転換が始まると損失を隠す傾向があります。更に地価の上昇はいつも都心から始まります。都市銀行の支店は必ず駅前ですよ。仮に規制緩和で銀行の複合経営が認められたなら…土地の有効利用は大きな収益に繋がりますね。純資産価値の半分以下の株価はどう考えても黒字の有配企業に相応しくありませんね。様々な点で日本株復活は銀行株から始まるのでしょう。内需株と共に注目されます。国家戦略会議の流れに沿った銘柄も注意が怠れません。

投稿者 kataru : 2012年08月27日 10:46