今日の市況(2012年)(2012年08月22日)
かたる:まんざら駄目な市場展開ではないな…とも思うのですが…人を惹きつける魅力が乏しい市場には違いありません。体たらくの出来高推移と売買代金を見ていれば、市場の様子は分かります。この程度のしのぎでは僕のような半端もんの技量では儲けるのは難しいですね。余程の資産があれば話は別ですが、限られた資金で効率的な運用は難しいのです。何故ならば、安値は分かりませんからね。確かに三菱UFJ銀行も10円程度の幅で揺れていることは事実ですが…この揺れを実現利益にするのは難しいですね。1000株単位で買い下がり、上がったらすぐに売る細かな対応をしなくてはなりません。ネット取引なら可能かもしれませんが…僅かな値幅で小銭を稼ぐディーリングのような小手先商いは性に合いませんね。
別に僕が掲げているから日経新聞が取り上げて沢井製薬やピジョンなどを引き合いに出したとは思いませんが、カタルの採り上げている株は、大体が時間をかければ上がっています。しかし…カタルは常に高値になっても追い続ける夢みる人間だから失敗しますね。ベンチャリも100円から500円まで上がったことは上がったのです。デモね。現実の日本社会の構造の中ではやはり難しい。
何故か…日産東京の株価が上がっています。この会社は確か東京都内に自前の不動産を沢山所有しており、銀行管理が長く続いていたはずですね。最近の業績はようやく黒字体質になって来て、復配も視野に入ってきたようです。目先の業績向上と含み資産の背景を利用した特定筋の介入があるのでしょう。ただこの株価から上は論理的な裏付けが乏しくなりますね。実際に調べたことはありませんが…どの程度の資産があるのかどうか…2008年の127円の第三者割当増資がキーワードかな?もともと浮動株比率が低い会社だから…この株価の動きは分からないでもありません。同じ不動産評価の松屋も高くなっています。僕は松屋の方が好みです。

株は目先の業績と夢ですね。カタルが下値圏と思われる位置で東邦チタンを採り上げたのは、両方が備わっているからです。チタンの需要は航空機の量産化拡大で増える傾向で海水淡水化プラントに利用されるチタンの需要も原油価格が高止まりしているから好調でしょう。中国の海軍事情をみると潜水艦などの需要もソコソコなのでしょう。つまりチタンの将来性は悪くない筈ですね。問題は為替水準ですが…この環境下なので値上げが浸透しようやく水面下から顔を出しています。チタンの需要期はこれからで為替が更に円高方向に行くかどうか…どちらかと言えば円安なのでしょう。先日、発表した「 金属リチウム空気電池は負極に金属リチウム、正極は空気中の酸素を用いたリチウムイオン電池の一種であり、蓄電容量(エネルギー密度)がリチウムイオン電池の5倍以上とされ、車に搭載すれば航続距離を1,000km以上にできることから車載用次世代型二次電池として注目されている。」との記述の新技術が、もしEVなどに利用できるほど信頼性が高いなら…画期的なことですね。
世界のノーベル賞的な開発は蓄電技術にあります。携帯電話の充電を毎日している人は痛感されていることでしょう。この容量が5倍ですよ。1週間で1回の充電で済みますね。当然、充電、放電の激しいやり取りがなくなるので電池の寿命も長くなりますね。株は夢を買うのです。素材企業なので為替さえある程度まで円安方向に向かえば、大きく収益は改善され一株当たり100円台の利益水準の回復も可能です。その変化率を狙い仕手筋が仕掛けるわけです。株価は下値、売り上げは順調に伸び面白い存在ですね。ただ今の市場はなかなか参加者が少ないからね。ワクワクする材料も裏を取らねばなりません。実際にサンプルが世界各国の自動車メーカーに渡り、共同開発まで持ち込まれるようになれば支援材料になりますね。経営のスピード感は大切です。
人気になっているサニックスも規制緩和が後押し、収益が見込みやすくなるでしょう。ただ実際に収益構造が大きく変わるためには様々な試練がある訳です。グリーを見ていれば分かりますね。おそらく欧米では通信会社が料金を回収する仕組みではないのでしょう。欧米ではいちいちカード番号を入力するのでしょうか?一番の見所は海外収益の推移なのですが、会社側は発表しておらず、あの会員数も眉唾ものに見えなくもありません。しかし順当ならそろそろ今年後半には確実に収益が寄与してくるはずですね。日本は携帯先進国ですからね。LTEの普及はある意味でインフラ整備なのですね。僕は携帯各社の競争が足りないと思っています。3社とも料金を大幅にダウンさせてはいませんね。家庭の電話使用料金は2万円程度ですが、電力やガスは1万円未満です。つまり更にディスカウントの可能な業界なのでしょう。ソフトバンクはようやく買収資金の返済の峠が超えたところで、遅れていた設備投資を急いでいます。これで普通の会社になる訳で更なるシェアを奪う戦争を仕掛けるか…海外に進出するかですね。太陽光買取価格が42円になったことで夢が現実になりますが…こんな程度で株価が大きく変化しませんね。アジアの情報インフレ整備を急ぐべきでしょう。
エムスリーは良い会社に育ってきました。ソネットエンタをソニーが買収するわけです。実は証券マンを止める前にソネットエンタをお奨めし買って頂いたことがあります。まだ10万円から20万に乗ったばかりの時でしたね。21万円台だったかな?2年ほど前の話しですが…僕はソニーのDENAを見る思いだったのです。ある意味でソニーと言う会社はまだ健全なのでしょう。このTOB劇は安く買うことも出来たのでしょうが…正当な価格で買い取る辺り…腐敗臭が漂う企業ですがソニーはまだ腐っていませんね。三菱UFJもそうですよ。僕のサイトにむかし登場していた神主さんは小さな証券会社で歩合セールスをしていましたが、三菱系に買収されました。その時は破格の支度金が出たのです。前年の収入を1年分支給したのかな?彼は年収が2000万程度だったので、それが支度金になり立花に移籍しましたね。信用と言うのは…腐っても我慢するので養われるのでしょう。今回の買収はソニーを見直すポイントの一つですね。まぁ、1000円を割れても触手は動かない会社ですが…出井さんの失敗が痛手だったですね。時間の選択は非常に難しいものです。
今日は話が飛びますが…先ほどNHKを見ていたら、藤田嗣治が最初にパリで評価された乳白色の裸体像の作成の話をしていましたが、ベビーパウダーの原料であるタルクを用いるなど苦労したのでしょうが、あの作品が評価される時代背景がきっとあったのでしょう。芸術家はそれぞれ才能を持っていますが、時代背景が合わないと評価されませんね。何人かの作家は死んだ後に大きく評価された人も居ます。稀な存在ですが…面白いものです。株と同じですね。有機ELをとり急いだために失敗した出井さんは時代の推移を見間違ったのでしょう。早すぎても駄目なのでしょうね。
構想を抱いてはいますが…時代がマッチするかどうかが…時間の見極めが成否を決めるきっかけになるのでしょう。株式投資をやっていると、この時間の感覚が非常に重要だと認識させられます。金融バブル崩壊から既に6年程経過し、先日、初めてGSEの処理が早められると報道されていました。GMの再建も政府の持ち株が売れずに進みません。オバマ大統領のグリーン・ニューデール政策は失敗ですね。唯一の成功例に見えるGMも不健全な形です。ただGSEの処理を早めることは新しい時代が近づいている証でもあります。本日の風力発電の報道はある意味で正しい政策なのですが、何度も言いますが単発では意味がありません。政治家らしいスケールの大きな夢が新しい時代のイノベーションを高め早めるのですね。50兆円程度の法螺を吹いて、やはり未来都市の実現が面白いけれどね。

投稿者 kataru : 2012年08月22日 12:18