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2013年03月31日

正義と天秤

今日はカタルの以前からの仮説である「新興国から先進国への里帰り説」を解説しようと思いましたが、その前に準備作業が必要のようです。

この説は金融デリバティブの発展により、先進国から新興国に流れた資金を糧に、新興国の成長率が高まり、躍進したBRICsの誕生を支えたのは、金融デリバティブの発展であったと言う考えが前提になっています。(現在起こっているキプロス騒動も、この流れの中に存在します。)この資金の流れが、新興国と先進国の溝をかなり埋めたので、今度は、流動性の供給拡大などにより、この資金循環が新しい経済の潮流を生み、先進国へ帰ると言うカタルの「先進国への揺り戻し」説に繋がっています。この話を裏付ける現象として、インドネシアの財政赤字問題からルピアが売られたのは、その流れの一環だろうとも…考えていたわけです。そんな中で、先日、3/26日経夕刊に登場した「比較優位と空洞化」と言う法政大学の渡部亮教授の十字路の原稿に、カタルの説との関連性を感じ…(調べたら、彼は野村総研の出身なのですね。第一生命とも人脈があるらしくコラムを書いていました。このシリーズはなかなか面白そうなので…時間があれば読んでみたいと考えています。)このコラムは、僕の仮説を裏付けるものであるように感じて、自分で調べる必要性を感じた訳です。僕の頭の中の想像を、膨らませる貴重なパーツになるので、頭の中を整理しておく必要性があります。だから皆さんには、少し難しいかもしれません。でも敢えて、解説に挑戦することで、僕の頭の中を整理できますからね。その為に、このレポートを書き始めた訳です。

僕はレポートを書くに辺り、目的は有望な株が見つかれば良いだけの話しなのですが…。その前提になる経済環境は、非常に大切なのですね。「失われた時代」と言われるように、日本は「選択ミス」を連発しています。カタルが何度も引き合いに出している澄田日銀元総裁から三重野元総裁達の経済運営は、明治以来、培ってきた日本の富を失う元凶になっています。加えて最近では2006年の選択なども…その実例の一つです。この辺りの背景がわからないと、カタルが、普段、述べている株の解説も理解できないのですね。日経夕刊の比較優位は、リカードの学説に起因していますが、僕の読者のレベルが、どの程度の知識レベルか? 対象としている年代もネットでは見えず、何処に焦点を充て解説するか…は難しいものがあります。ここ、しばらく007の解説をしていますが、年金生活者が冒険するのは限度があります。自分でリスク・コントロールが出来ますか? 問題は此処なのですね。ただ冒険をしなければ果実を得られないのも事実です。この選択は難しい。Jトラストは度々引き合いに出すカタル銘柄の一つですが…カタルも当初は、ボロの仕手株と考えていました。それはバックの人脈が、その筋だからです。しかし僕が注目した眉唾とも思えた一株利益が維持され、だんだん本物の株価になってきましたね。この推移は007にも似ています。この背景を理解しないと、なかなか銘柄の素質は見抜けません。


冒険に多額の資金を投じる人間は、本来は、まともではありません。一般的には…です。金持ちは日本の税制では、なかなか誕生しづらいのですが、少なくとも3世代はかかると言われています。初代が松下幸之助でも、盛田昭夫さんでも、豊田佐吉さんでもそうなのですが…最初の基礎を築いた人は、様々な選択を強いられます。その選択が正しくとも、時代背景で敗れることもあります。この辺りの感覚が分からないと…なかなか株の本質を知ることが出来ません。そこで正義とは…何か? 選択とは何か?と言う背景を、今日は考えてみたいと思っています。

日本の弁護士バッジには、秤がデザインされていますが、ひまわりは正義と自由を、秤は公正と平等を意味しており、弁護士は自由と正義、公正と平等を追い求めることを表しているといわれています。この秤の起源はエジプトの死者の書にあるようで、正義のシンボルとされてきました。関心のある方は此方を読まれると…ある程度は背景が分かります。この「正義を決めるのは我々だ…」との暴言を吐いた東京地検、ホリエモンが逮捕され、江副さんが挫折したのは…何故なのでしょう。三木谷さんや孫さんは生きながらえて、日本の社会秩序の淵を歩んでいますね。同様に野球のイチロウやAKB48の秋元康さんは自分自信との戦いに、限界まで向かい合っている人達なのでしょう。一流と呼ばれる領域を維持するのは大変な努力が必要です。それこそ超人的なスケジュールをこなし、自分の限界を超えた能力を常に追求されるのでしょう。その選択を成し遂げても社会環境に恵まれないと、ホリエモンや江副さんのようになります。この違いは紙一重なのでしょう。

ホリエモンの経緯は、皆さんが良く知っているでしょうが、江副さんのケースはあまり知らないでしょう。一般的な事件の概要は此方から…。ホリエモンとよく似たケースです。しかしその内部事情は分からない人も、多く居るでしょうから、山本清治さんが書かれている此方のブログが良いでしょうか? 清ちゃんも良い素質を持った証券マンでした。僕と似ていますね。株をこよなく愛し、僕ぐらいの株好きは、どの証券会社にも、昔は多く居ました。昔の和光証券は相場の創り方が上手く有名でしたね。その為に僕も和光に憧れ、興銀常務の杉下さんの伝手で、和光の歩合セールスになったのですが…。清ちゃんはその裏舞台を支えた生き証人だから、彼の発言は本物ですよ。株屋らしく話がいつも大きくなりますが…。リクルートの事件などの判断は、難しい選択ですね。

あの時に地検が潰さなければ、日本の労働環境の仕組みが変わっていたかもしれないのです。ホリエモンの場合もそうですね。フジテレビの買収の背景を考えると日枝さんだって、取締役会で突然、鹿内一族を闇討ちにした裏切り者と言う説がありましたね。なにも権力を誇示しなくて、もしライブドアとフジテレビが合併していたら、今頃はインターネットテレビのソフト会社が誕生し、世界を席巻していたかもしれません。ネットとテレビの融合は避けて通れませんからね。歴史の選択は面白いものです。皆さんは知らないでしょうが、僕は日興証券の人と付き合いがあり、松下幸之助は信用取引をしており、何度か追証に追い込まれたそうです。実話ですよ。あの経営の神様と呼ばれる松下幸之助は…相場に手を染めていました。日興証券のTさんの話です。そのTさんのお客さんでホンダの一次下請けの親父さんは、ホンダの内部情報を手にして、ホンダを大量に買いまくっており、彼は日興でトップセールスマンに輝いたこともあります。まぁ、昔は、こんなものです。
僕の知り合いだった岡三のKさんの得意先は、藤田商店でした。マックの創設者ですね。

小説ではなく、真実は「正義の認識」は、紙一重なのですね。この辺りの感覚が分からないと株の神髄と言うか…見極めの意味は、なかなか理解されないでしょう。だから加藤あきらは、よく神社に御参りをしていました。天の神の裁きがどちらに転ぶかは…僅かに違いなのです。その違いは天気かも知れません。たまたま雨が降ったので、時間をずらしたことが成功に繋がるケースもあるでしょう。よく破たんしたヘッジファンドのマネージャーが、あと一日あれば事態は変わっていたのに…という事があります。相場の世界はそんな運にも左右されます。人間の感情などは微妙なものなのですね。今日の冒頭は厳格な学説などの話しから入りましたが、リクルート事件の認定は、当たり前だった常識が、ある日、突然、認知されなくなる事件でした。「死者の書」に出てくる天秤は、僅かな違いのバランスが保たれているのでしょう。相場のシナリオも似たところがあります。

投稿者 kataru : 12:18

2013年03月24日

初押しは買い

今日は、これまで007(ユビキタス)を推奨してきたので、その株価が押し目を入れている事について、カタルの意見を述べます。調整と言う表現を用いる人も居るでしょうが、それが正しいかどうか…。かたるは単なる押し目と考えています。どちらが正しいか…これは後にならないと分かりません。カタルはどちらかと言えば、押し目と言う認識です。

まぁ、僕の考え方が正しい訳でもなく、当たる訳でもありません。こういう当たり前のことを前もって書かねばならない日本人の資質を哀しいと考えています。米軍の統治下で培った画一化教育の為に、日本人の物事の考え方が幼稚だからですね。ネットでの犯罪も多くなり困ったものです。世の中にはいろんな考え方の人間がいますからね。人生の選択は、それぞれ自分の責任なのです。決して他人が決めるものではないのです。詐欺などの刑が軽いのは、騙される方にも落ち度があるからでしょう。社会的な弱者を狙う振り込み詐欺などは許せませんが、成人相手なら商売は、ある意味で詐欺に似たようなものですからね。僕も、昔、ハウツー本の高給版詐欺と言うか…成功が出来るノウハウを100万円で買ったことがあります。米国の保険のセールスマンのノウハウですね。結構、僕自身も騙されやすい体質です。ハハハ…。

さて本題ですね。基本的に僕の考え方は大きく変わりません。株が下がろうと上がろうと自分の目指す株価や状況が生まれるまで、自分の考え方を堅持する方です。過去、双日、ベンチャーリンク、武富士等々…掲げれば、キリがありませんが、ずいぶん失敗を繰り返しています。だからそのつもりで読んでください。更に最近は相場の参加層が大きく変わり、相場の質も変わっている様なので、昔の経験が邪魔になるケースもあります。その辺りも考えねばならないでしょう。しかしカタルは、相場は人間心理が創り上げる動きですから、昔からの経験則は生きているとも思っています。人間の感情は、昔も今も大きく変わりません。株が上がれば、もっと上がると錯覚をしますし、株が下がれば、もっと下がると錯覚をします。この見極めは、数多くの経験を積まないと克服できませんね。カタルの場合は証券マンで30年以上、株の売り買いをして、お客様と共に苦労をともに歩んできました。だから読者の人のキャリアより、ずっと経験は豊富でしょう。

贔屓目かも知れませんが、結論から言えば、007は相場の初期波動に位置しており、心配はないし、この押し目は相場の腰を強くして、今後の楽しみが増えたとの認識です。通常、急激に上昇した銘柄は乖離が高く、利食い売りが入りやすいのですね。当たり前です。皆さんが利食いの状態なのですね。みんなが利益を得たいのです。だから乖離問題はいつも浮上します。さてここで、最近の上昇銘柄の乖離状態を見てみましょう。基本的に26週移動平均線乖離が100%を超えるような銘柄は、何れ調整が避けられません。ただリストを見れば分かるように、100%を超えた後に、更に人気が続き200%を超える超人気株が生まれる確率もあります。現在100%を超えるものは54銘柄存在し、内200%超えは、僅かに6銘柄です。これらの超人気株も上昇過程には何度か短期調整(押し目)を入れながら株価は上昇しています。

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さて007ですが…昔から「一次規制は買いだと言われており、注目されてからの初押しもまた買いと言われるのが…」カタルのこれまでの経験則です。通常、仕手性を帯びる小型株の変動は大きく、3割程度は当たり前の押しを演じます。特に現物株は売り残がなく買い戻しが入りませんから、基本的に株価変動は大きくなります。これは経験則からの株価の動きに対する認識です。さて相場ですが…通常は材料が分からないで騰がるパターンが最も強いのですね。今回の場合は村田との資本提携やQBの現実化と言う背景はありますが、企業業績に株価上昇の意味が表れている訳でもなく、具体的な村田との実績が発表されている訳ではありません。つまり材料が表面化して株価が上昇しているとはパターンとは違うような気がします。昨年、村田との資本提携ですから、今年中に何らかの提携効果が生まれるのでしょう。まぁ、先は非常に長いのでしょう。基本的に村田との資本提携効果が生まれ、企業業績に変化が出て来るまで、今回の相場は続く訳ですね。故にカタルは何度も、現物で1株を買い、2倍になったら、また1株を買い、黒字になったら、また1株を買いなさいと述べ、大切に育てましょう。…と述べていたわけですね。

さらに注目を集めた今回の株価目標を2010年の春より外部環境は良く、その高値を抜くと推察しています。今回の株価波動での話しです。それで株価上昇の一幕が終了して、実際に企業業績に変化が出て来る時期まで、調整を演じると考えています。更に人気化してからの株価波動を見ると…まだ序盤ですね。エリオットの株価波動論は有名ですが、まだ第一波の第一波動のイメージです。通常、この株価波動は、第二、第三と演じた後に、二度の調整波を入れて、第二ステージに移ります。エリオットの波動論の解説は、ネット上にいくらでもあるでしょう。これがカタルの007の株価認識です。どっちにしても組立ソフトの追い風は続き、相場はまだ始まったばかりのイメージです。一番怖いのは好業績を背景に株価が大きく上がった後に、その株価が割安になり株価が伸び悩むパターンです。基本的に株価が割高に感じられるうちは、買いだと言うのが株の世界の基本的なセオリーです。

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カタルが独自に用いているテクニカル指標の「σ」と株価のグラフを見比べて…自分で判断して下さい。ただ基本的に株価が下がって不安感を抱くという事は、自分にとってその投資金額が大きすぎるのですね。そのようなポジションの人は、所詮、相場で儲けられません。何故、カタルは、株で儲けるのは自分との戦いで精神力との勝負だと言っているのか? 銘柄選別でもなければ、投資するタイミングでもありません。あくまでも自分の力量なのですね。生まれ育った運と言うか…他人に言われてどうにかなる問題でもないのです。不安を抱く人は、早めにポジションを整理して株などやめるべきです。カタルはハイリスク・ハイリターンを好みます。故にカタル銘柄の中から幾つかの人気株が生まれ、何倍にもなるのです。値上がりが大きいという事は、当然、リスクを取っているという事ですね。当たり前のことが理解されない人間が、如何に日本に多い事か…。こんなことは常識なのです。故にカタルは何度も大手邦銀株でも買えば良いと、最初から述べています。三菱UFJを、何度も4ケタ以下は安いと言っています。だから定期預金のつもりで三菱UFJを買い、1年でも2年も持っていればいいのです。安倍政権が正しい政策を実行するなら間違いなく4ケタは奪回します。全ての株価は政策次第なのです。

後は皆さん自身の選択なのです。人生は冒険なのですね。

投稿者 kataru : 09:55

2013年03月20日

人生は冒険

いやはや…カタル君もアルツハイマーを警戒せねばなりません。今日はてっきり相場あると思って株式ボードを開くと…、株価が昨日のまま止まっており、あれ故障かな?と別のサイトを見た次第。今日は3月20日春分の日で相場はお休みなのですね。現役生活を引退するとこんなものですね。曜日の感覚も薄れて行きます。3月20日はカタルの結婚記念日です。まぁ、良くこのぐうたら亭主に連れ添ってくれて、今では、カタル君はかみさんのひもなのに…文句も言わずに、支えてくれています。そう言えば、先日、かみさんは世界一周でも行きたいと言っていました。金婚式話しなので、まだだいぶ先の話ですが…僕が「一人1000万円以上掛かるよ。」と言うと…「じゃ、1億じゃ、無理ね。10億円貯まったら行きましょう。」だって…。まぁ、株屋の女房らしくなったものです。現状の彼女の月給は手取りで17万円程度のものなのに…。

しかし本当に、このような会話は笑い話のようですが…、稀に実現するから不思議ですね。何故、カタル君がマイクロソフトの話を先日したか分かりますか? 一般の常識では無理なのです。たった500万円じゃ…マンションも買えませんね。ところが、あの時のマイクロソフトに500万円を投じ…10年近く、いやそれ以上だったかな? その500万円が大化けして、数億円以上になったのですね。僕は担当者じゃないから、正確な数字は覚えていないのですが…担当者も米国株価なんか分からないし、買った当人も無関心だったから生まれた実話ですね。

その様な株が十数年に一度くらい、株式市場では誕生しています。最近ではヤフーでしょう。僕はあの時に実際に自分で買いに行ったのです。しかし公開価格より大きく上がり、200万円のお金がなかったのです。確かその後、6億円ほどに膨らんだはずですね。株価が下がった現在でも、4億円を超えているでしょう。これは机上の計算かも知れませんが、我々の周りには、そのようなチャンスがあるという事です。実際にかたるは上京時にマイクロソフトと同類だった日本のアスキーと言う株に、当時は惚れていました。しかしあの時にマイクロソフトを買っておれば…今頃、人生は大きく変わっていました。今では月とスッポンですが、その当時の西さんとビル・ゲイツは仲の良い友達だったのです。ヤフーは本当に自分で買い注文を入れていたのです。しかし…お金が無かったのですね。

まぁ、当たるかどうか…分かりませんが、僕は今、ピカ一銘柄として007を推奨しています。何故、カタルが1株でも良いから、現物で買って、2倍になったらもう1株買って、更に黒字になったら、もう一株を買いましょう。…と言っている心理をよく考えてください。10株も100株も買えなどと言っていません。たった1株で良いのです。僕が再推奨した時の株価は6万円台でした。その時に買った人は12万円になった時に、もう1株を買っている筈ですね。次に買うときは黒字を発表した時ですよ。決して売れとは言っていません。もう一つ、「人生は冒険だ」とも述べています。先の事は誰にも分かりません。

現状では、マイクロソフトやヤフーに成りえる素質があるだけなのです。カタルの考える夢が実現するなら、007は壮大な相場の入り口に位置しています。むかしカタルは小野薬品と言う株に惚れたことがあります。当時はまだペイペイの3年か5年程度の若輩の証券マンでした。カタルの株の師匠である小さな証券会社の株式部長が、大々的に惚れ込んで大推奨していたのですね。彼は日本電波工業と言う株が成長するときに、人生を賭けました。借金をしてその会社の株を買ったのです。当時は、まだ腕時計はネジ巻だったのですが…水晶発振器が開発された当初の話です。一大ブームになると読み、株を買って成功して家を買い、財産の基礎を築きました。Sさんと言う役員でした。

小さな証券会社ですが、もう一人お金持ちが居ました。Tさんと言う相談役で、損保株で大儲けしたのです。この人は偶然にカタルが勤めていた証券会社の社長の親戚筋が損保の創業者だったのです。その縁で損保株を買っており、やはり数億の資産があったと思います。配当だけで当時の年収ほどあったのでしょう。話しはそれましたが、小さな証券会社ですが、その二人が大金持ちでした。株式部長の考え方が、僕の株の基礎になっています。彼は成長株論者で、利益成長に拘っていました。彼の考え方の価値観を当時は、証券マンの僕も分かりませんでした。その小野薬品の話をしましょう。

小野薬品は精子の中に存在するプロスタグランジンと言う物質に注目して研究開発していました。その薬が色んなものに応用され、様々な薬になると言う夢の新薬と…当時、評価されていましたね。結局、株価は大きく上がり15350円の高値を付けます。1984年の話ですね。そうか…カタルは5年生の証券マンでしたね。すごい相場でしたね。その薬は本物で、実際に現在でも小野薬品の収益を支えています。S株式部長が、何故、小野薬品に拘ったのか? 当時、プロスタグランジンと言う物質が、様々な効能がある万能薬で、色んなクスリになるらしいと言う段階だったのですね。株価が大化けした理由は、ここにあります。無限の可能性ですね。「無限」と言う言葉は良い響きですね。

さて、皆さんにカタルが何故、ピカ一の評価を007に与えているか?
勘の悪い人でも、そろそろ読めて来たでしょう。何故、カタルが10株、100株と言わずに、1株でも良いから買っておきなさい…と述べているか?それも現物で…と言っています。更に売ると言う言葉を言わずに、2倍になったら買い、黒字になったら買えと…何故、買いばかり唱えるのか? カタルは良く、株価高ければ売り、安くなれば買いなさいと言い続けていますが、何故か、007だけは買いしか言っていません。余りテクニックを用いずに現物で買って、3年程度、場合によれば5年程度、10年になるかもしれませんが、宝ものように持っていた方が良いと言っている意味が何れ分かるでしょう。

小野薬品はプロスタグランジンが派生するのですね。様々なクスリに変化して行き、無限の可能性があったのです。だから大相場になったのですね。マイクロソフトはウインドウズと言うコンピュータを動かすソフトで大きな飛躍を遂げました。ヤフーは時代の大きな変遷の中でインターネットの雄として存在感を出しています。時代の覇者でもあります。007は組立ソフトと言う分野で…様々な収益を生み出します。これまでは町工場だったのです。任天堂がたまたま007の持つWiFi技術を採用したから上場する事が出来た会社なのです。QBの技術は、現在はカーナビだけです。しかし…基本的にリナックスで動く家電、全てに応用できますね。待機電力など必要ですか? テレビには常に回路を動かす電流が流れています。今までは町工場だったので、技術を普及させる販路がなかったのです。今度は世界で最もシェアの高い電子部品の村田の販路が利用できますね。村田が折り紙を付ける事で…ブランドが生まれます。千葉で取れるサバは、1ぴき100円程度でしょうが、鳴門海峡近くの大分で取れるサバは、関サバと呼ばれ、価格が10倍なんてもんじゃないですね。20倍、30倍になります。

ブランドの価値は普及を促すのです。007の開発要員は僅か25名程度でしょうが、村田クラスになれば、数百人は存在し専門の部署を立ち上げる事が出来るでしょう。開発スピードがグ~ンと上がりますね。今までカーナビに3年掛かっていたものが、村田クラスになると半年でしょう。事実、携帯端末の開発はこのスピードが要求されます。カタルがマイクロソフトを持ち出し、5年、10年の話をしている理由が分かりますかね?

ヤフーの登場は1997年11月でした。3年や5年等は、あっという間に過ぎます。目先の株価はおそらく、何もバックが無くて3年前に40万円程度まで株価は行きましたから、今回はたとえ赤字でも、この水準が限度でしょう。しかし黒字になり村田ブランドとの協業が確認されると100万円、更に利益が見えるようになると200万円と、株価は大きく飛躍する可能性があります。今の段階では夢でしか過ぎす、可能性のあると言う段階です。だから現物なのです。だから1株なのです。倍になりリスクが軽減されるなら、また1株買えばいいのです。やがて、その1株がマンションに化けるかも知れません。通常、歴史的な成長を示す会社の株は数百倍になります。10万円が10倍で100万円、600倍になれば6千万円ですから、都心でマンションが買えますね。どうせ、夢なのです。宝くじを買うより現実的ですよ。007には無限に広がる夢があるのです。人生は冒険なのですね。

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投稿者 kataru : 10:49

2013年03月17日

選択が進化を促す

今日は嬉しいと言うべきか…こんなものでしかないと言うべきか、近年では、久しぶりに株式教室の土曜日の閲覧者が4000人を超えました。平日は5500人程度なのですが土日は大きく落ち込み、3500人程度が常態化していました。これもNHKのおかげかな? なにしろNHKは外人投資額が1兆円を突破と…世論を煽っていましたからね。主体者別売買動向の数字は此方から…、僅か1週間で1兆円もの投資をしていますから、一連の作業が浸透してきたのでしょう。マネタリーベースの増大が期待インフレ率を高め、信用創造機能が復活している現象ですね。2月の最終週の不動産株の嵩上げが生んだ成果でもあります。だから金曜日の相場は駄目株の代表格のソニーの純資産価格奪回の動きが出ていましたね。

昨日の株式教室では実体経済と金融経済は、鏡の関係で表裏一体と述べました。その動きはこの1週間の投資行動です。この1兆円の投資行動を見て、経営者は設備投資を考えたりするのです。TPP参加の姿を見て国内投資も膨らむでしょう。国内産業の生産設備は古くなっており装置産業では…事故が多発しています。予防保全の考え方は、何も道路やトンネル、橋だけでなく、我が国の生産設備も寿命を大きく超えているのです。東ソーや三井化学、コスモ石油などの爆発事故等も、生産設備の老朽化が指摘されている面もあるようです。こんな事象にも、相場の切り口は存在します。相場は壮大なスケールの入り口に位置している理由は、至る所で見られます。

ITSを利用したサービスは渋滞を防ぐことでしょう。わが国の交通渋滞を防ぐノウハウは世界一流でしょう。時々、歩行者や自転車、車などの通行量を計測するアルバイトの姿を街で見かけますが、彼らの地道な統計数字が信号機の長さを変え、渋滞を未然に防いでいます。更に信号機にはセンサーが取り付けられており、通行量が少なくなった夜間などはセンサー機能により信号機の色が変わりますね。このような技術も日本の素晴らしさの一つでしょう。カーナビを利用した渋滞のリアルタイムの情報の検知から、カーナビゲーションは最短時間で目的地に行く道を、指示するようになるでしょう。様々なサービスが入り口の段階にあります。介護の世界で歩行支援ロボットが、ようやく導入されます。既にホンダなどは自動車などの開発より、ロボットに比重を移し、家事ロボットや歩行支援や肉体労働者向けの支援ロボットを発売すべき段階でしょう。引っ越しのおじさんがロボットスーツを身に受け、楽々とピアノを運ぶとか…冷蔵庫や洗濯機を運ぶ時代もやがて来るでしょう。

さてこのような夢の技術を支えるのは、実体経済だけではなく、金融機能が支援をしないと経済が動きません。ソフトバンクは金融の力でスプリントの買収に乗り出すのですね。借り入れや社債の発行が、実体経済を動かしている事例でしょう。経済は実体経済と金融経済によって成り立っている様相が良く分かると思います。さてアベノミクスの欠点は何でしょう。ようやく外人投資家にも期待インフレ率が波及し始めています。金融緩和だけでは早晩、景気は息切れを起こします。財政支援である税制補助、農業分野だけでなく金融面や不動産取引に対しても必要でしょう。何より、付加価値の高い新産業戦略がないと名目DDPを押し上げる事は出来ません。

GDPの解説が必要ですかね。皆さんには…。三村さん批判をするのは…彼ら化石時代の人間が日本を引っ張っており、間違った方向性を支持しているから、失われた時代が長引いているのですね。メディアの編集委員達の責任でもあります。日本の製造業の売上高営業利益率を見て下さい。みんな10%未満です。5%程度はザラに存在しますね。「ものづくり」は大切だと言う、間違った認識を過剰に与え、金融所得を不労所得と蔑み、卑しいお金と区別する日本の社会風潮の責任でもあります。その為に過去、日本は額に汗して稼いだお金を、10倍も100倍も、いとも簡単に外国人に持って行かれていますね。GDPとは付加価値の合計であり、原材料費を除いた売り上げです。自分の努力が生んだお金の合計を示します。パン屋さんなら、小麦粉などの材料費を除いたものですね。だから売上高営業利益率が大切なのですね。2011年新春号では、グリーの従業員数は216名年収が400万円となっていますが、最近号では2065名の年収が751万円になっていますね。なんと10倍の雇用を生み、尚且つ所得は2倍近くまで増大しています。当然可処分所得は大きく増えますね。多くの識者が毛嫌いをするゲームの世界の話の実話です。

今の世界で希望のある名目成長率を語れる世界は、ゲーム産業ぐらいのものでしょう。他の産業は全てデフレの実質成長率の世界です。僕は6か月間新聞配達をしました。最初は150部程度の世界です。体が慣れるに従い200、250と上がっていきますが、最後は320~330程度が限度だったですね。午前6時までに配る部数の話です。それでも月給は25万円の世界の話です。年収では300万円の世界です。建設作業者は若干上でしょうが…建設労務者のお金をピンハネするほど単価は叩かれており、カツカツの様相が見えます。だから東北復興の予算が付けられても、なかなか進まないのでしょう。この世界は400万程度でしょうかね? 一般の作業は500万円程度が限度なのでしょう。一部上場企業でも1000万円の年収は遠く難しいのが現実です。高級官僚の幹部クラスでもせいぜい2000万円です。

日本の少子高齢化を支える産業を育てないと…売上高営業利益率が5%の世界を、いくら育てても、可処分所得を増やすには限界があります。付加価値の高い産業のゲームは、当初はこの比率は50%を超えていました。現状は30%の世界です。携帯端末のソフト開発者の年収は1000万円を超えるとも言われています。

何故、ナノキャリアは季節感が合わないのに、上がってきたのでしょう。J・TECは、確かに素質は良いのですが…何故、スター株に育ったのでしょう。理由はIPSなどの遺伝子技術の進歩を加速させるために、資金を集める目的かも知れません。多くの人は市場を勘違いしています。市場は資金調達の場ですね。その優先順序を決める作業の場なのですね。嘗て、野村証券は京都でトランプやかるたを作っていた会社の資金を助けました。最初は「ゲーム&ウォッチ」と言う小さな手帳サイズの画面が付いた時間が分かり、簡単なゲームができるおもちゃを販売したのが切っ掛けでした。任天堂がファミコンを発売しドンキーコングを売り出した時は…マリオのような人間がキングコングに囚われたお姫様を、階段を上って行き助けるゲームで、ゴリラは樽などを上から落とし邪魔をすると言う単純なゲームでした。中小企業の小さなカルタの製造会社の頑固者おやじの山内さんを、支援したのが野村証券ですね。資金を作り世界の任天堂に育てて行ったのです。500円の株価を1800円前後で公募させ、更に8000円程度だったかな?また資金を与え、海外進出を支援しました。トヨタもソニーも、そうやって大きくなったのです。

実体経済と金融経済は、助け合い相乗効果を生んでいきます。日本にIPS細胞を利用した医療技術の開発が必要だから…、付加価値が高いから、臓器が簡単に作れれば移植も進みます。脊髄損傷で車いす生活の人に生きる希望を与えますね。だからバイオ関連株を高く放り上げないといけないのですね。日本の未来の産業の為に…、同じように付加価値を提供する産業を育てねばなりません。ルネサスが米系ファンドに買収されるはずでしたが、産業革新機構が中心となり、経産省は支援しました。何故でしょう。そうです。車のマイコンは成長分野で付加価値の塊なのですね。汎用品の半導体に動く命令を与えるソフトを備えた産業を、経産省は重点分野として育てようと試みている産業です。総称して、この産業を「組立ソフト」と呼ばれています。

パワー半導体は交流を直流にする、電圧を5Vや3Vに降圧するなどし、モータを駆動したりバッテリ充電したり、あるいはマイコンやLSIを動作させるなど、電力の制御や供給を行う半導体ですが、広い意味で組立ソフトの範疇でしょう。電気を切ったり入れたりする単純な作業から、演算をしたり電流を制御したり、どんどん半導体は賢く進化して行っています。エアコン見れば分かりますね。温度センサーと組み合わせ、機械が生きているように室温管理をするようになっています。車の電子化は進み…今では自動運転する機能を完備するように進化しています。これらを動かすのが組立ソフトの世界の話です。経産省の資料からこれらのイメージ画像を見つけました。頭に叩き込んでください。

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さて、いよいよ本題の007が必要とされるユビキタス社会の産業のコアであるのは、組立ソフトの開発だという時代背景がご理解いただけると思います。どんどん家電は人間化して行きます。考えて行動するようになりますね。スマフォの進化を見れば分かります。冷蔵庫は、電子レンジは…洗濯機は…どんどん進化していますね。その進化を支えるのが組立ソフトだという事がご理解いただけると思います。狙いは車、しかもカーナビは外部とのやり取りを交え、進化はさらに進むでしょう。村田製作の得意分野は汎用品のコンデンサーで、電気を蓄えたり放出したりする受容体素子の小型化が得意分野です。しかし付加価値率は非常に低いのですね。単価が安い為に余り利益が出ません。それでも世界最先端を走る企業ですから、生産設備の合理化を実現して売上営業利益率は10%近くを確保しています。村田の社長は更に何を考えますか? インテルの売上高営業利益率は27%です。村田の社長なら…当然、この差を縮めようとしますね。その為に必要なものは何か?…を考えます。

一方、開発要員25名の弱小企業の007は、世界から相手にされません。知名度がないからですね。製品への信頼感がないからです。もし大手が応援したら…QBの採用はもっと広がっていたかもしれません。此方の映像が当初、カタルを007の虜にしたのです。切っ掛けですただその後、QBだけが高速起動の技術ではないことを理解するのですが…。他のSQLの技術はどうでしょう。WiFiの技術は世界NO1の折り紙を任天堂から獲得したのですが、ブルーレイなど僅かな採用に留まります。ソフトの開発は時間との戦いでもあります。

何故、カタルが007をカタル銘柄に選び、推奨しているのか? ご理解いただけますかね? 銘柄選別は会社側の業績数字を読み、その数字の増大に賭けるゲームのようなものですが…実体経済が金融経済に反映されるのが、株価だと一方通行の発想をしていませんか? アベノミクスに大きく欠けるものは成長戦略です。その成長戦略とは何か?少子高齢化を支え、少ない労働力で増大する年金生活者を支える為に日本には何が必要でしょう。その為には売上高営業利益率を上げる作業が必要なのですね。単純労働の世界の年収はどんなに働き、どんなに頑張っても500万円が限度の世界の話です。鉄を作り売上利益率が5%にも満たない産業は、中国にくれてやればいいのです。薄板鋼板の技術がいくら高いと言っても知れています。それより炭素繊維を普及させた方が良いですね。炭素繊維は日本が世界へ独占的な供給を果たしています。加工技術が難しく、普及がこれまでは進みませんでした。しかし加工技術は進化し、燃費などを考慮すれば必要な産業でしょう。

少子高齢化を支える付加価値の高い産業を育てる事に金融力を使い、その開発支援の資金を新分野の産業を育てる為に割り当て、バイオ株を高く放り上げ、組立ソフトのような付加価値の高い産業を大きく育てることができれば、日本の少子高齢化を支える事が出来るかもしれませんね。既に車は汎用品、その分野でも頭脳分野の世界トップシェアを確保するためにルネサスエレクを助け、ナノキャリアの資金調達を助け、007のような組立ソフトの会社を世界有数の企業に育てる事が出来れば、日本の年金生活を支える原資が確保できるかもしれません。金融経済が実体経済を支えるのですね。株式市場には必ず両面が存在します。ソフトバンクの成長を金融の力で支えるのですね。そうして僕らの年収を500万円から1000万円にすれば、2人で1人の年金生活者を支える事が実現するかもしれません。

フランス革命も、ベルリンの壁崩壊も時代的な背景が存在し、技術進化が人類の進歩を促進させています。人間の生活が単純労働から解放され、付加価値の高い産業へシフトするからですね。株を買うと言う行為は、我々の資金配分を決めている行為なのです。日本株が上がりそうだから、儲かりそうだから日本株を外人投資家は買うのですが、その資金が新しい産業を育て大きく育成するのです。故に付加価値の高い新規産業分野の株は、自ずと市場から高く評価されるのが常識でしょう。現状は見えない利益で確認されません。しかしその資金配分は、我々人間が握っているのです。どの産業を育てようとするかによって、われわれの未来が決まるのです。今、あなたが投資した資金が、日本経済を支えているのですよ。明日の世界は我々の手に握られています。人生は冒険なのです。

投稿者 kataru : 11:31

2013年03月10日

メディアの皆さんへ

雇用者統計が良好だったと…米国経済回復が伝えられ、円安が加速している様子です。統計資料の見方として歴史観を捉える為に、長い期間の観察が必要ですが…日銀のように歴史観を重視しない組織もあるようです。日銀の統計資料を見ると、貨幣に対する認識が時代の変遷で変化している為に、時代に合わせようとするあまり、期間の長い資料が整備されていません。あるのかも知れませんが、いつも使いにくさを感じます。米国でも基準を変えているのですが、長い期間の修正がなされているようです。

日経新聞には早くもFRBの金融緩和出口論が掲載されています。つまり過剰の金融緩和を止めるべきだと言う良識派の保守的な意見として掲載されているのでしょう。しかし2006年の日銀の金融政策の失敗について誰も語っていません。少なくとも日経新聞では批判記事を見ませんでした。日経新聞の記者は、昨日、カタルが「株式教室」で書いた「水が高いところから低いところに流れるように、お金は金利の低いところから高いところに流れる」と言う基本認識を理解している記者は、一体、何人いるのでしょう。

一見すると…、小学生でもわかる理屈ですが、リスクと言う概念が働き選択に迷うのですが、この基本認識を日経新聞の記者も、実はよく理解してないのです。だから2010年にダヴィンチがスポンサーを得る事が出来ずに、上場廃止に追い込まれたわけです。金子さんの悔しさが、よくカタルは理解できます。日経新聞は、常に間違って世論を誘導しています。今回のシャープの報道も似たような欠点が見えます。まぁ、日経新聞に限らず、朝日も、読売も似たようなものですが…。世論を煽り太平洋戦争を始めた反省も出来ていないようです。大新聞の編集長は役員でしょうが能力がありませんね。国家の大勢を動かしている認識に欠けています。だからデフレ環境が20年以上も続き、失われた時代が続くのです。

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さて冒頭の米国出口論の記事を、時々見るようになっています。確かに統計資料を見れば改善はしていますが…2000年代の失業率は高い時で6%台です。今は改善していると言っても7%台の後半ですね。更に米国金融株は上がっていませんね。つまりバブルの状態ではないのです。物価が上がりインフレで苦しんでいますか? シェールガスの恩恵もあり落ち着いています。もっと経済を加速させ、GDPを5%、7%と高めるチャンスですね。何も3%程度が良い訳じゃないのです。高いほどいいのですよ。可処分所得が膨らみ、先進国には一大チャンスが生まれているのかも知れませんね。

カタルの基本認識は、ベルリンの壁崩壊とインターネットなどの情報網の発展により、先進国主体の経済の輪が広がり、新興国が躍進したのですね。今度は追い付かれた先進国の順番だと言う発想も根底にあります。上場企業は怖くて投資を見送ってきましたが、安い労働力を超えるチャンスが来ています。「みちびき」と言う言葉を示したら…、この言葉だけでピンとくる人は、たいしたレベルですよ。そうです。インターネットで「みちびき」を検索すれば「準天頂衛星初号機「みちびき」は運用系並びに待機系の計2台のルビジウム原子時計を搭載する冗長構成をとっており、そのうち運用系のルビジウム原子時計を使用し測位信号を生成しております」解説がトップで検索画面に上がってきますね。

日本はもっと早く成長戦略を進めなくてはなりません。日本のロケット打ち上げ技術は世界トップ水準に、もう少しで肩を並べます。しかし残念ながら、米国と大きく違うのは民間が主体になってないから駄目なのですね。JAXAの予算は政府が出していますね。この発想が米国と大きく違います。カタルが郵政民営化を支持したのは、硬直化した資金配分を変える必要があったからです。今でもルネサスの再建に投資をしています。民間資金を押しのけて政府がしゃしゃり出てきました。小さな政府と自由を求めるマネタリストの考え方と基本構造が大きく違います。どちらが良いのか? ハッキリしませんが、政府は糸口を作れば…あとは民間に委ねるべきでしょう。今回の失敗である「長い失われた時代の背景」を考えると、頭のよかった筈の政策官僚の失敗ですね。政治家に負け硬直化した予算配分を間違い続け「どぶ」にお金を捨てています。そうです。総資産経営であり、規模の拡大を重視している新日鉄のようなモノづくりの考え方をメディアも支持しています。しかし現実はどうでしょう?みんな負け組ですね。世界最先端だったはずのテレビも半導体も…みんな、世界競争に負けました。

理由は基礎的な発想が大きく間違っているからです。そうです画一化教育を廃止して、自由な発想を取り入れる評価基準に変えねばなりませんね。何故、ユーキャンなどの資格会社が儲かりテレビCMを打てるのでしょう。おかしなマニュアル社会の現実があります。通信会社のマニュアル営業には、金融機関のマニュアル営業にはうんざりします。規則、規則…。人間を忘れた、人間の尊厳を無視した社会構造が、どうも個人情報保護法案辺りから生まれたように感じます。確かに犯罪を防ぐ効果もあるでしょう。しかしそれ以上に日本の競争力を奪っているのがマニュアル社会ですね。優秀な人間が呆れかえり、みんな日本を離れます。

朝日新聞さん、日経新聞さん、あなた方が世論を作っているのです。NHKなどのメディアが正論の基準を作っているのですね。あなた方の認識が間違っているから、白川さんは2010年10月に初めて「包括的金融政策」に踏み切ったのです。この意味を…何人の経済記者が知っているのでしょう。先ほど、カタルは「みちびき」の話を用いました。あの話が成長戦略に繋がる意味と、理解できる人はメディア関係者で何人いるのでしょう。あなた方の発想力の無さが、日本の失われた時代を永遠に創り上げているのです。竹内洋岳さんと一緒に山でも登り、1週間でも一緒に彼と過ごせば、考え方も変わることでしょう。彼は素晴らしい発想を持っています。山登りは想像力だと…そうして平等だとも述べています。

先進国のGDPは飛躍期を迎えています。
「みちびき」は農業機械の無人運転をやってくれます。額に汗して働く生産性と…頭を使う生産性は、どちらが高いのでしょう。日立やパナソニックやソニーは…シャープは自前で数千億円も使い液晶工場を建設し、投下資本も回収できないまま、償却を迫られ無駄なお金を使いました。「ものづくり」などと…メディアが宣伝するから…ファブレスのアップル戦略を模倣できなかったのです。二宮尊徳の銅像論を持ち出すから、金融機能を馬鹿にして不労所得と蔑むから…失われた時代が続いたのです。ダヴィンチの金子さんは、お金が金利の高いところを好むことをよく知っていました。そうして行動に移しました。しかし…ライブドアの堀江さんのように、自分達のものさしが間違っているにも拘わらず、ふるい基準を持ち出し「ものづくり」という時代遅れの尺度を美化する余り、失われた時代をメディアは築き上げています。今はNASA(National Aeronautics and Space Administration)は消え、民間企業のヴァージン ギャラクティック社が活躍する時代なのです。20万ドルで宇宙へ…。最初の宇宙旅行はこんなものでしょう。

さて「みちびき」、「包括的金融政策」の価値を理解していれば、成長戦略を理解でき、先進国の成長力が上がる理由も、自ずと理解されます。健康保険適用に、歩行支援ロボットが間もなく採用になります。先ずは介護の世界から導入すればいい。やがて家事ロボットがホンダから、村田から発売されるかもしれません。「みちびき」の後続機をあと数機、宇宙に上げれば、農業機械の24時間活動は実用化を迎えますね。コマツのブルドーザーは無人で動くのです。包括的な金融政策の導入から、2年して、ようやくリートの規模は拡大し始めています。カタル銘柄の「タカラレーベン」も「松屋」も大きく上がり始めましたね。行き過ぎた資産デフレが解消されはじめ、やがて資産インフレに切り替わる切っ掛けは、2010年10月の包括的金融政策だったのです。しかし…あまりに下準備が長かった。

額に汗したフローの所得が、資産デフレで消えていたのに…。日銀は1989年からようやくスタンスを変えたのが、2010年です。ダヴィンチの金子さんはさぞ悔しいでしょうね。馬鹿なメディアに翻弄されて…お金が高いところに流れる仕組みを、メディアの間違ったアナウンスによって、彼等は逆流させていました。そうです。ROEの高い企業のPERを、ROEの低い企業のPERより高く評価すれば、日本のお金の流れは変わり始め、「効率的な付加価値」が生まれ始めるのです。きっと多くの日経新聞の記者も、朝日新聞の経済記者も、お金の流れが理解していないのでしょう。だから世論を間違った方向へ誘導しているのですね。政策の責任は、メディアの責任でもあります。能力のない人間が如何に、日本には多いのでしょう。竹内さんの「想像しながら山を登る」という意味を少しは理解して欲しいものです。

投稿者 kataru : 12:04

2013年03月03日

景気循環と株価

米国の強制歳出削減策とシェールガス効果の綱引きが行われることになり、現在までは市場はシェールガス効果に軍配を挙げているが、FRBの金融緩和停止問題も今年は絡み、微妙な段階を迎えていますね。米国の金融界は、依然リストラを続行しています。つまり正常な金融機能が動かないことを示しています。僕は今でもベンチャーリンクのビジネスモデルは生きていると考えています。しかしあの時に金融支援する体制になっていなかったのでベンチャーリンクは敗退しました。土壇場に追い込まれた人間は強いもの。それを支援すべき社会のゆとりが大きく欠けています。残念ながら必要もないところに、財政投融資資金を使った産業革新機構なる機関がしゃしゃり出ていますが、本来なら民間のファンドの出番の筈、ルネサスなどは外国資本が手を上げていたわけですから政府の出番はない筈ですね。ここが不可解な所です。日本人の村論理とグローバル基準が対立するわけですね。

先ほど、ページビューの購読者数を見ると、土日は大きく落ち込みます。約40%近く落ち込むようです。何故でしょう。おそらく現役の証券マンなどが閲覧する為かな?と推測しています。僕の経験を糧にしてステップアップして欲しいと願っています。日本人の教育は、生きた経験値を伝える人間が少ないですね。みんな偽物です。僕の知識レベルや方向性は、失敗をしているから一流とは言えませんが、かなり良い線に来ていると思います。今はあと一歩の壁が乗り越えられません。市場の評価が洗練させていないとも思う事があります。例えばガンホーです。ガンホーは高PERで評価されていますが、サードパーティは存在しますか? グリーやDENAは囲い込みが済んでいますね。まぁ、今日は話題の主眼が違うし、この話しは長くなりますから。又にしましょう。

さて今日は「景気循環と株価」の関係の話ですね。基本構造は単純です。景気循環には一つの流れがあり、上下に振れています。つまりGDPの成長率と述べても良いでしょう。この景気循環の目安を何処に置くかにより、見方は分かれますが…名目GDPや実質GDPなどの数字にも表れます。様々な指標が存在しますが、一般的な景気認識のひとつである日銀短観を、ここでは取り上げましょう。「業況判断指数」と言う民間企業にアンケートを実施して回答を求め、指数化したグラフです。下のグラフは日銀が発表しているものです。基本的に、このグラフの山が景気の好調期間で、谷が不況の時期を示しています。そうして紫色の帯が景気後退期と日銀が判断した時期ですね。ただグラフが下降に転じる前に既に株価は下がっています。日銀と実際の判断は大きくずれています。

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どうですか? 基本的に株価と景気動向は一致して動いていますね。1989年に株価は大天井を打ちました。この時期の山は大きく、高いですね。2006年もマズマズですが、非製造業の方を見ると、より良く実態が分かります。果たして2006年の山は良かったのかどうか…。僕らは日本国に住んでいますから、サービス業などがアンケートに応えている非製造業の方が、僕らの景気認識の実感です。

さてこの景気動向に従って日銀や政府は動いています。そうして不況期には金融政策や財政政策を実施するわけです。昔は金融政策の手段と言えば、公定歩合操作や公開市場操作、法定(預金)準備率操作などが、金融政策の3大手法と呼ばれており、なかでも公定歩合操作が代表的なもので、それだけ実施すれば大概は良かったのです。財政政策も公共事業投資を増やせば、民間需要は回復してきました。しかし1989年のバブル発生と崩壊は、我が国の根幹を壊しました。米国の庇護の下での「まやかし成長」(固定資本形成を主流にする信用創造)が通用しなくなりましたね。この解説は長くなり、これまでに何度もしていますから、今日は解説を省きます。下の表は代表的な手法をまとめたものです。

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さて昨日も登場させましたが、株式相場も景気循環にも季節感が存在します。景気循環も春夏秋冬と四季があり、株式相場も同じように四季が存在します。それは企業業績が景気循環により大きく振れるからです。その関係をまとめたものが、故浦上さんが纏まられた「相場サイクルの見分け方」と言う表ですね。このアイディアは今でも通用する部分が多く基本構造なので、頭に叩き込んでおかねばなりません。基本は政府の財政支援や日銀の金融支援で需要が回復すると、企業はもっと儲けようと設備投資をします。そうすると人手が不足し人材を募集しますね。当然、賃金も上がります。賃金が上がると可処分所得が増え、購買力が上がるので更に需要が増えますね。この好循環が景気を支えGDPを増やしていきます。その景色図がこの表には表されています。

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昨日、カタルの相場観の修正の話を展開していますが、今の景気の季節感は冬から春です。アベノミクスの登場により春を迎えつつあるわけです。この表では逆業績相場から金融相場に移行している段階ですね。金融相場の主役は銀行、証券、不動産の資産価格の動向に業績が左右される3大セット銘柄ですね。しかし逆業績相場の段階は医薬品や食品などのディフェンシブ・ストックと呼ばれる保守的な銘柄群が主役を演じます。この季節感の判断を何処に据えるかにより銘柄選別が変わる訳です。そこで時間軸の話を昨日は展開したわけです。ナノキャリアと野村証券の話ですね。

ただここで…日銀や政府は、基本的に間違っていたのですね。だから失われた20年と呼ばれる景気の空白期間が存在するのです。何を間違っていたか? 彼らは信用創造機能を無視しています。カタルが何度も述べていますが、声は届いていません。それはメディアが…、日経新聞が正しい認識をしてないからです。彼等の記事は学生の論文と同じで、血と汗が滲み出ていない偽りの記事ですね。一流新聞のエリートは現場を知りません。地方に1年、そうして経済なら取引所、日銀、大蔵、政府筋などを回り、海外勤務になり戻ってきます。末端の新聞配達の経験もないでしょう。やってみればいいのです。最初の2か月は身体がついて行きませんね。そうして新規契約をこの環境下で獲得して、毎月、自分の与えたエリアの部数が伸びるようなら本物でしょう。遅配や配り忘れもなく完璧に末端の業務をこなし、それから記事を書き始めるべきでしょうね。証券関係なら現場に行けばいい。投資信託を売って、株のセールスをしてみればいい。縁故がなく毎月数千万の募集は至難の業ですね。ところが現場の仕事を全くさせずに、素通りをさせて教育するから、人間が育ちませんね。そんな人間が編集委員になり、記事を書いています。

僕の30年以上に及ぶ経験は、生きたお金が掛かっています。だから、かなり良い水準まで来ていると自分では思っています。でもこんな経験など30年もかけて、するものではないですね。せいぜい10年でしょう。教えてくれる人がいなかったし…、試行錯誤するしか、方法や手段がありませんでした。会社は人を育ててくれるので、証券会社なら現場から研究所に行き、データとの集め方や見分け方を教えてくれれば、もっと時間を短縮できましたね。皆さんは、ネットを通じて僕の知識を公開しているので、これを糧としてステップアップして利用して下さい。毎日、読んでくれれば、次第に理解できるようになるでしょう。難しい文句があっても素通りして毎日読めば良いのです。そうして「より良い日本」を築いて欲しいものです。

今回の自民党の交際費の見直しは、素晴らしい生きた財政政策の一環ですよ。一人5000円程度の交際費じゃ、景気など浮揚しませんね。座って一人4万円の銀座なら、生きた会話が楽しめます。付加価値が増しますね。何故、みのもんたが毎晩、銀座のクラブをはしごするのか?それは世論の情報集めが主眼でしょう。昔、彼とよく遭ったものです。一日20万も使えません。そりゃドンペリなど…毎日、何本も空ければ足りませんが、普通に安い焼酎やウイスキーではたかが知れています。食事だって…そうですね。でも交際費の拡大などは、確実に消費を刺激しますよ。間違いなく…。

今日の日経新聞にカタルが述べている信用創造の記事が一面に出ていましたね。そうです。不動産投信、リートの話ですね。日銀の資産買い入れが、次第に効き貨幣乗数効果を高めます。2010年10月に日銀は包括的な金融政策に踏み切りました。しかし批判を恐れてのチョビチョビ出動です。故に白川さんは、日銀法改正まで追い込まれたのです。バーナンキとの違いは実力主義の米国と、まやかしの日本との違いですね。しかしインターネットの普及は、本物の人間を選り分けるはずです。カタルのページビューはベンチャリの失敗にも拘らず、2月は平均5000人でした。土日は大きく落ち込み3500人程度ですね。まだ本物の認定を受けてないから、このていたらくなのでしょう。

さて日銀と政府が景気の認識を間違っているのは、資産デフレを軽視しているからです。米国が優れているのは株価を下げていませんね。日本はこの状態です。ここで株価の単純平均と地価の動向を掲げておきますから、先ほどの日銀の短観で示されている業況判断指数と比べてください。カタルが何故、信用創造の話しを、何度も取り上げているか理解できると思います。後は自分で考えてくださいね。また明日。

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投稿者 kataru : 09:57