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2013年08月31日

調整波動を考える

調整パターンは色々ありますが、これまでの人気株の動向を見ると…、現在の相場状況がある程度は掴めます。11月より上がってきた人気株を見ると…新興株ではガンホーにナノキャリアなどの人気銘柄が、市場を引っ張ってきました。しかし…ナノキャリアは完全に人気が冷めてしまったようですね。逆にこの所、元気を出してきたのはサイバーエージェント、デジタルガレージと言う「仲良しクラブ」の銘柄です。東京には株式投資の好きな新興財閥とまで行きませんが…若い投資仲間が存在します。その人たちが関与しているので、これらの銘柄は全体が調整波動を続けていても、今まで人気圏外だった影響もあるのでしょうが、比較的、需給バランスがいいのでしょうね。休めば上がるボックス圏の繰り返しなのでしょうが、全体が休んでも人気株が生まれており、良い傾向ですね。カタルはあまり魅力を感じていませんが、市場に人気株が存在することは嬉しい限りです。

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全体調整の進行度合いを、人気株の動向を探ることで…掴むわけですね。この所、ガンホーなどを連続して採り上げ…銘柄として魅力はないが、テクニカル面で5万円を割れてからならリバウンドを狙えるかもしれないと…注目していたガンホーは、一歩手前で、一旦は反発しました。同様の感覚を最近感じるのは、嘗ての人気株だったナノキャリアの存在です。テクニカル面の山を見ると、相場の出始めの最初の山を、現在の株価は下回ってきました。経験則から、ここから下は買い場の筈で、一回は、調整波動を抜け出る場面があるのでしょう。ナノキャリアは、ガンホーとは違い、企業業績が赤字で人気化しましたから…未来はあるのでしょう。一度、華が咲いた銘柄より、余程、安心できると思われます。赤字企業でも夢があるなら人気株になるのです。

ガンホーやナノキャリアに共通して言える現象は、転換期が近いと言う感覚です。ただTICK回数上位などには…、現状では魅力ある銘柄は、挙がって来ていませんね。自分が観察してない範疇から、新しい銘柄が生まれる事は良くあります。故に人気株には、常に関心を示しておかねばなりません。

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ガンホーの値戻しが、もっと進むなら…、全体のボックス圏のステージが切り上がると考えていましたが、外部要因の不透明さからか…、今週は先週の小さな陰線のコマを包む形で陰線を形成しました。かなり下値に近づいているようですが、未だに二番底を演じるのかどうか…。オレンジ色のAの200日線に絡むパターンも、可能性としてはあります。当初のカタルのシナリオは、このAのパターンでしたが、最近はブルーのBのパターンを意識するようになっています。どっちを辿るにしても、次は5月の高値を抜けると考えていますが…なるべく株価が下がらない方が強い構図なのでしょう。

日足では分かりませんが、今の日経平均株価は26週線上に位置しており、強い相場ならこの辺りを下値として反発しても良いのでしょうが…。金曜日は月末という事もあり安くなったのでしょう。Bのパターンになると楽しみなのですが、なにぶん、11月からの急騰は比較的に強く、かなり大きくな波動を形成しました。故にある程度、調整期間を要するのは、仕方がない現象の一つでしょう。シリア問題は来週にも国連の結果が判明し、米国は短期的な制裁を実行するのでしょう。もう一つは9月のFOMCですね。カタルは12月に縮小を開始するのでは…と考えていますが、市場にインパクトを与えない程度、資金供給を減らす可能性もあります。日本では消費税のスケジュールが決められ、不確定要素がドンドン減りますね。

株式は奥歯に物が挟まった感覚を嫌います。ケネディクスがここ数日、動き辛いのは増資問題からでしたが…、増資が発表され9月11日からの値決めとのことで、このタガが外れます。正式な増資発表を受け、次のステップの目玉になりそうですね。昔は公募増資が発表されると、株価が高くなってきたものですが、そろそろ、そのような時代になっても不思議はないと思いますが…。月曜日からどんな反応を示すのでしょう。楽しみが増えてきました。これから…出かけるので…この原稿は昨日、書かれています。明日はアップが遅くなります。または…ひょっとすれば休むかもしれません。

投稿者 kataru : 06:33 | コメント (0)

2013年08月24日

底入れを示唆する現象

昨日の日経平均株価の上昇は偽装上昇のように見えますが…果たしてどうなのでしょう。
何故、先物からの偽装上昇と考えているとかと言えば…、これまで人気株だったガンホーや東電は、昨日は下落していますね。まぁ、東電は、ここに来て新たな汚染水問題が発生しムードは悪いのですが、もともと、どう考えても原発の処理費用が、東電の責任として処理されている以上、再生は当面不可能です。実質的に債務超過の銘柄を上場維持させる取引所は信頼性を失いますね。投資家保護の責任も果たしてないのは問題でしょう。何故なら、将来、貸し手責任(銀行融資が不良債権化する)を含め、株主責任も(株式の価値がゼロになる)問題視される懸念がある訳ですから、その危険のある株を「おもちゃ」にする考え方が、間違っています。

相場を支えてきたと思われる人気株が下がるという事は、昨日の偽装の上げムードは見せかけで、実態はかなり悪く調整波動が続いているという事なのでしょう。日経平均株価は指数先行のテクニカルの上下に過ぎませんね。故に日経レバレッジのようなETFの空売りも、昨日の相場では選択肢の一つになるのでしょう。特に人気株のガンホーは、当初から関心がなく銘柄を調べてないので下値がどの辺なのか分かりませんが、それでも、やはりガンホーは、これまで相場の牽引役だったので、やはり注目されるのでしょう。3月8日と22日に48400円、48300円となっています。昨日は52500円なので、ソロソロ、テクニカル面では止まる株価水準にきた筈です。ただ中身を見てないので分かりませんが…。

カタルは当初の二段下げのパターンから相場観を修正しています。この意味は5月23日の大幅安の相場を見て、今年前半の相場は終わり6月に底入れし反発、二番天井に向けた値戻しが、夏に起こると考えていました。 当初の相場観は二番天井で戻れる銘柄は限られ、多くは高値に届かずに下がると考えていました。そうして再び6月の安値を再び下回る二段下げを頭に描いていたのです。このサマラリーに臨み、カタルは「信用創造」必要性から「ケネディクス」を選択しましたが、日銀の政策を含め外部環境の好転スピードが遅い事や、個別の増資問題を抱え、今回、ケネディクスは相場になりませんでした。このサマラリーで高値を取ったのは、建設などのセクターを始め、ソフトバンクなどの限られた銘柄だったですね。

当初は7月19日に二番天井を付け、株価はすんなり調整波動に入ると思っていました。なにしろ最初は6月の安値も下回ると考えていました。しかし8月2日の予想外の上げは、カタルの相場観に修正を迫りました。その為にカタルは、現在、本音は両睨みですが…、6月13日の12415円を割らずに、もう少しボックス相場を形成した後、5月23日の高値15942円を抜くのだろう…と、相場観を上方修正したのですね。そのレポートが8月3日の株式教室の「株価波動の考え方」と言うレポートです。もともとエリオットの波動論と言う解釈は、恣意的で判断に迷うものです。

現在は消費税の決定を待って、新しい相場がスタートすると言う相場のシナリオを優先して相場観が形成されています。相場の波動が転換するときは、様々なシグナルが出てきます。今日はその一つの現象で、嘗て相場をリードした人気株が、まだ下がるとしても一旦は底入れして上がる事も、条件の一つだと考えています。故にガンホーと採り上げたのです。他に騰落レシオも有力なテクニカル指標の一つですね。更に日経平均株価のRSIや乖離率などの問題も焦点の一つになります。いくつかある様々な指標や個別株の動向などが底入れを示唆するわけです。

最近カタルは空売り残高の多さから見て、グリーの反発を予測していました。おそらく、もう下がらない筈です。これからのグリーは売り屋の負けでしょう。更に大阪チタンの日経報道後の株価の動きも参考になると…今日の市況で解説しています。007も赤字決算にも拘らず下げませんでしたね。007を注目株として掲げているから…、昨日は陰線の4日連続安で弱いのですが…下値を切り上げましたね。実線は高寄りをしており22日の寄り値より上で引けています。下値は限定されているように見えます。下がらなければ…基本的に横ばいか、上がるしかないのですから…。

個別株の動向を見るうえで、下値を切り上げるとか…上値を更新するとか…のポイントは重要ですね。それと出来高です。007は完全に人気の圏外になっています。今年掲げたカタル銘柄、どれでも良いのですよ。アークでもケンウッドでもユニデンでも…どれも地相場に届いています。この地相場の意味は…完全に人気が冷めても、株価が下がらなくなっている株価水準との意味です。新たな事象が生まれれば別ですが、そのような状態で株価が横ばいを続けるなら、株価は次のステップへ向け準備が進むわけです。

この次のステップを決定づけるのは企業業績です。だからその会社の業績動向が上向きなのか? 下向きなのか?この方向性が重要なのです。多くのカタル銘柄は、赤字の段階で取り組み、その業績の変化率が高い銘柄を選定しているつもりです。そうして一過性の利益ではなく、継続的に積み上がる利益を選択しているつもりですね。ガンホーはグリーのように、今後も何度か人気化し戻すのでしょうが、高値は抜かないと思いますね。そうしてだんだんリバウンドが消えて、人気が離れていきます。先ほど掲げた48000円を割れて来たら、少し中身を検討してみても良いかもしれないが…所詮、駄目株のアヤを取るなんてやはり邪道ですね。

今日は、いくつかの条件が重なり始めていますから…そろそろ全体論も底入れする時期が近いのでしょう。その意味で最近、グリーや大阪チタン、更にはダイハツなどを「今日の市況」で取り上げていますね。やがて偽装の先物からの上下の相場が終わり、そろそろ新たな人気株が生まれる時期になってきたのです。故に注意深く、銘柄を見なくてはなりません。調整の日柄や出来高は株価の変動率以上に重要です。多くの人は値上がり率や値下がり率を見ますが…出来高の推移や調整期間の日柄など…をテクニカル面で観察することは重要です。カタルは昨日の上げは偽装上昇だと考えていますが…日柄と言う点では50日周期に、一昨日の株価は位置しており、昨日反発したのはテクニカル面で利に適っています。4月2日、6月13日、8月22日の下値は、それぞれ50日間周期ですね。

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次は、きっと本物の上昇波動に転換するのでは…と考えています。10月になりますね。ただし…8月2日、8月14日の二つの山を取るようなら…、ボックス圏の水準が、引き上がる可能性があります。それゆえ、ガンホーなどの株価は、注目する株価位置になってきたので…全体相場を見る上も観察は重要です。何故なら、多くの個別銘柄が底入れを示唆する段階に突入しているからですね。この辺りは今後の推移を見ながら判断することになります。今日は底入れを示唆するいくつかの現象と言う話を展開しました。

投稿者 kataru : 10:23 | コメント (0)

2013年08月17日

銘柄の選別

日経新聞を見ると…ようやく日本の金融制度が変わるらしいですね。実に20年ぶりの変化と言っても過言ではないでしょうが…果たして日本の組織に人材が生き残っているかどうか…。的を得た政策変更でしょうが…この記事は日経のアドバルーンかも知れないし、仮に規制緩和になっても、円安のように遅いかもしれませんね。火種が残っている内なら、いざ知らず、既に火種は消えているのでしょう。長い失われた時代が続いたので、多くの業界で正常な人間を失うのに、充分な「空白の時間」だったのです。池井戸潤君の小説を読めば分かります。既に小説になっているのです。さらに証券界を見れば分かります。今の証券界で、株の事が知っている人が生き残っているとも思えません。皆マニュアル人間ばかりで、財務局の検査員にたてつく人など居ないでしょう。しかし本日の日経新聞の一面は、非常に価値のある規制の変更ですよ。この規制を緩和することで銀行融資の姿勢が変わり、日本に活力が戻ります。もっと早く規制を緩和していれば、ダヴィンチも…古くは鐘紡も、上場廃止にならず済んだのでしょう。ひょっとすれば…双日のMSCBの発行もなかったかもしれません。そうすれば、僕らは損をする事も無かったかもしれないのです。人生は運ですからね。

さて今日は「銘柄の選別」の話をしましょう。なかなかカタル基準にある銘柄は見つかりません。007は2010年2月からの注目銘柄です。まさかQBの開発に2年以上の歳月がかかるとは…あの当時は思いもしなかったのですね。通常、株価は理想買いと、現実買いの二種類の相場があるとされます。この組み合わせの間隔が、相場では問題になります。更に利益の質も問題になります。ガンホーに当初から興味を抱かなかったカタル君、かなり早い段階でパズドラが売れているらしいと言う話は聞いていました。しかし…、「利益の質」が問題になったのですね。実際の相場が大きくなったのは、相場のタイミング、つまり相場全体の外部環境と、想定外の売り上げ増加でした。この二種類の条件が重なったので相場が意外高したのでしょう。ただ「利益の質」の概念はやはり崩せませんね。同じ一株利益100円でも…PERと言う評価に違いが出るのは、この「利益の質」が違うからです。

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ゲームは単発の「利益の質」で、流行に左右され、囃される時間が短いとされます。一方、積み上げ式の利益もあります。一度利用すると…何度もリピートされる利益です。携帯電話会社の料金は、この範疇にあります。電力料金もそうですね。一般に公共関連の利益の質は継続的に利用され、半永久的に生まれます。しかし料金産業は許認可で、利益が膨らむと料金改定が行われ、大きく儲ける事が出来ません。日本の携帯料金は高いとされていますから…本来は社会インフラも整備されたので、規制が掛かっても不思議ではありません。その為にPERの評価は低いのが通例です。

更に利益の上昇確度が問題にされます。ガンホーのようなブーム商品は売上高が倍々ゲームで伸びます。この右肩上がりの上昇カーブが相場には魅力になります。グリーは今回の決算発表により、十中八九、相場は転換しました。たった1日の大幅上昇ですが…大きな陽線は相場の基本波動を変えるものです。日経平均で見れば5月23日の陰線は、基本波動が変化を迎えたのですね。それと同じです。現在のカタルの実力では、全体の株価波動が上昇しない限り、儲けらしい、儲けは生まれません。残念ながらオールマイティーにはなっていません。

個別企業の努力も当然のことですが…相場の外部環境も大きく相場のスケールを変えます。その意味では今回のガンホーは条件が整い、大きく育ちました。もしこの企業業績の波がもっと早く民主党政権下で始まっていれば、いくら好業績でもこんなに大きな相場にならなかったでしょう。アベノミクスと言う最大限の追い風環境が、市場に生まれていた時期だけに…相場が大きくなったのですね。カタルが何度も値惚れによる買いに注意を促すのは…とんでもない間違いを犯す可能性があるからですね。

パズドラ一発だけの企業業績の好転だと仮定すれば、株価はドンドン下がります。PERが10倍を割れ、割安感を感じてからの株価の下げはきついものです。今、この原稿を書く為に、初めてガンホーのサイトのページを閲覧し、四半期別売り上げ推移を見ています。212.1Q辺りに3291百万円と企業業績変化が生まれ、2Qは3846百万円、3Qは4561百万円ですね。そうして4Qはフィーバーして14121百万円になっています。株価的には10月から12月に変化を感じ、昨年のこの時期が、もっともワクワクする面白い場面だったのでしょう。

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今、チャートを開きました。やはり…そのような展開になっていますね。しかし4Qから2013年1Qの14121百万円から2Qの30904百万円の変化率は鈍っています。これでは株価は持ちませんね。ひょっとすれば…株価は既に大天井を付けた可能性があります。ガンホーのケースは黒字からのスタートで、大きなヒット商品に恵まれ企業業績はさらにスケールアップしました。この段階で馬鹿をやったのがグリーと言う会社です。この利益の伸びを前提にして、一気に企業買収や海外事業の規模を拡大させ、更に従業員の給料水準を…それも基本給を大幅に引き上げました。

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カタルが、最も懸念していた膿を今回出し切ったのかどうか…と本文で述べたのは、M&Aのれん償却も一括して損金計上すべきだったと…考えていたのです。しかしリストラは不採算部門と思われる損金計上に留まりましたね。この辺りの評価が、株価予測を難しくさせています。だから業績変化の「角度」の話を、「今日の市況」の本文でしたのです。カタルが経営者ならM&A資金も減損会計をしたかも知れません。その方が再出発をより強くしましたね。のれん代の償却は買収した会社の利益で償却すべきなのですが…、それに見合った買収額だったのか…。良く調べてないので分かりませんが…。海外売り上げ部門が黒字化しても…買収時に見込んだ利益が計上されないと、V字回復に繋がりませんね。あの時、日産自動車のゴーンは、未来の費用まで、前期の決算に押し込みV字回復を演出したのです。

この辺りの間隔は、経営者と会計士の話し合いの中身で…推測なので分からないのですね。田中さんの「覚悟のほど」が見えないのです。もしM&Aの「のれん代」まで減損会計を実施して通期の数字を赤字にしていたら…相場的にはもっと面白かったのです。一旦株価は下がり、それから出直れば…カタルも相場に参加していたでしょう。グリーの相場に悲観的な訳ではありませんよ。カタルはドラスティックな相場を想像しただけの話です。そうです。昨日、既に原稿を書く前に、売り禁になっていたのですね。昨日の今日の市況にその事を盛るべきでしたね。ごめんなさい。注意喚起にも既になっていたのでしたね。通常は注意喚起の後、段階的に担保率を上げたりして、ステップを踏みながら売り禁止になりますが…。いきなりの売り禁は、今の目先筋の相場を象徴するような出来事でした。

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皆さんに相場論を解説すると…長くなりますね。グラフなども用いなければならないし…正直、面倒なのです。上記のガンホーの四半期別売り上げ推移と株価波動を見ると、業績ペースの現在進行形の形で、株価も連動していることが、よく理解されると思います。カタルは007を久しぶりに買い増ししようかと考えています。実際、若干ですが、既に株を買い増ししましたが更に買おうかな…とも考えている理由は、このガンホーの動きを見れば、カタルが金曜日に相場観を述べた理由が分かりますね。多くの皆さんは、赤字を毛嫌いしますが…赤字にも色んなパターンがあります。赤字額が膨らむ過程なら問題ですが…いつ黒字化するかという段階の赤字は、株価面では魅力的なのです。今の007はひょっとすれば、ガンホーの3Q(10月~12月)の段階で、ガンホーの株価面に007の時間軸を置き換えると…今の007はガンホーの昨年11月8日の段階かも知れません。(あくまでも贔屓目線です。)

カタル銘柄のほとんどは…誰もが疑問を感じる赤字から取り組んでいます。時代性に乗り、企業業績に変化が生まれ、その利益が加速度的に増えて行く。ただそれだけでは、株は上がりませんよ。全体相場が大きく影響します。空売りが儲かるような相場環境では、いくら仕掛けても無駄です。空売りはチョビチョビ儲けて、ドカーンとやられます。空売りに意地は禁物ですよ。グリーの話をしています。何故、本決算を通過したことが重要かと言えば…カタルはM&Aの「のれん代」まで会計士に指摘され、減損を強いられるんじゃ…ないかと疑っていました。丁度、シャープの工場建設費の減損会計処理と同じ発想です。仕組みを知れば知るほど奥が深いし…周りの時代性に流され、企業業績の恣意的な数字を感じられるかとおもいます。

今日は若干、株価の見方を解説しました。ガンホーを中心に、グリーと007を絡めたので分かりにくかったかもしれません。しかしカタルの説明が理解されなくても良いのです。毎日読めば、何れだんだん、その辺に転がっている証券マン以上に、自分の知識武装はされて行くでしょう。分からなくても…、面白くなくても…、毎日、接している。この無駄に思える時間が、やがて膨大な利益を生むと信じて…カタルは日々生きています。所詮、最後は「運」が、ものを言いますからね。何が幸いするか、分からないものです。追証で投げさせられたから…新しい出発で成功することもあります。人生は何が起こるか分からないから、面白いのですね。ただ諦めないで続けることが、大切なのでしょう。例え1株でも…。

投稿者 kataru : 10:05 | コメント (0)

2013年08月10日

分相応

やはりよくソフトバンクは時代を知っていますね。「クラウド」を浸透させようとしています。米国コニーとの提携ですね。グーグルやアップルに勝てるとすれば、やはりこの会社でしょね。株価は既にかなり高評価で、このクラスの株が、今すぐに期待感だけで上がるとは思えませんが、3年後ぐらいには新しいステージに入るかもしれません。長い読者の人は分かると思いますが、僕は昔からファンです。アスキーの西さんは僕と同じように挫折組ですが…光通信の重田さんも立ち直れませんでしたね。あれだけメディアに叩かれると多くの人は価値観が変わるのでしょう。

リクルートの江副さんは失意の中で亡くなられました。ライブドアの堀江さんは復活できるのでしょうか? 今沈んでいるのはグリーの田中さんです。彼はこの壁を乗り越える事が出来るかどうか、ブレーンに恵まれればいいのですが…。ソフトバンクの孫さんは北尾さんと上手く切れましたね。話によれば北尾さんは親分肌との事ですが、あのままやっていたら分裂したのでしょう。あの時に割れたから良いのでしょう。人間関係は難しいものです。理念が共有できるかどうか。やはり人間には度量があり、資質が器を決めるのでしょう。二代目は土台があるからこのステップを省略できますが、この第一段階の壁も厚いですからね。この壁を破り、第二、第三に挑む勇気はなかなか生まれるものではありません。株を通じて人間学の勉強にもなるし、政治の勉強にもなります。やはり株式投資は必須の学習教材ですね。世間を知らなければ儲かりませんから…。

さて今日はガンホーが、あれほど株価は上がったのに、カタルは一度も採り上げませんでした。その理由は単発だからですね。それでは何故、DENAやグリーは何度も取り上げたか?この理由を今日の株式教室の話題にしましょう。一番大きな理由は、利益の継続性です。同じように携帯ゲームのグリーやDENAも利益の継続性が疑われますが、グループ化による利益の搾取の仕組みを評価したのですね。小さなゲームの開発会社に資金提供やグループ化し、自社のインフラを提供する。そうすれば小さな会社はゲームのソフト開発だけで済みます。そのゲームを稼働させるサーバーへの投資や宣伝を含め、料金回収なども…もろもろの諸経費をグループに入ることで節約できます。ウィン、ウィンの関係を構築し世界に羽ばたけると考えていました。まさかアップルが搾取するとは…つまりグリーやDENAの仕組みづくりの効果が失われたのですね。カタルの失敗は、この見極めが遅かったのですね。国内携帯ゲームの仕組みを海外にも転用できると考え、海外利益の計上が遅れているのは、国土が広い為にサーバーの連携とか…通信速度の技術的な問題だと考えていたことにあります。基本的な概念が間違っていることに気付いたのは、株価が1000円の時です。11月に1400円で買い5月に投げた訳です。その時は日経産業新聞の報道が切っ掛けでした。

そのガンホーですが、好業績なのに株価は売られています。一過性の利益と市場は見ている訳です。もともとゲームのPERが低いのは、ゲームに厭きるからです。ファイナル・ファンタジーを、今でも継続的にやっている人は、居るのでしょうか? あの当時は楽しかったですね。それぞれのステージに隠された謎を解きながら進むゲームは…一つの壁をクリアするたびに喜んだものです。パズドラも同じようなものでしょう。DENAの変身はSNSで実証済みですが、グリーはどうやって壁を克服するのかどうか。ガンホーはこの利益をどう利用するのでしょう。グリーは溺れましたね。プログラマーの価値を引き上げたのですが…生かし切れていないようです。費用対効果は市場から失敗との烙印を押されています。でも信用取引の取り組みを見ると、どっちにしても6月本決算の数字が明らかになれば、減損懸念も一旦は消え、短期的な株価上昇相場が予想されます。ただ4ケタ辺りまでかな? 新しい展開が見えないとすれば、いくら仕手化と言っても「上を買う人」が居ませんからね。

株式投資で重要なことは、この「上を買う人」は、誰か?…という問題です。だから割高の株価は、恐くありませんが、割安の株は恐いのですね。一見すると007もケネディクスも背景の知識のない人が見れば、非常に割高に感じられます。どうしてかと言えば、未来の利益が期待され、業績の変化率の角度が高いからです。この確度が問題なのですね。KYBや新電元は、確かに株価と数字が見合い増額修正されていますが、変化率と言うか業績の増額される角度が鈍いのですね。2割、3割程度の増額では、人々の心は動きません。2倍、3倍に利益が膨らむから、PERが30倍、50倍と評価されるようになります。時代の変遷を捉える銘柄は、利益の変化率が非常に高いのです。長いデフレ時代からの脱却が問われているケネディクス。スマートコミニュティーと言うユビキタス社会に賭ける007と言う狙いは、一部のプロからは支持される評価でしょう。しかしあまり時代の先を読み過ぎるのも問題ですね。今からロボットスーツを買う動きに出るのは、早計なのでしょう。

結局のところ、儲けるのは全体相場にかなり勢いがないと…なかなか儲かりませんね。先週は相場観を修正した話でした。米国の経済は好調です。GSE(フレディーマックやファニーメイなどの住宅金融の会社)の利用率を引き下げるオバマ発言は、自信の表れですね。米国が優れているのは、政府の役割範囲を自ら心得ていることにあります。役割が済めば組織は解散するか、維持するだけの小さな組織にします。あるいは民間に委譲しますね。しかし日本は、その組織を永遠に支配しつづけ、場合によれば肥大化させます。政府系の民間組織が、如何に多い事か…。政府予算がドンドン肥大化する構図をメディアはなかなか叩きません。官僚組織は徒党を組んで、自分達の権益を守ろうとしますからね。まさに村論理です。

農協や漁連など様々な組織に官僚の天下りが、学校組織と同じように配属されています。有識者会議のメンバーを見れば、もともと官僚人脈が非常に多いですね。利権集団です。この組織が機能して、日本が成長するなら文句は言いませんが、今は足を引っ張る存在ですね。アベノミクスはある意味で、非常に危うい政策です。ガラガラポンのリスクも存在しますね。現段階では分かりませんが、来年になると…消費税が引き上がると、ある程度見えてきますね。まだしばらく異次元緩和効果は続くのでしょう。三菱UFJの株価を見ていれば予想はつきます。来年4ケタを目指すのか…それとも今の水準にとどまるのか?この辺りはバロメーターの一つでもあります。

カタルのページの読者数を見ているとピーク時より1000人程度が減ってきたようですね。株式相場が低迷すると読むのも厭になりますからね。仕方ありませんが、もし自分が勉強するならカタルの心の移り変わりがどうなって生じているのか? その辺りの人間分析も面白いですよ。カタルが投げる時は、底になる時も多いですね。カタルは駄目だと考えても、自分の考えに固執することがあります。物凄くお金持ちなら絶対に株は儲かるのですね。株は下がれば儲かるのです。株式投資で一番難しいのは、銘柄の選別でもなければ、投資のタイミングでもありません。自分の力量を知ることが、一番難しいのですよ。自分自信の力量をわきまえて行動する分相応と概念を、確立させることが相場で成功するコツなのでしょう。カタルはこの壁がなかなか越えられませんね。かなり自我が強いのですね。自制すると言う意味は奥が深く、難しいものです。

投稿者 kataru : 10:35 | コメント (0)

2013年08月03日

株価波動の考え方

株価の波動論分析が難しいのは、株価の解釈に様々な見方があるからです。
例えばエリオットの波動論なら、上昇3波に下降2波により、一つのクルーズが完成されると解釈されています。その様に考えると、今回の11月からの上昇は長く5月からの調整でいったん上昇波動は終了し、6月13日を起点に反発したが7月19日に境に、再び下落波動が開始されていたはずです。だから6月13日の転換点を、再び下回る可能性があったはずです。しかし…この2日間の上げはどうも不可解ですね。通常、酒田五法でも言われるように「化け線は一本と知れ」との言葉がありますから、大幅高した後の翌日の下落があるのが普通でしょう。しかし現実は違いました。ソフトバンクなども2日間連続で続伸していますね。一体、この現実をどう解釈すべきなのでしょう。

今日は日経平均株価に対し、連動率が比較的に高い野村証券を事例に採用して検証してみましょう。そもそも相場の起点が問題にされます。アベノミクスが相場に織り込まれた11月16日の衆議院解散を起点とすべきかどうか…。

この衆議院の解散発言の前日がチャート上の分岐点で、11月13日の日経平均株価8619円を起点に考えるかどうかも意見が割れますね。カタルは前から述べているように、衆議院解散で相場の上昇波動が加速されましたが、実はその前から金融緩和のアクセルは踏み込まれており、野村証券は2012年6月から上げ始めています。しかしよく観察すると分かりますが、実際の野村の起点は2011年11月で日銀が包括的な金融政策を採用してから1年と1か月が経過してから株価が反応しています。2012年3月には、その予兆は一度、終わっていますね。今回の波動も少し奇妙です。通常、考える相場の起点は2012年6月なのでしょうが、相場が加速したのは11月からで、このアベノミクスの株価波動が移動平均線などの転換も伴っているので、故に2012年11月から起点がスターとして考ええるのが正しいとも捉えられます。

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そう考えると、第一波が2012年11月から2013年1月の2か月間で、お休みの波動が3か月の右肩上がりの下値切り上げのパターン。そうして第二波が4月から5月の2か月間、今回の下げは調整波動と言うと言うより、2波動から3波動に移行する休みとも考えられますね。そう考えると8月20日前後には3か月の調整期間が終わり、このまま9月~10月には一気に野村証券株の4ケタ越えのサマーラリーがあるかもしれません。2か月急騰して3か月休むパターンですね。(第一の考え方)

あるいは時間軸をもう少し長く伸ばし、2011年11月を起点にした第一波が2012年3月に終了して4月の上昇で、3月から11月まで8か月休み、2012年11月から5月まで6か月上昇し、同じ程度の8か月休むと来年の1月まで高値のボックスを演じると言う形かも知れません。当然、今回の休みのボックスは2012年の6月から2012年11月の下値切り上げのボックス相場なので、今回も同じパターンなら、6月27日の659円を下回ることがない、下値切り上げのボックス相場だとも考えられます。(第二の考え方)

どちらのパターンか? 全く、今の所は判断が付きませんね。あるいはこの認識が間違っているかもしれません。ただ一番、懸念しなければならないのは、6月の下げが、下げの一波動で、この安値を切る第二波動の下げ波動があるパターンです。このもっとも警戒すべきこの可能性は、ここ2日間連続で上がったので、可能性は薄いのではないかと思われますね。やはり自然な形は、高値のボックス相場じゃないかな…。(第二の考え方) 

ただこの考え方は期間のズレを、どう解釈するかにありますね。
第一の考え方の方が2か月上昇の3か月休みの方が形は綺麗ですね。でもこの綺麗な考え方では、サマーラリーが開始されたとして相場が終る10月には、調整波動になるので季節性のアノマリーなどとの整合性が失われますね。夏と言うか初秋と言うか、この時期に株価が上昇した記憶はあまりありません。

今日は株価波動論について検証していますが、エリオットの株価波動論にはいろんな考え方があり、判断が難しいのですね。ただ日経新聞をよく読んでみたら、昨日の舞浜のシェラトンホテル買収の話しの文中に、ケネディクスも300億円規模で買収したとありましたが、あれは僕の推測は…おそらく疎開させていた物件で、本来はケネディクスが保持していた物件の買戻しに過ぎないのでしょう。金融危機時にダヴィンチは援軍がなくやられ、ケネディクスが残ったのは、本当に紙一重なのでしょう。僅かな人脈の差が、残ったものと消えたものの差ですね。まだこの舞浜の事例は、不動産投資の「はしり」に過ぎませんね。この事例からも分かりますが、相場全体はやはり強そうに感じます。

歴史的なデータを検証してみると明らかですね。2003年からの不動産向け融資の増加以上に、今回の不動産向け融資が活発化すると言う推測は、三井住友銀行が10兆円もの国債を外したことも、これから影響してきますから明らかです。既に合計で30兆円を超える金額が自由度(行き場を探している)を獲得しています。この規模は大変な数字です。ケネディクスは、この先端を走る企業で、尚且つ仕手化しやすく、銀行の不動産融資が伸びるなら、確実に業績が激変して行きます。だから裏付けもあり、今の相場展開に一番ピッタリとくる銘柄の筈です。当然、意見対立があり、仕手化するから相場になりますね。これから夏本番ですが、全体の相場のエネルギーは期待感があっても乏しく、丁度手頃なサイズなのでしょう。だから確認が取れてからでも…充分ですよ。619円の高値をクリアしてから参戦しても充分なのでしょう。その方がリスクは少なく、相場の上昇スピードも早いかも知れませんね。

昨日の国債相場のレートは0.811%となってきました。順調ですね。このままなら、あの0.7%台に落ち込んだあの位置の解釈は、次のステップに歩む為の準備完了のサインとしての機能を発揮してきますね。外人ファンドは、間もなく、この現実に気付くでしょう。そうするとケネディクスの高値を買う援軍が続々と市場に参入し、一気に株価は4桁から4000円に向かう相場がスタートします。全体相場が下がらず、秋にはアベノミクスの成功へ向け、株価は加速される事でしょう。

何故か? この理由が、ホンダの決算にヒントが隠されていたのですが、読者の中で気付いた人は、居られたでしょう? 8月1日の日経新聞のホンダの決算記事に、ヒントは隠されています。明日は、この解説を含め、アベノミクスが加速される理由を述べようと考えています。

投稿者 kataru : 13:20 | コメント (0)