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2013年07月27日

デフレ脱却と長期金利

どうも相場は、当初から予定していた路線(シナリオ)との見方が、正しいのかもしれません。5月23日の下落を受け1か月程度の調整で上昇し、参議院選を目途に二番天井を形成し、再び下値調べに動くと言うシナリオが当初の読みでした。カタルはこの戻り相場でケネディクスを選択しましたが、効率は今ひとつでした。…と言うより、安値を上手く捉えられなかったのです。安値からは約2倍ですからね。007も同じですね。基本的にケネディクスは初期第一波動が大きかったので、その反動を消化するほど需要が強くなかったようです。だから高値を更新できなかったのでしょう。それと業績の推移でしょうね。この辺りの見方は難しいですね。逆に今回は初期波動がそれほど強くない銘柄が、今回は5月の高値を超えています。もう一つは裏付けのある常識的な銘柄ですね。ただそのような銘柄も勢いよく新高値を更新するものではありません。

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これら4月の高値を超えたものは、例えば横河ブリッジは6月から5月の上昇率は、450円から5月13日の1129円ですから2.5倍ですね。そうして富士重工のスタートは、昨年の8月の545円で今年5月23日の2765円なので5.1倍です。その後、横河ブリッジは6月7日の安値785円で30%の下落率で7月11日に1321円を付けて5月の高値を抜いています。5月の高値より17%の上昇率ですね。富士重工は5月23日に山を付けて6月7日に1950円を付け29%の下落率です。それから7月19日2882円を付けて二番天井を取りました。今の所は5月の高値より4.2%の上昇ですね。一般的な銘柄は昔からある「3割乱高下に立ち向かえ」との諺どおりになっています。しかも下落の期間は1か月未満ですね。通常はこんなものです。日柄と変動率に注目して下さい。

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現在力を入れているカタル銘柄の007は昨年11月12日の45200円から上昇を開始し、5月13日に394000円を付け調整に入りました。8.71倍ですね。業績の裏付けがない為に6月7日に133200円です。この下落率は66%と大きかったですね。業績の裏付けが見えない為に落ち込んだのでしょう。しかし直ぐに立ち直り6月24日に戻り高値277700円を付け、現在は横這いですね。残念ながら未だに5月の高値を抜けていません。

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同じく力を入れているケネディクスは昨年8月15日の73円がスタートだと思います。そこから今年4月9日の849円でしたね。実に11.63倍です。そこから下げ6月27日の311円が下値で戻り相場に入りました。これまでのところは7月16日の619円です。この銘柄もどちらかと言えば、赤字ではないですが利益幅は小さく裏付けが見えない為に落ち込みが強く下落率が大きく311円まで下げています。63%の下落率ですね。

今、カタル銘柄と一般株の銘柄の事例を比較し、相場の推移を見ました。夢は大きく相場を育てますが調整には脆いのですね。その為に調整の下落率が大きくなります。折角の二番天井のチャンスを、今回は綺麗に生かせずに。前の高値の更新を今の所は成し遂げていません。おそらく初期波動が強く、その反動でしょう。更には業績の推移でしょうね。しかし初期波動が大きな銘柄ほど、大相場に繋がることは過去の経験則から学んでいます。007もケネディクスも利益の最大化をまだ実現していませんが、横河も富士重工も過去の利益推移の中では、マズマズの回復と過去最高利益を掲げています。利益が最大で高値を更新する銘柄と、利益が見えない、または小さな段階で、相場が始まる銘柄と…相場の若さや大きさの立ち位置は違いますね。企業業績は3年から5年と伸び続けるのが普通です。相場の初期波動の形成は裏付けがあるから…夢が背景にあるから、初期の相場の上昇率が高くなるのです。やがて利益を上げながら…更に株価は上昇するのが普通でしょう。

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二番天井の意味を話し始めたら、長くなってしまいました。実は本論をこれから述べようと考えています。今週は参議院選の結果を受け、本来なら政策期待の銘柄が買われるべきなのに…、多くの銘柄は、僅かな売りを消化できずに沈みました。需給バランスを見ると外人投資家は買っておるようですが、国内勢の売りが続いています。失われた時代にどっぷりと漬かっている印象です。まぁ、無理もありませんね。当初はアベノミクスの異次元緩和でスタートを切ったのですが、その路線が続くかと思われたのに…。「逐次から適切」…と、折角、のぼった梯子を外され、途端に常識的な方向性に変化しましたからね。現状は、何やら不退転の決意も霞んでいます。ここで長期金利の動向を見て下さい。下のグラフは黒が長期金利の推移で、青は日経平均株価の動きです。最近の長期金利動向は0.8%のボックスを下に抜けています。つまりデフレからの脱却準備が完了しましたね。一番、恐いシナリオは長期金利の対処が出来ない急騰です。これでは何のためのデフレからの脱却なのか、分かりませんね。

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金利水準を見る限り、そろそろ第二段のステップに歩み出しても良いようにも感じます。次は1%ラインを目指すべきなのでしょう。時間軸を大きく引き伸ばすと分かりますが…1998年が日本の不良債権処理の分岐点なのでしょう。ダヴィンチに、何故か拘っているように感じるかもしれませんが、わが国の不動産の理論価格が定着した時期が1998年なのです。その時にダヴィンチの金子さんは、理屈が合う不動産価格だから、自分で商売を始めたのですね。つまり不動産は、収益還元法と言う論理的な適正価格まで下がったわけです。お金を借りて不動産を買い、ビルを建てて、貸し出しても理屈に合う利鞘が生まれた地価なのですね。この事は長期金利のボックスからも分かります。1998年9月0.675%まで金利が下がり、翌年に2.36%まで上昇し、その後、このボックスを一度も抜けていませんね。

希望が見える成長率を実現させるという事は、金利水準がこの下値のボックスを抜ける事を意味するのです。アベノミクスの成功は国内成長率を高め、適正な状態に戻すことが主眼になります。最初の10年はバブルの清算ですが、後の10年以上もの揉み合いは、政策不信による空洞化との戦いでしたね。ほら…1998年は、急激に金利は2.36%まで急騰しましたね。同じように2003年の6月は0.445から1.5%ラインまで一気に上昇し、その後、時間をかけて2006年5月の1.995%まで上昇しました。今回は3日目の挑戦です。時間軸を引き延ばすと、分かりやすいでしょう。孫さんが未来のビジョンを考える時に300年後の未来から30年後の未来ビジョンを検討している姿に似ています。迷ったら、時間軸を変えて相場の意味を考えるのです。

何故、カタルが0.8%~1%のボックスに拘っているか…その意味がだんだん理解されてくるでしょう。デフレ脱却とは…90年代の株価水準に戻ることを示唆しているのです。つまり1998年の後に付けたITバブル期の株価20833円を抜くことが、最初の第一歩なのでしょう。早急に株価が15000円と20000円のボックス(1990年代の動き)に先ずは戻し、そのステップを完了させ、ようやく次の成長期が段階的に見えてくるのでしょう。今回の金利上昇期にボックスを形成した後に、長期金利が0.8%を一旦は割り、大手都市銀行は次の準備が整ったのだから、新しい流れが、そう長い時間ではなく、近い将来、見えても不思議ではないようにも感じます。

投稿者 kataru : 12:33 | コメント (0)

2013年07月20日

揺れる心理

昨日の日本株の振幅は、市場識者の空洞化の表れなのでしょう。残念ながら、末端セールスマンに充分な経験を持っている「知識の伝承」が行われていないのですね。故に目先の値動きに翻弄される展開が続きます。ITバブルの時から新人類が育ち始め、彼らはITを駆使し様々な分野で発展を遂げています。しかし物事の本質を見ておらず、表面しか見ていないようです。目に映る像は単なる欠片なのです。一つの情報に過ぎません。その陰には様々なシプナスが張り巡らされ、深層心理が隠されています。人間の感情は、様々な動機が重なり行動に繋がるのです。しかし今日では無作為なプログラムが勝手に動き増幅します。米国人は子供のころから市場原理に慣らされ、自ら考えて行動する人種の比率が多いのですね。しかし日本はロボット教育しか行ってきませんでした。その為に追随する能力は優れていますが、自分自身の思考パターンの組み立てが苦手なのでしょう。故にETFなどの影響により、僅かな切っ掛けが動揺を誘い、市場が大きく揺れるのでしょう。今日、日経レバレッジのような振幅度が増すように設計されているETFが登場し、日中の振幅度が大きくなってきましたね。

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自分でものを考えれば方向性が見えてきますね。みずほのチャートをしばらく見てなかったのですが、やはり高値圏に戻って来ています。今回の戻りを二番天井の動きと見ていますが、このまま一気に走り出す可能性もある訳で、今後の展開は注目されます。カタルはケネディクスに「無限の広がり」を感じています。だから新高値更新は当然ですが、山手線論理が復活して、一気に4ケタまで株価が噴き上がるとみています。週足を見ると分かりますが、先週は大幅高からの陽線のコマ、今週は陰線のコマ、しかし今週の陰線は、先週の陽線より、実線が上に位置しています。明らかに玉の吸い上げは行われているのでしょう。日証金の信用残高推移も、その事を示しています。論理的な背景も確認されていますね。資金が回りはじめ受託資産談高が増えています。今はアセット・マネージメント・フィーの収益は1%に近く下限なのでしょうが、地価の高騰が受託資産の増大を招き、糊代(あがり)が増えますから、当然、このフィーも3%、5%に引き上がりますね。受託資産は既に1兆円を超えており1%の増大は100億円になります。地価が5%上がると500億円の種銭が増えるわけで、このレバレッジを5倍に拡大すると2500億円の新たな受託資産を組成できますね。

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前回の2003年からの不動産融資残が増える過程では、ケネディクスの2003年の最終利益8億7100万円が、16億、47億、90億、146億と加速度的に増えました。分かりますかね。加えて受託資産の拡大は、これからも続くのです。既に1兆円からのパイが存在し、その多くは都心の物件で上昇を始めています。前回の利益増減率より、もっと大きく加速度が増すのでしょう。何故、かたるが1Qの受託資産増加額が92億の増加で、2Qが338億円の増加と、わざわざ提示した意味を、皆さんは充分に理解されているのでしょうか? 実に3倍です。四半期ペースで3倍増と増えるわけではないですが、年間1000億円~2000億円規模で膨らむ可能性もありますね。つまり毎年1000億円の5%と最大値を見れば50億円のフィーが加算されます。考えていくとケネディクスの株価が、過去最高値4000円を示現する可能性は極めて高いですね。故に、何度も不動産融資残高のグラフを、カタルは日銀から引っ張り、提示していたのか?その意味がだんだん理解されてきたことと思います。

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政策にマッチし収益の裏付けも見え、お金はジャブジャブにあるのです。外人投資家に日本のおかれた環境をセールスすれば、1000万株ロットの注文を貰えますね。野村の国際部やロンドンの金融マンは、貧困な発想ではなく、市場にスター株を誕生させ、日本株にデフレ脱却の流れを定着させなければなりません。東電やソフトバンクなどの不適切な銘柄を無理に取り上げても意味がありませんね。ソフトバンクは時間が来れば、また新しい展開が見えるでしょうが、今ではないでしょう。ITバブルと同じ間違いを犯してはなりません。

投稿者 kataru : 08:05 | コメント (0)

2013年07月13日

株価のみかた

今日の日経新聞には、カタルが前から指摘している「電気用品安全法」の改正の話が載っていましたね。この記事の中身を理解する人は多くありません。カタルが前から007のWiFiの技術が優れており、任天堂や村田などに採用された話をしておかねば、あの記事が007に関連したものだと多くの人は気づきません。村田製作が協業第一弾に、このクラウド対応の無線LANを搭載したWiFiモジュールを組み込んだ意味を、007を買っている人もあまり知らないでしょう。多くの人は株価動向だけを気にするからですね。

しかし株価にも、それぞれ意味はあります。
金曜日の今日の市況で、ケネディクスの7月5日からの強弱感が対立するコマと、昨日のコマの意味は、少し違うと金曜日に予測を含め掲載しました。

ここでチャート上のコマ意味を説明すると、正月に遊ぶクルクル回るコマの形に似ているから命名されましたが、チャートの意味は、上下の髭〈高値と安値〉はあるが、実線(寄り値と引け値)は短く、売り方と買い方の強弱感が対立する様子がチャートの形に表れています。丁度、運動会の綱引きをイメージすると良いですね。力関係が拮抗している姿なのです。このAの形は6月27日の311円からの立ち上がった7月4日の値上がりDの動きに対する短期調整で、まだ安いと思う勢力と利食いや空売りをする株価は高いと思う勢力の力関係が拮抗していることを示しています。故に小さな揉み合いを示していますね。

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本当に強く実弾比率が多いなら(短期筋ではなく筋の現物による買いで、玉の吸い上げが行われていれば…)、5日、8日、9日の小さな右肩上がりのコマで短期調整は終了し、一気にEの倍増波動に進むのが本筋なのですが…。実際の10日の動きは、ご丁寧に前日の安値を割る騙しを入れて11日の大陽線に繋がりました。本来は、昨日の12日も大幅な陽線を継続させて、一気に仕掛けるのが筋の話ですが、また迷い足を入れています。3連休を挟むリスクなどの考慮の表れなのでしょうが、まだ買い方の援軍が足りないのかもしれませんね。運動会の綱引きなら一気に決着するのが常なのですが…意外に売り方もしぶとく巻き戻しています。しかし7月4日の高値550円ですが、あの日のストップ高まで消化できない売り株数は、僅か400万株だったので、その後3日間の右肩上がりの動きで、既に勝敗はついているのです。出来高価格帯を載せたのでイメージしやすいと思いますが、この600円前後の売り物は519円の壁を超えるより少なく、相場の流れから次の壁へのステップは約束されているように感じる形ですね。おそらく来週は、このモタツキがバネになり、一気に新高値を目指す動きに突入するのでしょう。Dの上昇の株価波動が、Eとなって現れるケースが一番、確率が高いと推察しています。本当はカタルはCの動きを見て、相場が始まったと解釈したのですが…周りの市況関係から駄目押しを入れましたね。

良いですか、これまで書いたことは、カタルの推測であって需給バランスの実態など…誰にでも分からないのですよ。こんな事は常識なので誤解しないでくださいね。しかしカタルの頭の中では、このようなイメージが常に相場の形や流れを見て組み立てられています。それを分かりやすく解説しているだけの話ですよ。こんな需給バランスのテクニカル分析は、だましと言うかイレギュラーが多く後講釈に過ぎません。だから一番大切なのは時代の流れなのです。日銀が異次元緩和に踏み切り、一番恩恵が受ける業種は不動産で、その貸し出しの状況が日銀の資料から分かります。このグラフの解説も必要なのでしょう。

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日本は土地神話や年功序列、終身雇用と言う優れた仕組みを有していました。その結果、信用創造機能が働き、フリードマンの恒常所得仮説が確立されていたので国民は希望を抱いていたのです。このグラフでは1970年から1985年ですが、実際は戦後から続いていました。ところが1985年10月のNYのプラザホテルでの合意で、状況は一変します。250円から、いきなり150円、100円と切り上がる為替動向に翻弄され、澄田総裁はバブルを放置したのです。その動きが1985年からの過剰流動性、日本は土地にこの現象が過剰に現れ、銀行の淘汰が始まりましたね。株価の天井は1989年に打ちましたが、過去の経験が婀娜になり、対処療法(A)を繰り返したために、なし崩し的に追い込まれたのが、失われた時代です。

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その結果、人間が生きる希望の源泉である信用創造機能を壊して、労働システムを破壊したので、恒常所得仮説が失われたのですね。これが失われた時代の元凶なのでしょう。2010年10月に日銀は包括的金融政策に踏み切ったことは、非常に意義が大きいのですが…何しろ20年以上に及ぶ裏切りが、人間の心に沁みついているので、なかなか素直に相場が反応しませんね。黒田さんの異次元緩和は、一つのショック療法なのでしょう。ようやく、不動産向け融資が最近、伸び始めてきました。海外勢の参入も見られますね。昨日、上場された星野リゾートのリート上場なども一つの結果であり、その兆候です。本来は正しい規模まで不動産融資がこれから増え続けるのでしょう。だからカタルは最終目標としてケネディクスの4000円説も、あり得ると述べているのです。何故なら、この会社はレバレッジをかなりかけています。年率20%投資が可能なのですね。理屈上、5%の不動産利回りなので4倍のレバレッジを掛ければいいんです。つまり25%のエクイティー投資をすれば、20%成長は確保できますね。ザットの計算ですよ。細かいことは抜きにして下さいね。

今日はスバルの好決算が載っていますが、スバルがこれから数年続けて20%も成長を続けられる可能性は非常に薄いでしょう。今だけの一時的な乖離でしょうね。おそらく巡航速度は5%成長もないでしょう。日本の不動産は20年以上も下げ続けているのですよ。ここにケネディクスの狙いがあります。

さて本論に向かう株価の意味解説が…書き切れなくなってきました。読む方も大変なので明日にしましょう。007も株価解説をする予定です。テクニカル面の需給バランスの状況が、株価の動き、チャート(罫線)となって現れますね。どうしても時代の流れなどの動きは、大勢観であり方向性を示しますが、目先の動きは、必ずしも一致しません。相場は休むこともありますからね。しかしこれだけは言えます。初期波動が大きな株は、最終目標もかなり高いのですね。ケネディクスに山手線論理が応用できる理由も、時代背景を確り掴んでいれば、ご理解いただけるのでしょう。007も同じなのですね。だから電気用品安全法が改正されるのですね。更に不動産特定共同事業法の改正も同じ背景です。

投稿者 kataru : 09:58 | コメント (0)

2013年07月06日

日証金残の見方

参議院選挙が公示され、自公民の過半数獲得が濃厚なのでしょうが…。カタルはあまり自民党を信じていませんね。本来、カタルは市場原理主義に近い考え方をします。故に米国共和党のティーパティーのような小さな政府での自由な国づくりを理想としています。規制など、ない方が良いのです。だから日本の政党の中では、自民党的な考え方ですから、本来は支持者だったのです。しかし何年も呆れる政治をみると…。友達のなかには、大臣秘書をやった仲間も居り、自民党の内部事情も、ある程度は知っています。

カタル自信の生き方も、完全な歩合給の世界を選んだほどで…。歩合外務員の資格が取れる10年間は、サラリーマンとして普通の証券マン人生を歩み、最後は法人課長で退職しました。途中で新人指導をやったり、現役時代は小さな証券会社でしたが、比較的優秀だったと思います。年間表彰も何度か、もらいましたからね。法人時代に、何度か野村の社員との競争に破れ、この世界でトップを目指すために上京したのです。

成績が振るわないときは、健康保険料などを会社に収めたこともあります。何しろ、月間200万円の手数料の基準をクリアできずに、和光証券を首になったほどですからね。この200万円のハードルは高く、現在は50万円程度の水準を採用している証券会社も多いようです。歩合給の世界では40%が自分の取り分でした。だから200万と言うのは80万の月給ですから年収では960万という事になりますからね。もともと金融の世界の給料水準が高いのは、不正が起らないように他の業界に比べ高いのですね。だから金融マンはどちらかと言えば、人間の質は高い方なのでしょう。都市銀行などへの就職はなかなか大変ですよ。「下町ロケット」と言う作品で、直木賞を受賞した池井戸潤と言う作家は、確か三菱の出身でしたね。彼はきっと不良債権処理と言う後ろ向きの人生に、嫌気がさしたのでしょう。彼の小説を読めば分かりますが、実話をもとに書かれているのでしょう。如何に…銀行マンが汚いか分かりますよ。

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不良債権処理(デフレの結果、土地が下がった為)の様子が良く分かるのが、債券金利の推移です。カタルが官僚批判や政策批判、更には、最近はメディア批判をよくしますが…その実態が良く分かりますね。金利が低いという事は、経済活動が鈍っている証拠です。要するに後ろ向きの人生なのですよ。役人や年金生活者に、重点を置いた政治をやってきたおかげで…国力が弱まり、韓国や中国に代表されるように、馬鹿にされるようになります。経済力はある意味で、力なのですね。軍事力と似ている効果を持っています。0.5%程度だった金利が、0.8%になったと言って騒ぐ事態が、いかに異常な感覚になっている現実であるか、時間軸を延ばすと良く分かりますね。このような「ていたらく」の時代が「失われた時代」で、本来は優秀な銀行マンが作家に落ちぶれるのです。いや、彼は成功組ですがね。一般論として希望に燃えた若者が、政治により日本に失望して、海外へ行くと言う話です。まぁ、考えてみれば…それも時代の流れで良いのかもしれません。

このような時代を創ったのが自民党なのです。1985年から日本は間違った道を歩んでいます。極めつけは、澄田に三重野と言う時代観の無い、指導者をいただいた事でしょう。お金の意味を理解していない守銭奴達です。日銀券は何の為にあるのか? 理解してないのです。お金は使って、なんぼです。使いかたが問題なのですね。流石、市場経済の米国です。バーナンキ議長の目標は失業率ですからね。不動産を…自分のものだと思っている人が沢山いますね。こんなものは、一時期の使用権に過ぎません。革命などで政権が変われば価値がないのです。お金もそうですね。嘗てのドイツ、最近のジンバブエを見ても分かります。

松屋と言うデパートが、カタルは好きですね。何故なら、あの場所が日本でも有数な一等地だからです。銀座中央通りに面し、あれだけの規模の物件は他にないですね。安いですね。つい最近まで300円台だったのです。カタルは500円前後でよくお客様に薦めていました。おそらく1000円程度の時価換算なんじゃないかな? 2006年に3900円と言う株価がありますね。あのブランド通りは、希少価値なのですね。そうして地価は経済力の象徴でもあるのです。カタルはよく東京都の地価動向グラフを提示しますが…1989年、実質的に1~2年程遅れますから…90年代初頭はバブル景気に沸いていました。

株式と土地は同じなのですね。資産なのです。デフレ脱却が政策の主体になっているなら、確実に株と土地は上がりますね。だから野村証券と三菱地所でも良いのです。カタルがハイリスクのケネディクスに拘る理由が、分かる筈ですね。業績内容だけを見れば、ボロ株に見えます。故に「空売り」が入りやすいのですね。強弱感が対立するから、相場になります。安倍政権を信じ、アベノミクスの成功を信じるなら、野村証券と三菱地所を、金持ちは買えばいいのです。簡単でしょう。株なんか…。基本的に、筋を押さえて置けば良いのですね。碁では手筋と言いますね。定石などの手筋を、確りと学んでおけば間違いはありません。

ここで相場論を少し紹介しましょうか…証券マンの人でも、なかなか知らないでしょう。皆さんは証券の仕組みを、あまり知らないでしょうね。通常の投資は、現物なのですね。50万円の株なら50万円を出して株主になります。仕組みは金貸しなので、相手に信用力がないとお金を貸しませんでした。野村証券の信用取引の開始基準は、預かり資産が5000万円ほどだったと記憶していますが、その基準がドンドン下がり2000万程度まで下がっていましたが、最近では、大手もこの基準を撤廃し法令基準の30万かな?を最低ラインに設けているようですね。野村証券は皆さんより信用力が高いので、銀行から低利で融資を受けます。そのお金を皆さんに、利ザヤ抜いて株を担保に融資して、野村が現物の株を買いますね。これが信用取引です。実際に証券会社が買っているのですね。しかし信用力の希薄な…あるいは資金力がない弱小の証券会社は日本証券金融(日証金)と言う金融会社を利用します。その信用残が日々発表されています。この動向は面白く相場の目安になりますから、その使い方など簡単に解説をしましょう。

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今回はカタルが推奨しているケネディクスを対象にしますね。上の表が貸借関係の推移を示した数字です。基本的に6月28日(A)から7月4日(B)は1609万株から1411万株と信用買い残が減っています。玉が回転している様子が分かります。信用取引を利用して株を買った人が儲かったから利食い売りをして減ったのでしょう。Cの地点では326万株と大量に減っていますね。これは利食いして返済したか、あるいは信用の買い建てを現引きしたのでしょう。現引きとは、信用で買っていたものを、お金を出して借金を返済し、現物に変えたことを言います。信用買いが現物買いになったわけですね。この数字だけではどちらか分かりませんが…この二つの行為から信用買い残が減ったのですね。7月3日Dの地点では227万株の貸し株の大量返済が行われています。これは現物を持っていて、つなぎ売りした人が現物を引き渡した行為か、あるいは信用の売り建てを反対売買をして、買い戻した行為か何れかの行為ですね。カタルの推測ではヘッジの売り繋ぎを買い戻したのでしょう。最後に4日のEですが、大量の信用売りが行われていますね。おそらく株価が大きく急伸したので空売りが増えたのでしょう。

基本的に信用買いしていた人が減り、信用売りする人が多く居れば、将来は反対売買が期待されますから、株高要因になりますね。取り組みが接近し逆日歩が付くようになると東証は信用規制を掛けますね。現在は売りが757万に対し買いは1411万の1:2ですから取り組み面では問題はないでしょう。あとは値動きだけですね。もう一つ日証金の回転日数と言うものがありますが、通常は2日~3日程度になると、相場が過熱し始めていることになります。現在は高値からはまだ遠いので7月5日現在で10.3日ですね。相場の需給バランスを読むには色んなテクニックがあります。チャートの形やこのような日証金の動向や最近ではネット上の掲示板なども一つの材料になりますね。一番望ましいのは強弱感が対立する構図なのですね。株は買う人ばかりでは株価が形成されません。意見の対立が非常に大切なのです。

一目均衡表ではケネデックスの株価は、未だに雲の下なので需給バランス上は、戻り売りが支持されています。先行スパン2は613円に位置しており622円まで上がっていくのですね。相場のテクニック解説は、もっと詳しくチャート論まで含め解説しても良いのですが…こんなものは流れに関係ありません。重要なことは時代の流れであり、大勢観なのです。

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投稿者 kataru : 07:48 | コメント (0)