今日の市況(2012年08月03日)
かたる:いよいよ政策の催促相場が始まるのかどうか…。
WSJには「FRBとECB、新たな危機対策探す―実現には問題山積」と言う記事の中で…「これまで言葉だけで行動が伴っていないベン・バーナンキ氏とマリオ・ドラギ氏は今週に入って、世界経済に警戒態勢を取っていることを示した。」と述べています。市場は必ずリップ・サービスを確かめに行くわけです。準備は分かりました。本日の日経新聞の一面の記事は、昨日のフジサンケイに載っていた記事ですね。僕はこの報道を知らず、何故、最近の相場は強いのか、不思議だったのです。
やはり背景があるのです。その為に先物のショート・カバー(買戻し)が入り相場を押し上げていたのですね。今日の相場は目先の買戻しが終わったのでしょうね。しかし相場は既に下値で、これ以上、下げようがありませんね。上がるかどうかは分かりませんが、兎に角、下がりません。下がらなければ、あとは時間の問題だけの話です。最近の日本を見ていると、ようやく新時代への流れが加速し始めています。代表的なトヨタは国内生産300万台の死守を謳っていますが、実際は付加価値の高い高級車も海外生産を始めました。シャープはリストラで、ルネサスもようやく身の丈に合った合理化策を発表し資金を獲得しました。
一方、日本を代表する食品メーカーなどは、海外シェア確保に動き出しています。国家戦略会議の目玉の「環境」と「医療・介護」は成長分野で100兆円需要の有力候補になっており内需振興に力を注ぎます。TPP絡みで予算が盛られる予定の農林業や中小企業への支援の具体策は見えませんが、方向性は正しいのでしょう。技術のないゾンビの中小企業は切るべきでしょう。中小企業円滑法の後釜が決まり、真の金融改革が中小企業レベルで進みますね。本当は市場原理に委ねるべきですが、今の段階では、まだそこまで日本の金融界はゆとりがありませんね。ただ三菱UFJのように今第一四半期にモルガンの負ののれん償却費を計上する辺り、三菱のゆとりを感じます。膿と言うか傷には早めに対処しているわけですね。
来るべき新しいうねりに対する姿が、少しずつ明らかになってきましたね。IMFは日銀に更なる資産購入額を増やすように迫り、為替介入へも容認姿勢になってきました。チャンスでもありますね。2011年8月だったのかな?「円高対応緊急ファシリティ」の追加策を実施しても良い環境下です。日本に還流する資金を海外へ投資し日本の経済的な地盤を確保すべきですね。インドの労働争議を見て二の足を踏む経営者もいるでしょうが、リスクはどの世界にもあります。問題はリスクに見合うリターンを得られるかどうか…。中国は人口の減少を迎えますが、インドは世界で一番人口の多い国になりますね。更にナイジェリアなどへも投資を加速させるべきでしょう。


かたるは最近大きく視点を変え始めています。まだ新しい見方が定着していませんが、日本のサービス業に視点を移し、生活用品への気配りが世界でも戦えるのではないかと考えていますね。唐突に聞こえるかもしれませんが、食品株が意外にも成長業種になるかもしれません。ただ日本の技術立国の芽を捨てた訳じゃないですよ。例えば小さな記事でしたがカタルには宝物に見えた東邦チタンが発表した「次世代のリチウムイオン電池用の固体電解質の高性能化の成功」は画期的なものに感じられます。現在の電池の5倍の容量を確保できるとの事です。つまり重さが大きく減らす事が出来ますね。現状の大きさをキープするなら1000キロの航続が可能になるとか…素晴らしい発明のように見えます。
市場に参加者が多い時期なら、間違いなくストップ高になる材料でしょう。必ず誰かがこの裏を取って仕掛けるでしょう。もしこの発表が本当なら、世界経済への朗報ですね。なにも車だけでなく幅広く応用できる蓄電池の話ですからね。足元の企業業績は黒字転換を果たし業績は上向いています。円高がきついですがチタンは成長業種ですね。非常に関心の高い材料です。このような銘柄が、他にもいくつかみられるようになっています。
相場環境が整ってきた証でもあります。邦銀の体力は回復し融資は伸びはじめ、日銀はベースマネーをさらに拡大させ、金融緩和の継続は決定されています。世界的に金あまりで日本は新躍動時代に突入するのですね。お金持ちはようやく眠りから覚める時期でしょう。これほど投資する環境の舞台が整った時期はないでしょう。11月は米国の大統領選が始まり、必ずバーナンキは大統領支援に動くでしょう。だから9月なのですね。株価が高くなる演出をします。その為にはFRBもECBも動くのです。おそらく日銀も協調姿勢を取ると思っています。この秋は素晴らしい投資環境になると確信しているカタル君です。

投稿者 kataru : 2012年08月03日 10:21