今日の市況(2012年07月20日)
かたる:米国株は強いですね。とても「財政の崖」を抱えている国には見えませんね。目先の企業業績は期待値が低かったので、事前予想を上回っているようです。一方、日本は橋下大阪市長のスキャンダル報道です。期待している政治家の一人で乗り越えて欲しいものです。日本の報道機関は相変わらずいやらしいですね。必ず、叩くのです。その影響を受け国民全般も社会から「おおらかさ」が消えて、僅かな失態や失敗を叩く傾向が多くなっています。他人の失敗を許す土壌が消えています。多くの国民が生きるために必死で、心の余裕が失われているのでしょう。時間のゆとりが必要なのでしょう。
株価も同じですね。買ったら上がれ、売ったら下がれと、人間の欲に限りがありませんが、もっとスタンスを大きく持った方が良いのでしょう。それにしてもデフレと言うのは嫌な世界です。どんどん社会の構造を暗くし人間を卑屈に育てる経済環境ですね。多くの若者は既にデフレ下の経済しか知らずに可哀そうですね。精神的にひ弱な若者が多いように感じています。何とかならないものでしょうかね?たかがお金の話しなのに…。財政がひっ迫しているのに民主党下の政権は整備新幹線の復活など、どうも肥大化しているイメージがあります。非効率な社会基盤整備の拡充は効率的な付加価値を生むのでしょうか?
産業革命以前は「重商主義」の時代で経済が停滞しアダム・スミスの国富論が生まれたようですが、産業革命によって新たな需要が起こったと解釈すべきなのでしょうか?どうも古い話で勉強不足なのですが…今の時代は似ているように感じています。日本化現象は先進国の構造転換なのですね。日本を見ていれば分かります。これまでは一流企業と信じられていたパナソニックやソニーなどはどんどん新興国の競争に敗れ沈んでいます。販売網が自由競争で確立されているからでしょう。ところが車の業界は系列の販売網が確立されているからまだ利益を上げられますが、危うい状況に違いありません。だから環境規制などの技術進歩の規制は良い効果を生んでいるのかもしれません。
日本は震災後、燃費などの問題で貿易赤字に陥っていますが、資本投資のおかげで経常収支は未だに黒字、世界一の債権大国なので円高が続いているのでしょう。しかし時間の問題と思われます。基本的に日本の企業はジャンジャン低い金利でお金を集め、投資をするのが正しいやり方のように感じています。三菱UFJは、今こそ欧米の企業買収など含め積極的にお金を投じるべきじゃ…ないかと考えています。先日の三井住友は良いお金の使い方のように感じています。安全性の高い高収益の利益を生む債権はきっと多く存在し、欧米の銀行は資本規制の為に売りたいはずですね。日本では利ザヤを稼ぐことは困難ですから、積極的な海外進出の環境だとも言えます。
必ず、リスクは存在します。インドのスズキの暴動はある意味でリスクが潜在すると言えますがデフレ下の投資は危険でもありますが、為替の強い国は積極的に投資をしないと世界経済が持ちませんね。一方、日本では遺伝子組み換えなどの技術が発展しつつあり、医療、農業分野において規制を撤廃し財政支援を加速させるべきでしょう。更に日本のお家芸の一つであるサービスを売るビジネスの世界展開もチャンスなのでしょう。経済成長率の高いアジアの国々に日本のサービス業のノウハウを持って行けばいいのです。クリーニング屋さんとか…宅配ビジネスとかお弁当屋さんとか…まぁ、コンビニなどは代表的な事例なのでしょう。折角の円高チャンス、しかも低金利でいくらでも資金が集まる環境なのに大手日本企業は何をしているのでしょう。特に資源開発で潤っている商社は新ビジネスへの投資余力は、かなりある筈です。
少し時間があれば重工主義から国富論や産業革命前後の経済を勉強すると良いのですが…僕のイメージは先進国の経済を支えてきた製造業が新興国に取って代わられ、日本同様に世界中で空洞化が進展し、経済のバランスが崩れている印象です。所謂、世界中で空洞化が進んでいるのです。幸い、アップルのようにファブレス企業が多い米国は、比較的サービス業への比重が高く世界の構造転換からの影響が少ないのでしょう。FRBの政策なども的確で、なんとか景気を維持しているのでしょう。日本の政策は間違っていましたね。既に不動産は収益還元法価格なので積極的に貸し出しを増やす指導をすべきですね。そうしてIT都市の中心地にするとか…移民政策を用いるとか…色んな活性化があると思うのです。
期待されるのはスパーコンピュータの開放などで遺伝子治療などの分野やそれぞれの遺伝子構造に合った医薬開発など力を入れるべき先端技術に多額の補助金を付けるべきでしょう。中小企業円滑法などの死に金よりずっと効果が高い筈、整備新幹線などのインフラ整備が正しいのかどうか…予算の主導権を地方へ移管し、それぞれの地域に競い合わせれば、優れた手法が生まれ、それを模倣する地方自治体が現れ、日本中で復興が起こると思うのです。中央政権下の投資は、既に陳腐化しているように感じていますね。その点は小沢氏の地方移転の考え方は正しいと思います。故に活躍したがる官を抑える為に、もっと人員を削減し予算を地方に移すべきでしょう。
空中分解しそうな民主党は早く消費税に目途を付け成長経済戦略を打ち出すべきですね。TPPも含めドンドン議論を前に進めればいいのです。オスプレイなどで停滞させるべきでないですね。スピードが大切です。メディアは必ずスピードを追い始めます。相撲を考えれば分かりますね。日馬富士の活躍はスピードです。物理学でも証明されていますね。運動のエネルギーは質量と速度で成り立つのですね。体重の軽い力士はスピードを早めれば勝てるのです。野田政権は消費税法案に力点を置き、他の政策のスピード感を打ち出せば困難を乗り切れるかもしれません。
さて余談が長くなりましたが、相場はスペイン問題の影響なのか?再び揺れている様で反発機運が消えて行くような展開です。この水準で保てる確率は低そうな気運ですね。微妙な情勢ですね。既に多くの指標は調整場面に移っている様で、通常なら先物の売り崩しが効きそうな場面です。おそらく下げが加速しそうですね。何度も味会う嫌な場面で儲けがまた飛びそうです。仕方がないのでしょう。でも逆に買い場が近づくようで狙いは銀行株でしょうが、まだ下落局面が続いている様で株価の落ち着きを待ってから参戦した方が良いでしょう。市場参加者が少ないと、どうしても下値を再び試さないと気が済まないのでしょう。仕方がない。まだ辛うじて最後の投げの可能性もありますが、おそらくその可能性は低いのかな? 「待てば海路の日和あり」か…。

投稿者 kataru : 2012年07月20日 13:31