今日の市況(2012年07月12日)
かたる:相場は難しい局面ですね。もう一段安の可能性は高くNY市場は5日間連続の下げとなっています。それとも政策期待が勝るのでしょうか? 何度も述べていますが基本的には欧州危機や米国、中国の景気悪化説を世界の中央銀行がテコ入れをしている構図です。つまり政策が市場の期待に応えるかどうか?…と言う問いかけですね。今の所はドイツの反対などにより欧州危機の収拾は不透明です。スペインは消費税を引き上げていますが、基本的に世界の経済政策はケインズ派が多く、需要不足を補うために財政出動が不可欠とされていますが、実際は財政難から増税の財政支出削減を選択していますね。
一昨日の下げは明らかに先物からの切り崩しでしたね。値嵩株の多くが下げていました。短期の反発ならこの辺りはポイントですが、カタルの推測は米国の大統領選挙に合わせた政策発動で、金融政策の効果は通常は6か月遅れに効果が表れるとされています。つまり今すぐ、新たな金融緩和を実施しても実際の効果は来年以降にならないと生まれません。それならば、目先的なアナウンス効果を狙うとすれば、9月が重要なポイントになります。10月に株価が上がってきたときに選挙になりますからね。そう考えると、7月中旬の今は調整波動の最中に位置していることになります。だから株価が大きく上がる局面とは考え辛いのです。
物色意欲はないとは言いませんが、どの銘柄も中途半端な環境ですね。新しい政府の経済戦略がどう評価されるのか? 医療と介護が柱になって成長するにしても、財源の問題があります。ニチイ学館は嫌いな銘柄ではなく好きですが、もともと介護はグッドウィルの倒産のように、規制の管理下に置かれている業界で大きな利益を上げることはできません。だから相場としては片肺飛行になりますね。ソフトバンクもそうなのですが料金産業などの公共性がある分野は、どうしても株価が上値をどんどん追うとは思えません。儲かっているなら料金を引き下げろと言われますからね。
新戦略は未だに具体策に乏しく、民間の力を利用するような新展開は期待し辛く、予算を執行して自分たちが主役の自民党時代の官僚政策のイメージが残ります。補助金のエコカーはマズマズ、LEDを促進させるために白熱球の販売規制は同じ規制でも価値ある規制、技術革新を進める未来型投資の民間活力をどう引き出すか?今の所はここが希薄ですね。
しかし、世界の中央銀行が揃って緩和策を維持している今の環境は、どう見てもデフレから脱却できると考えています。故に、やはり私は、そろそろ長い低迷相場の株価水準から離脱するのではないと考えています。上がる前の相場の休みに見えるのですね。ここ数日の株価の動きは非常に重要ですね。
豊かな暮らしを送るなら、他人より努力をして、のんびりと構えるしかないのでしょう。ここ数年の相場環境は条件が整ってきているので、非常に可能性のある相場展開がもう直ぐ期待できると…希望を抱いているのは私だけかな?何しろ配当利回りで純資産価格以下ですからね。中央銀行が緩和策を持続してこの水準ですからね。チャンスのように考えています。仮に待たされたとしても僅かな期間で2か月程度のものでしょう。なにしろ3%を超える利回りに回るのです。下がる心配は皆無に等しいですね。こんなチャンスは余り訪れないのでしょう。

投稿者 kataru : 2012年07月12日 11:14