今日の市況(2012年06月27日)
かたる:カタルの仮説の一つである消費税の法案が可決され、果たして淡い望みの政策転換が起こるかどうか…。この法案に名目と実質成長率が併記されたと言います。ここが注目点ですね。相場は素直に反応しており三菱UFJや野村証券は買われています。この仮説は日本村の本筋が財務官僚をはじめとする米国系の内部実力者が国の実権を握っていると言うもので…消費税を引き上げることで次のステップに移行できると言うものですね。
そもそもデフレ脱却はそう難しいものではありません。
何故、その政策を取らずにデフレを脱却しないのか…不思議だったのですね。彼らにとってデフレは最高の至極の時です。「他人の不幸は蜜の味」国家に生活が守られ給料が保証されている公務員や年金生活者はデフレが最高なのですね。代わって働く若者は上がらない給料に増え続ける社会保障費で地獄の生活を強いられます。
簡単な政策実行をしない影には、このような内部心理が働くと考え消費税の引き上げはインフレ政策にしても収入が増えますから、彼らの生活も守られる手段を手に入れたのです。それも段階的に引き上げられます。早くも米国系のメディアは、これくらいの消費税の引き上げでは抜本的な解決にはならないと…次の布石を打ち始めています。この政策は米国系の戦略の一環だと…カタルは考えています。
日本のメディアは次元が低いと言うか…本筋をついていませんね。政策論争をせずに、政局論争ばかりで…造反が何人とか、新党だとか…時限の低い話をしています。問題は小沢氏がどんな戦略を持っているかです。確かに円は買われ、国債は1%を切る水準で、財務省宣伝のGDPの2倍になる財務赤字問題は深刻だと言っていますが…小沢氏の主張が正しいかもしれません。何故なら、放っておけば赤字は膨らみ、やがて日本国債の外人保有比率が増えて売られる時期が来ます。そうなれば円も売られ円安になり製造業の国内回帰から逆空洞化現象が生まれ日本が潤うかもしれません。現時点では世界一の債権大国なので円安メリットも絶大ですね。円安になってから消費税を引き上げても充分に間に合う訳です。このような考え方も出来ますね。だから小沢氏が何を考えているか真意を知りたかったのです。ところが…政策論争を日本のメディアは報じていません。何故なのでしょう。
政局がどうのこうの…少数与党になっただの…肝心な政策の検証をしていませんね。情けない国民ですね。だから20年以上も失われた時代が続き国が疲弊するのです。メディアの責任は重大ですね。仮にカタルの淡い期待の仮説が当たるなら…株価は騰がる筈です。
今の金融危機は基本的には資産価格を上げてあげれば簡単に脱出できます。不動産などの価格が下がっており不良債権処理を実行されられているわけで、BIS規制、バーゼル3などの金融規制は間違った方向性です。理屈は正しいけれど、実行する時期が間違っていますね。緊縮策ですよ。だから先進国の需要不足になりデフレに陥るのです。金融機関は体力がなくなり、厳粛な貸し出し態度に変化してどんどん需要が減りその輪が広がり、資産価格が下落して不良債権が増え続けます。日本はとうとう日銀がETFやリートを買う嵌めになりました。ここまで追い込んだのですね。「清貧思想の貧困」と言う日本の実例があるのに、世界は同じ道を歩んでいます。JPモルガンの失敗はボルガー・ルールの価値を引き上げ…時代の皮肉さを感じる次第です。
昨年、見せつけられた世界の中央銀行の結束(流動性の供給)は、3月からの下げを見れば市場は足りないことを指摘しているわけで…何らかの政策が発動されない限り相場は下を向いていることになります。市場は鏡、政策が間違っているから株価が下げるのですね。だから対策が必要な訳です。ソニーやパナソニックが下げるのは円高などの空洞化を始め、日本の製造業のコストが上がる一方の政策を実行しており、間違った選択をしているからですね。
東電の原発処理もそうです。あの時に1兆円か2兆円程度の有限責任を選択しておれば電力株は下がらずに、市場への影響は軽微で済んだのです。電力料金の引き上げもなかったかもしれないし、補償問題もスムーズに運んだかもしれませんし、除染の話しもそうですね。間違った選択をしたので東電のみならず、関電も他の電力会社の全ての株価が下がり、電力料金が引き上がり、原料の輸入費が膨らんで全産業の生産コストが引き上がったのです。政策の選択が如何に大切か…一部の権力者が責任逃れを打ったので日本全体が沈むのです。
今回の消費税の引き上げは…かたるの淡い望みの政策転換がないと仮定すれば…私は政策官僚の善意を信じたいけれど…仮に馬鹿か、自分達の生活だけを考えるエゴか…それならば政策転換はなく延命策に過ぎずに…失われた時代の延長戦が続き、最後に膨大な借金を払うことになります。だから小沢氏の意見が聴きたかったのです。米国の呪縛から日本は離れ、徴兵制度を復活させ、独自の軍隊を持って独立国家の道を選択すべきかもしれませんね。ある意味で石原都知事のような実行力が必要なのでしょう。今日は若干ですが、金融株は上がっており、名目と実質の話しを併記した法案に敬意を表しているのかもしれないと考えています。財務政策官僚の良識を信じ明日に夢を託したい。

投稿者 kataru : 2012年06月27日 13:55