今日の市況(2012年06月14日)
かたる:ギリシャ選挙を待つ不安感が漂う市場展開ですが、基本的にギリシャの選挙結果如何にかかわらず、相場は底打ちするのではないかと目先は考えていますが、この混乱から(ユーロ離脱から連鎖が広がり)共同債の確立まで求められ、それが容認されるパターンへの道を歩むなら、更にもう一波乱、市場が揺れないと共同債は実現しないかもしれません。どっちに向かうのか?全く分かりません。ギリシャは小さな国なので仮に離脱でも影響は限られますが、心理的な連鎖が気になる所です。流れからすれば、いずれ世界の通貨は一つの道を辿る訳ですね。そうでないとフェアな競争環境になりません。グローバル化は効率的なリカードの比較生産費説に収斂する筈ですからね。TPPを代表とする交渉は統一基準作りの一つの道筋に過ぎません。BIS規制もそうだし…金融危機をきっかけに、金融改革などが迫られ、改善されている姿が市場経済の反射論理ですね。
株価が揺れるのは、その対立の表面化です。グリーの株価変動が大きいのは、見方(立場)により株価位置が大きく変わるためです。今の売り上げは日本からの収益ですが、グローバル化でスマフォのゲームが世界中に広がり、グリーが勝者の仲間になるかどうか? それとも、おもちゃ感覚で一時的な現象と捉えるかで、株価評価は大きく異なる訳です。カタルが大昔、任天堂を手掛けている時に、当初は所詮、おもちゃの収益は長続きしないと…継続的な利益ではないからPER評価は低いとされました。しかし、その後ゲームは世界から支持され一株利益が大きく伸びると、株価評価もPERがドンドン上がって行きました。グリーの評価は現時点では、やはり対立するわけです。
スペイン国債の利回りが上がると、財政問題を抱えるイタリアの国債利回りも上がります。この現象が政府の調達金利を押し上げ、利払いが当初予定よりさらに膨らみ、やがて破たんする可能性もあります。市場の現象が現実社会に連鎖し対策を出すまで増幅し続けるわけです。新たな対策を求めるために、更に市場を悪化させ、新たな展開を待つしかありません。市場の要求通りの対策が取られなければ、市場は対策を行うまで乱高下して行きます。だから事前に予想を立てるのは難しいのです。考えられるパターンは色々ある訳ですね。
さてカタル君は5月に一度底入れかもしれないと書いたことがあります。この時期にRSI70以上の銘柄がポツポツ出現したからです。しかし再び株価は下落しました。5月の時は、荏原はどうかな?と考えていましたが、RSI80以上の銘柄出現の展開になりませんでした。しかし…今回はオリンパスが口火を切って、RSI80以上が、コムシス、横河電機と続きます。皆さんの好きな人気株ソフトバンクも順調にRSIを引き上げ現在は78.9%まで来ています。経験則から2回、繰り返す展開を選択する可能性が高いのです。
スマフォとネット・テレビ(スマート・テレビ)など…ユビキタス時代を迎え、我々のお金を払う行動様式も大きく変化しています。今までは情報は無料と多くの人は考えていましたが、スマフォのアプリに掛けるお金も、日に日に増えて行くのでしょう。電気やガスなどの公共料金より、通信はやはり割高感が強いですね。もう少し淘汰されないと駄目なのでしょう。一般論は兎も角、今は非常に重要な場面になっています。数日前から売り飽き気分が広がり、多くの銘柄が横ばいから上昇に向かい始めています。問題は次の混乱が更なる混乱を呼び、再び振り出しに戻るのか? 今は瀬戸際の株価展開なのですね。上昇に備え、参加する準備は怠らないようにしないとなりません。一例を掲げれば、野村証券などの株価を良く観察せねばなりません。そろそろ変化日は近いのかもしれません。ただ米国債1.622%だそうでして、金利が低くなると言うことは、危険回避の行動は相変わらず続いているのでしょう。
せめて陸前高田の一本松のように、人気株が生まれて育って欲しいものです。久しく人気株が生まれた記憶がありません。

投稿者 kataru : 2012年06月14日 08:53