未来かたるが語る

今日の市況

今日の市況(2012年05月11日)

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かたる:株式相場を見ていると色んな模様が見えてきます。ただ儲けるだけの手段の為に…面白そうだと言う理由だけで、この世界に足を踏み入れてきたけれど…逆に選択の難しさを最近は感じています。自分の考え方と世の中の動きは相反することが多く、常に矛盾を抱え生きてきました。

先ほど、NHKのSONGSという音楽番組の再放送を見ていました。「尾崎豊」の特集です。彼の曲は「I LOVE YOU」くらいしか知らずに、しかもさわりしか知りませんでした。番組だけの知識ですから多くを語ることはできないけれど「一所懸命に生きる」姿を感じた次第です。心の叫びを聴く思いですね。誰もが抱える心の葛藤を表現している曲が多いようです。だから彼が亡くなっても多くの人が未だに彼に惹かれるのでしょう。

丁度、プラザ合意が行われた1985年、日本の絶頂期に彼は音楽活動を離れ、NYに行き(1986年)自分の新しい姿を求めるのですね。誠実で真剣に生きてきた心の葛藤を歌詞に綴っています。新しい姿を模索し、もがきながら生きている最中に、覚せい剤取締法違反で服役したそうです。音楽家の定番ですが、番組では母の死を切っ掛けに落ち込んでいく姿で描かれていました。真相は分からないけれど、彼の歌詞の中には確かに心の葛藤が垣間見られ、多くの人が共感を覚えるのでしょう。誰もが経験する壁のようです。僕の学生時代の背景に似ているように思いました。

きっと人間はいくつになっても、ガキなんじゃないかな?と最近感じます。昔は屁理屈を述べる大人に反発したものですが、その少年が大人になっても、やはり同じで心の葛藤を持っているのですね。人間はきっと20歳でも、30、50でも、きっと70歳でも100歳になっても同じなんじゃないかな?

「…きしむベッドの上で、優しさ持ちより きつく躰 抱きしめあえば…」

彼の心境の気持ちがよく分かりますね。心のなかに空いたポッカリした空間を、なかなか埋めきれない、せつなさが伝わってきます。誰もが惹かれるフレーズでしょう。

また野村証券は沈んでいます。市場原理を否定する考え方も分かります。何しろ、鎖国を続けた江戸時代から続いた村論理が、日本人の心に生きていますからね。グローバル化できずに、内向きになる企業経営者の心もよく分かります。でも支え合う村社会の精神構造は甘えを生み、自律心を大きく欠いているように映ります。メディアの放送内容を見ていると相変わらず政府や官僚批判ですね。この道は僕が辿った道だけれど…最近は違うように感じていますね。

結局、選択のちがいなのでしょうね。人生にはいくつかの岐路があり、必ずその選択を迫られます。子供が進学するときも病気をするときも、いじめに遭うときも…恋愛もそうです。相手を愛するあまりに身を引く生き方もあるでしょうし…様々な選択を迫られ生きてきます。その自分が辿った道、選択の結果が今の人生です。10代のガキはガキなりに…50代になっても青臭く世間を考えるわけです。

きっと日本にとって、この「失われた時代」と言う表現は、他人依存で好きではありませんが、デフレ社会の停滞する時間は、多くの人々に様々な思いを与え考えさせる時間の空間なのでしょうね。「新型うつ」の出現も時代背景が創りだした現象でしょう。さて僕が辿った失敗を多くの人が繰り返しているようです。証券マンだったために、毎日、上がる株を探し続け挫折したわけですが、現場を離れ1年と6か月が経過します。考えてみれば実質成長率が名目成長率を上回るGDPデフレターが問題にされる環境ですから資産価値の塊の株式は下がり続けるわけですね。だから単純平均株価が20年以上も減少を続けるわけです。この原因は内外価格差などの鎖国制度の壁ですね。日本には島国根性を擁護するために様々な規制と言うか仕組みを構築してきました。年功序列も終身雇用もその枠組みの中で存在してきました。しかしグローバル化の進展でその壁を維持できなくなったのがプラザ合意、尾崎豊が自分探しに旅立つ時代です。彼が死んだのは1992年だそうです。株式市場では既にバブルが崩壊し株価は暴落をしていますが、世間ではようやくバブル崩壊に気付き慌てはじめる時代でしょう。

日本の選択は常に合理的ではなく効率的ではなく…困難を緩和する対処療法を選択しています。真剣に生きる尾崎はやはり挫折するわけですね。世の中の矛盾を心に痛く感じたのでしょう。自由に生きたい、でも学校教育ではパーマを問題にして髪を強制的に切らされるのです。個人の自由が認められない社会。村論理ですね。みんなと同じように生きなさい。変わった格好をして学校に登校するといじめに遭うか、異端視される社会構造ですね。画一化教育が生んだ弊害が至る所に吹き出ています。何故、問題が起こると直ぐに安全・安心を求め規制に走るのでしょう。僕にはやはり理解できないのですね。尾崎の「15の夜」はそんな反発でしょう。確かに倫理観は欠けていますね。盗んだバイクで走ることで、自由になれっこないのです。でも若者の抵抗感は理解できますね。日本と言う社会には、その若者を馬鹿なことをやって…笑って諭す時間的なユトリもないのでしょうか?

何か、最近の社会はどこかギスギスしています。孫正義が成功した背景は銀行の支店長の寛容さでした。今の社会構造では背任横領にもあたる不良貸し付けですよ。しかし、その寛容さがソフトバンクを生み、情報化社会の壁を破ったのですね。たった1億円の話ですよ。今の銀行の支店長に「1億をかぶれ」と言ったら、一体、何人が受けるのでしょうね。1%も居ないのでしょうね。僕は0%と言う数字は信じたくないが、マニュアルでは0%の社会ですね。多くの人はヤクザの世界を否定しますが、任侠心は素晴らしい生きた心ですね。はみ出し者を救う心です。何故、社会は否定するのでしょう。度量がない社会構造になりましたね。

欧州危機の原点もバーナンキの選択もドラギの選択も…すべては人間が最善だと思って選択する決断です。株式相場は常にその選択の鏡となって動いている生き物なのでしょう。今日は休みなので少し酔いながら書いています。今日の市況に相応しくない内容ですが…週末の夜に酒でも飲みながら、尾崎の叫びに耳を傾け、自分の人生と日本の社会を考える時間も、たまには良いでしょう。

I LOVE YOU…

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投稿者 kataru : 2012年05月11日 04:26