今日の市況(2012年04月11日)
かたる:相場は意外に強く感じますね。昨日の原稿は午前中に書いていたから全体が日銀への政策期待で高かったようですね。その思惑が外れると下げています。今日は日銀への期待が株価の下げを抑えているようです。背景には日経、朝日新聞が金融緩和の観測記事が掲げておりこの辺りにあるのでしょう。失われた時代を経験しているカタル君は慎重になりましたね。まぁ、最近は野田総理と頻繁に白川さんはあっており消費税法案の絡みもあり緩和方向なのでしょう。
ここでカタルの「失われた時代への反撃」があります。デフレ脱却は比較的簡単です。それなのに、何故、頭のいい政策官僚は実施しなかったかと言えば、財政問題の道筋が見えないからです。消費税の引き上げですね。この問題は高級官僚の長年の悲願なのです。彼らは彼らで決断できない政治家に呆れていました。何度、説明してもなかなか法案が通らないからです。だから消費税法案との絡みも相場に存在すると思っています。ところが最近この消費税法案を棚上げする「継続審議」の話が浮上し、野田総理は明確に否定しており今国会で通過させると述べていますがどうなりますか?この仮説がカタルの「失われた時代への反撃」ですね。
昨日も述べましたが…時間の問題なのです。
既に転換点のタイミングは来ているのでしょう。かたるは円安方向に動いていると思っています。おそらく100円を大きく超えるのでしょう。既に日本企業の価値は薄れています。シャープが鴻海(ホンハイ)精密工業グループ入りした事実が明確に物語っていますね。何故、官民挙げてのジャパンディスプレイを選ばずに、鴻海精密を選んだのでしょう。それも完全に軍門に下ったのです。アップルの下請けの「FOXCONN」は世界NO1であり、そちらの連合と一緒になりました。エルピーダと同じことですね。ソニーの赤字が大きく報道されていますが経営者次第で大きく変化する時代になりました。今は販売網を失った家電の問題ですが、間もなく販売網を自前で整備している自動車業界も同じ運命をたどります。何も家電だけの問題ではありません。「失われた時代」は根底の問題の改善を求めています。「6重苦問題」は深刻ですよ。電力料金の問題を安易に考え原発の責任を東電に押し付けた報道姿勢が問題になります。あの時の選択は…悲しい現実ですね。
だから時間の問題で円安になるタイミングなのですね。今は円高方向ですが基本的な流れを言っているのです。分かる人はカタルの真意を御理解いただけると思います。
IRNETの読者はおよそ毎日、5000人前後は見て頂いているようです。本質を理解されている人は多くなってくれることを望んでいます。株価などは考える場合、政策の読みが難しくなりますね。実は3月6日にNY市場が203ドルも下がった日がありましたね。あの後、ウォールストリートジャーナルだったか…報道機関は記憶が曖昧ですが、直ぐに不胎化QEの話が流され株価は反発しましたね。しかしあれが亀裂の始まりで今日の調整はあの時から始まりましたね。今度の転換点は何処でしょう。現在は再び欧州問題を材料にしています。しかし前回みたように資金繰りは回避されていますね。詰まり下げさせるための言い訳ですね。一番怖いのはカタルの弱気の仮説である「金融の保護主義」です。ECBの流動性供給は自国国債に向かい市場に流れていません。つまり日本化現象が世界中で蔓延しています。
先日、AIGのCEOがインタビューに応えている記事が報道されていましたね。2013年と述べていましたね。AIGが2013年なのです。GSEの問題は来年と思っていましたが…更に延びるかもしれませんね。金融機能の大切さは何度も述べています。さて本質論は兎も角、日本株相場は25年ぶりの10週陽線の割につよい調整かな?と感じています。やはり伊達じゃ…ないのかな?ここでの調整は当たり前なのです。問題はこの後の展開ですね。5月の企業業績は良くありません。しかし1―3は悪いが、4-6は改善されますね。だから日銀の月末の政策と企業業績はマッチしており、相場の押しは意外に浅く、切り替える可能性もあります。しかし日銀が動かず、消費税法案も混乱すれば、また後戻りの可能性もありますね。お金は大切で最近そのお金のありがたみを味わっています。だから安易に思惑で動かずに、結果を見てから動けばいいのでしょう。証券マンは大変だね。商売だから…嫌でも選択しなくてはならない。やはり東レは無難な選択でしょう。マツダの130円割れは再びチャンス到来ですね。それぞれ頑張ってください。

投稿者 kataru : 2012年04月11日 13:46