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信用残の変化(2014年01月18日)

皆さんの関心のあるのは、株価の動向なのでしょう。
例えばケネディクスの株は、昨日は出来高が大きく膨らみ、不動産株全般も人気になっていました。切っ掛けは、やはり日経新聞の市況解説に報じられているように、リートに対する人気報道が原因でしょう。カタルが述べているマネタリーベースの増大が、資産価格を押し上げる資産効果に繋がる訳ですね。不動産絡みの銀行融資も増え、東京都の地価動向を見れば、採算利回り下にあるのに…、安いまま放置されている矛盾が存在します。

この背景はダヴィンチが採算は合うのに…、金融庁の指導を受けて、銀行が減損会計を強要したために、会計上で損失を計上させられ、上場廃止に追い込まれた矛盾が存在します。バブル期の貸し出し主導で生まれた地価動向時に、厳密な査定をするなら文句は言いません。確かに、市況は金融庁が指摘するように下がった取引事例があるのでしょう。しかし土地の取引は相対売買で、市場価格は上下に大きく振れます。仕手株以上の価格変動でしょう。考えてみれば分かりますね。あなたの家の隣の土地が欲しいとしたら、市価の2倍の価格を提示しても、買えないかもしれませんね。そのような事例が参考価格になっているのです。しかし異常な取引は省いて、ある程度、標準化された価格を元に査定をするのですが、日本全体が過度に沈んでいる状態で、検査姿勢を強めるのは、どう考えてもおかしいのです。異常な清貧思想が小泉・竹中改革で実行され、UFJが消えた恐怖が銀行を縛っているのです。このような背景があるからカタルは、「みずほ」のやくざ融資問題で金融庁の厳格な姿勢を批判するのです。政治とは裁量権なのでしょう。バブル期にやらなかった反省が強過ぎますね。官僚では、一度、発見すれば目こぼしは出来ません。しかし大臣の責任で裁量権はあるのでしょう。今はデフレからの脱却が主眼なので、小さな間違いは、大目に見る大岡裁定が必要な筈です。麻生さんの役目ですね。権力に固守する官僚のいやらしさが目立ちます。

サラ金規制で最高裁の今井判事は、「法令が発令される前の分まで遡って、金利を付けて戻しなさい」との判例を下しました。それまでは高い金利で暴利を貪る姿を黙認しており法令が変わると…、法律が制定された前まで遡る判決は、どう考えてもおかしいのです。昨日までは認められていたのに…。法律が変わったからと言って、法律で認められていた時の過去まで、さかのぼって処罰されるなんて…やはり異常な判決です。改定後なら分かりますよ。しかし最高裁の判決ですから上告は出来ず、サラ金各社は倒産したのです。アコムだって、三菱UFJが支えなければ倒産です。全部のサラ金が倒産する判決ですよ。一つの産業が消えるのですね。どう考えても、おかしな判決ですね。だから、その怨念相場がJトラストに現れたのでしょう。株価は安値から100倍以上になりました。倒産価格まで叩かれたわけです。

同じことなのですね。ケネディクスも…。同業のダヴィンチは、金融庁が指導する銀行の査定により、減損会計を強要され、処理できずに市場から消えました。ケネディクスも消える寸前だったのです。何とか…違法すれすれの財務処理で、伊藤忠のブランドもあり、市場に残ったのでしょう。ダヴィンチと同じく厳密な減損処理を強要されていたはずです。しかし時代は大きく変化して、異常な「氷の世界」から、異次元緩和による正常な「春の世界」へ向き始めているのです。背景はJトラストのおかれた環境と同じ理屈ですね。

2013年12月期は増額修正されましたが、過去に減損会計をしない疎開物件があったので、利益と相殺しています。おそらく裏で、手打ちの「阿吽の呼吸」とやつですね。表面化しない借りです。その為に、昨年末のギリギリまで減損処理をしていましたね。そう疎開物件は多くない筈で、今度は利益が飛躍的に表面化しますね。なにしろ1兆2000億円ですからね。値上がり全てがケネディクスの分とは言いませんよ。様々なフィーで手数料を抜く訳ですね。通常は最大4割、常識的には1割の世界でしょう。一般的な不動産の売買は3%+αですが…。カタルが、何故、超強気か…。様々な背景を考えれば、株が上がるのは、既に決定事項なのでしょう。

問題は途中経過なのです。これが分からない。だって仕掛け人は僕ではないし…。5000万株の信用買い残を買い取るファンドと言えば、世界では限られますからね。通常のファンドは300億円程度で、限度は10%なのです。つまり30億だとすれば600万株ほどしか買えませんね。10のファンドが相乗りをしなくてはなりません。やはり本格的なヘッジファンドの参入が、株価上昇には必要なのです。その為に、何度か誘いをかける動きになっているのでしょう。板の状況を見ていると、だいぶ玉がこなれている様子なのです。100億程度買えば、一気にボックスを抜け出せるのではないかな?と、推察しています。素質は天下一品なので、必ず時代性から見て買われるのです。問題はいつ、新手のファンドが参入するか?

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昨日は522円まで買った後、512円まで売られ、一度、再び切り返し518円の10万を買った直後に、515円までかな? 50万ほど売ったようです。仕掛人の演出か…それとも本人も疑心暗鬼なのか…。自分の度量以上の勝負は出来ませんからね。ましてや短期筋は日計りが前提です。しかし以前は、板にオーバー分が600万株ほどありましたが、今は、300万から400万なのですね。かなり玉がこなれています。何故、金曜日か…と言えば、通常は株価が下がると信用買いが膨らむのですが…、木曜日は、株価が下げても信用買い残は減っていましたね。むしろ空売り残が増えていました。このような現象を見ると、時間効果が生まれていますね。仮に1000億円規模の大規模なファンドマネジャーだとすれば、通常は買う前に…一度、売りますね。自分の打診売りの為に、株価が崩れるならドテン買いをせずに売り続けます。そのまま儲けになりますからね。買いたいと思っているのに売るなんて…と、一般の素人はおかしいと思うのでしょうが、当たり前の戦略なのです。しかし売る方もリスクがありますよ。相場全般が悪いなら、この方法は、かなり効きます。素人は株価を見て投資判断をするからです。

でもプロは、財務データや時代性を加味しているから、上がる株は事前に分かるのです。問題は市場全体が、応援してくれるか…どうかなのですね。発行株式総数全部を買うことだって出来るヘッジファンドは、多くあるでしょう。しかしそれは最終手段です。西武電鉄のようなケースは、多くの時間が掛かり大変ですからね。かなり勉強すれば、必ず、上がる株は分かります。しかしカタルの原稿を見て分かるように、時間のズレは生まれます。

マツダを見て御覧なさい。カタルが、かなり熱心だったのは、中国の進出からですね。あれは2010年だったかな…3年掛かりました。しかも狙いを外れ、実際の値上がりはアベノミクスの登場からです。周回遅れのマツダだったので、財務内容が弱く海外進出をしたくても出来なかったのです。それが「怪我の功名」になりました。あとしばらく…デフレ環境が続けば、ケネディクスも消えていたかもしれませんね。何しろ受託資産からの利益が得られず、自己物件の値下がりは100%以上の減損処理を強要されますからね。レバレッジもかけていたので…完全にアウトは、確定していたのでしょう。だからあの株価だったのです。しかしJトラストと同じですね。時代が大きく変化し浮上しました。今年は減損処理の物件がなくなり、利益を隠せない為に大幅な増益で復配は確定しています。

故にカタルは3月の300億円のリートへの物件移管で生まれる業績が分かる5月には、間違いなく株価は4桁になるだろうと読んでいます。(でも予測はよく外れますね。前は年末年始に爆発高と読んでいました。理由は公募株が種玉になっていると考えていたのです。)この材料を手掛かりに、うまい演出を出来るかどうか…。市場人気は抜群で素質もあるのです。問題はやる強気のファンドの参入が、いつ現れるか…だけの話ですね。007も同じなのですよ。本当は、金曜日は、僅かな売り物を、全部、買い切れば良かったのです。此処がカタルと…やり方が違うのです。市場は新しいスターを求めています。新興御三家と言う偽物では…人気が持ちません。日経レバレッジファンドなどの偽装演出では駄目なのですね。野村や三菱UFJを買うのが筋です。日経レバレッジファンドの10%は、ファーストリテイリングですからね。トヨタではないのです。トヨタの10倍ですよ。危うい構成ですね。背景を知らずに、表面だけを見て、踊らされることはしないでくださいね。裁定買い残の話など、あまり語ってない裏話もありますが、市場は一部の力あるプロに誘導されていると、思っていいのでしょう。何しろGSのトレーディング収入は1兆6400億円ですからね。

仕掛は、仕掛け人にしか…タイミングは分かりません。故に資金の無い人は、619円を抜いて、確実に仕掛けるファンドが居る状態を確認してからの参入で、充分な利益が得られると言っているのです。果たして力あるファンドが参加しているかどうか…。事前の予測は難しいけれど、後講釈は誰にでも出来ます。でも市場にある素質のある株はそう多くはなく、限られているのです。ただ割安で業績がある程度伸びる株はいくらでもあります。しかし強弱感が対立して、仕手化し、尚且つ、企業業績の大きな変化率が期待されるものはあまりありませんね。ケネディクスや007は、そんな期待が溢れる銘柄です。