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連想ゲーム(2013年11月09日)

米国の雇用統計を、毎回、市場は気にしていますが…日本株市場にそんなに大きな影響が在るのかどうか…。むしろ中国の第18期中央委員会第3回全会(3中全会)の行方の方が気になるのですが、何故か、報道は少ないですね。中国の現状はいま、成長鈍化や急速な高齢化、膨れ上がる地方政府の債務に加え、環境汚染や腐敗、農村部の土地接収などの問題に対する国民の怒りの高まりに直面しています。成長が加速している間は、社会の不満を抑え込めますが、最近はテロが起り、難しい局面のようにも感じます。中国の姿勢を観ていると情報管理と言うものの大切さが、分かるような気がします。

日本の偽装表示関連の報道ぶりを見ると、メディアの異常な採り上げ方が分かります。昔から感じていたことですが、何故か、日本のメディアは、一つの流れを、どの局も一斉に報道します。その報道の仕方も、ほぼ同じ流れですね。全てが画一化の流れの中にあります。日本人の意識改革の原点は、やはり教育でしょう。時間が掛かりますが、早くから手を付けないと、人材は育ちませんからね。どうも中学生や高校生の多感な時代が、大切な時期なのでしょう。感受性が一番高い年頃です。どう教育をするか…。生活するだけで手一杯だった株屋時代、子供の教育に時間を割くゆとりがなく、悲しい現実が思い出されるばかりです。

世の中には、様々な考え方があり、価値観も人により様々に異なります。ブランド品を欲しがる人も居れば、食に拘る人も居ます。何をテーマにして生きるか? 自分探し…などとフラフラした時間を過ごすのも、人生の大切な時間かも知れません。カタルの友達のブツブツは成功組なのかどうか…。一応、豪華な自宅に、旧軽井沢に別荘などを持ち、50代後半で現役を引退、現在は自分で百姓をやり、晴耕雨読の毎日を送っています。彼は大学時代、8年だったか、10年だったか…留年をして、フラフラと海外旅行をして過ごしていましたね。あの時間を与えてくれた親父に感謝していました。一般的に見れば、彼の人生は成功組かも知れません。

ただ米国の本物の投資家には、遠く及びません。
みんな現役時代はジム・ロジャーズのような生活スタイルに憧れて頑張る訳ですが…成功組に入るのは難しいですね。カタルの場合もチャンスはあったのです。上京した頃、日本株に拘らず、米国のマイクロソフトを買うチャンスがあったのですね。あの頃、カタルはアスキーに魅了されていました。もしマイクロソフト株を買っていれば、今頃は、別次元で暮らしていた事でしょう。

そのジム・ロジャーズの言葉ですが、「全ての主要な中央銀行、全ての主要国の政府が自国通貨の価値を積極的に下げている。これは有史以降初めてのことだ。日本は無制限に紙幣を印刷すると言った。するとバーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長は、「われわれは年間1兆ドルを投入することができる」と言った。欧州は「必要なことは何でもする」という。世界は流動性であふれ返っており、それを享受している人々は楽しい時を過ごしている。でもそれは完全に人工的なもので、ひどい終わり方をするのは目に見えている。」と語っていますね。同時に農業生産者の高齢化も指摘しています。日本は異常な現象です。農地の企業取得が今回も見送られています。おそらく農業は成長産業になるのでしょう。今なら、まだまだチャンスですね。混乱する過渡期にあり、新しい時代を築ける分野でしょう。

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改善する雇用統計、しかしこのグラフを見れば…痛みを抱えたままの姿が分かります。正常な水準まで回復するのは、かなり難しい課題だと言うのが分かります。何故なら、ITバブルが崩壊した後の失業率のピークは6.3%だったのですね。そこから改善しています。しかし時間軸を5年程に限ると、現状は、かなり改善しているように見えるから不思議なものです。金融危機後の回復は続いていますからね。前の悪い時期のピークが分からないからです。失業率10%からの回復ですからね。しかし回復しているとは言え、7.3%程度では、以前のピークより、まだまだ悪化したままなのですね。

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世界の中央銀行が、これほどの緩和政策を採用しているのに…、何処に富は偏っているのでしょう。先日、ドバイやアブダビの物価水準をテレビで観る機会がありました。日本人の感覚からして、非常に割高な水準でした。外人ファンドの多くはキャッシュ比率が高いままなのだそうです。いったい何を警戒しているのでしょう。今日は意味のないゴタクを並べていますが…このような想像は相場を考えるうえで重要です。基本的な世界経済の背景を探る連想ゲームは、次のステップの手掛かりになるからです。日本の市場は3つの需給不安のトンネルを、間もなく抜けるのでしょう。年末年始の株高に向け、その前のステップに過ぎません。今決算数字は大きなサプライズはなく、大体、予想の範囲だったようです。

来週はケネディクスと007が、2Qの決算発表を迎えますが、現状の株価は大きな期待感もなく、株価は横這いのままですからね。どんな数字が出ても株価の波動を大きく変えることはないのでしょう。基本的に回復途上にあり、株価が下がれば買い場になるのでしょう。ケネディクスは利益剰余金のマイナス分を、資本準備金を振り替えてゼロにして復配するかどうか…。それとも何処かで特別利益を計上して解消するのかどうか…。どうやって処理するのでしょう。会計上はこの辺りが焦点になるのでしょう。

カタルの選択は基本的に経済環境を念頭に置いており、その流れの中で銘柄を選別しています。だからグリーのような基本環境が変わると失敗することがありますね。現状のグリーは、需給バランス面から注目されます。空売りの買戻しは続き、通常は株高方向に向かうのでしょう。金曜日に高かったのは、その動きの一環ですね。しかしグリーの需給面での整理は済みましたが、新しいステップはなかなか見えません。DeNAの方が株価は下げましたが、背景はまともなのでしょう。本日の日経新聞一面の「非課税の私的年金の創設」、4面の「第二のビッグバン」などの記事は「信用創造」を補う政策の一環です。ケネディクスの潜在的な株価価値を押し上げています。同時に11面のWiFiに絡むメールアドレスの入力要求に困惑の記事は007の価値を高めている関連記事でもあります。この辺りの感覚が皆さんに伝わるかどうか…。

株式投資は、いくつかの関連現象から将来予測するのです。決算を観ても分かるように自動車関連は好調を続けています。しかし株価は業績の高水準を競うものではなく「変化率」を競うのですね。変化率の観点では前年比で比較しますから、高水準に戻った業績位置が今度は比較対象になり、変化率の観点では落ちますから、たとえ増益になっても、株価は横這いと読むのが普通でしょう。むしろ決算が期待通りに動かない方が、良くなった時のインパクトが大きく将来性を感じるわけです。だから株価変動率が一番高いのは、赤字から黒字への転換点であり、復配などの時点に株価の変動率が高くなるのです。この辺りの感覚は素人には分かりにくいのでしょう。プロは通常、赤字から黒字に転換する業績の激変株に狙いを定めます。今日はフラフラと…くだらない御託を並べました。このような一見、無駄に感じる連想ゲームは新しいヒントを生む源になります。

カタルが感じる感覚が正しいとは限りませんが、何かヒントになれば幸いです。