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罫線の形は相場環境で意味が変わる(2013年10月19日)

今日はチャートの形にも、意味があるとの解説をしようかな?…と考えています。同じ陽線でも、全体の相場環境により、その陽線の意味が変わり、「株価位置」により、別の意味にも変わります。カタルが用いている株価位置と言うのは、時間軸を5年から10年程度の株価変動を10等分し、下の株価位置、あるいは上の株価位置と言う意味で捉えて欲しいのです。この株価位置は、会社の業績推移と共にステージが変わります。先ずは基本トレンドを確認するために、比較的に時間軸の長いチャートを用います。カタルはケネディクスを推奨していますから、このチャートを用い解説します。時間軸の長いスパンを見る為に月足推移を見ます。

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ケネディクスの業績推移と月足の推移を掲げていますが、基本的に2003年8億71百万円の利益計上の辺りより、利益の膨らみ方が大きく変化します。常に、株価は企業業績に先行して動いていることが、お分かり頂けると思います。2008年は既に金融危機の影響もあり、営業利益は162億円の黒字でしたが減損会計の適用でこの年は108億円の最終赤字に転落しています。三菱地所や三井不動と違い、ケネディクスはレバレッジを掛けている為に、業績の変動率が高いのですね。大手不動産は金融危機に陥ってもレバレッジの掛け方が違い基本的に企業業績の動きはマイルドです。カタルはハイリスク派なので変動率の激しい銘柄を好みます。

さてここで捉えて欲しいのは株価位置です。経営環境が好転すると、この企業の価値はどの程度まで膨らむのか?と言う大よその見込みを付けます。また環境が悪化すると、どの程度のリスクがあるのか?よく考えておかねばなりません。ケネディクスは米国資本の金融デリバティブを活用しているアクティブな会社です。最もアクティブな会社は、カタルが好みのダヴィンチでしたが…残念ながら、金融庁検査の減損会計の壁を乗り越えられず上場廃止になっています。上場企業の中でも不動産と言えば、今では受託資産規模の大きなケネディクスが代表される存在でしょう。

既に仕組みは何度も解説しているので…今日はテクニカル面の解説を中心にします。基本構造を覚えておいてください。何故、カタルが赤字の段階で、多くの銘柄に取り組み始めるのか? 理由は相場の息が長いからですね。証券マンはお客様を説得せねばなりません。その為に時間が必要なのです。お客様は素人ですから…赤字の段階で構想を話しても、なかなか信じて貰えない訳ですが…企業業績が好転しはじめ、株価が上がり始めると、前もって予言してありますから、だんだん、カタルの解説を信じ始めるわけです。だから全顧客がカタル銘柄を買うようになりますね。予言が現実化すると…人間は誰でも信じるようになるのです。しかし…この予言は時代背景や経済環境を常に勉強をして、実践経験を積めば、ある程度まで誰にでも分かるようになります。しかし現実は予言どおりに、株価は動きません。政策により環境が変化し、企業業績が変わるからです。だから政策動向が大切なのです。

さてケネディクスをカタルは、今年3月初め、実際は2月の赤字発表の時に感じるわけですが…IRNETに登場させ、推奨したのは3月からでした。しかしそれほど熱心に薦めた訳ではありません。どうしても初期波動からの調整は長引く可能性があるからです。事実、今回も4月が高値ですが、既に6か月が経過しています。カタルが二度目に推奨し始めたのは6月だったかな? ケネディクスの株価が500円を割れたので、そろそろ…と考え始め、早ければサマラリーの対象に選別されると考えていました。しかし…ファイナンスなどが事前に決まっていたようで、結局、スタートは伸びるわけです。しかしこの間に、二つの大切な新事実が生まれました。一つは昨日の容積率の拡大報道、もう一つは介護分野などにもリートを利用できるように、規制緩和をすると言う報道です。この二つは潜在的な「見えない利益」を、大きく押し上げる材料です。この価値を理解しない人は相場をやる資格がありませんね。カタルは昨日の「今日の市況」で、今回の緩和処置で不動産ミニバブル当時に、地価は回復すると述べています。ここで銀座ティファニービルの価格推移を考えてくださいね。

さてテクニカルです。初期波動の最初の押しは意外に深く500円割れで留まらず…なんと311円まで押します。500円が300円じゃ、トホホ…追証の世界の話です。カタルの投資金額は大きくへこみます。幸い、カタルは5月には元本も引上げ、投資金額を減らしていたために、ギリギリ乗り越える事が出来ました。株などは必ず儲かります。問題は自分の力量を超えないことです。最終的に、追証が入ったなら信用の建玉を現物にして、尚且つ、買えるなら問題はありません。しかしこの事が、出来そうで出来ないのですね。だから多くの人が負け組に転落するのです。政策さえ正しいなら…確実に信用創造は拡大し、デフレ脱却が可能になります。もしケネディクス株を買って、損をするパターンがあるとすればアベノミクスの失敗です。だから首相の所信表明演説が重要なのですよ。中村正直などを引き合いに出した、あの意味を今の証券マンは理解しているのかどうか…。証券マンの人で、スマイルズの自助論を読もうと思った人が、何人いるのでしょうか?

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この日足チャートで重要なことは、10月8日と9日の動きですね。全体相場が安い中で明らかに異色の動きでした。間違いなく、ヘッジファンドは参入しているのです。ただ規模は分かりません。これほどの逸材なので、きっと複数のファンドが関与しているのでしょう。更に公募株は海外取り分も多く、間違いなく種玉として仕入れられていますね。もう時間の問題です。政府はリートの規制を緩和し、容積率も緩和すると言います。外部環境はどんどん改善され、「見えない利益」は大きく膨らんでいます。4ケタになってもファンドは買うでしょうから、相当、大きな相場が確定しているのでしょう。既に相場は6か月以上休み、200日線とのかい離もなくなり、調整も充分です。カタルが今回、指摘したいのは10月8日、9日の陽線ですね。この連続陽線の起きた時の相場全体の環境は、非常にわるい物でした。それにも拘らず、分岐点と思われる株価で、予想通りに反発した動きは、間違いなく仕掛け人が存在する証です。

一番大きくなるパターンは、この仕掛け人たちが、自分達が利食いをしても、尚且つ株価が急騰するパターンです。ITバブル当時の相場の形です。そうなると人間は通常、悔しくなり…今度は空売りを仕掛けるのです。この空売りが踏まされる事があるのですね。それは政策次第です。現時点では分かりませんね。ひょっとすれば1兆円を超える受託資産規模なので、場合によれば…株価1万円と言う相場がないとは言えません。何しろ、失われた時代は、余りにも長く、明治から蓄えてきた三菱グループも含み益が全て飛んだほど、今回のバブル処理〈1989年〉は大きかったのです。時間を超えた整理が敢行されたのです。その怨念相場が、あり得るからですね。今から話しても仕方ありませんが…、当面は年末年始に向けた4ケタの相場を楽しみたいと思っています。