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株式投資の神髄(2013年10月12日)

今朝の新聞を見て…、細かい事ですが日経新聞とWSJの報道内容が若干違うので、記憶違いかな?…と思い調べ直したら、「見出し」の付け方が違っているようです。WSJの見出しは「9月の中国の乗用車販売台数、前年比21%増加」で、日経新聞は「中国、9月の新車販売19%増 日本メーカーも回復」となっています。中国汽車工業協会という同じ情報源なのに、何故、見出しの数字が2%も違うのでしょう。この記事の扱い方を一つとっても、社の編集方針と言うか社風が違うのでしょうね。インターネットが普及し、簡単に記事検索ができますから、なるべく関心のある話題は、いくつかの方法で検索を掛けた方が、より客観的に判断が出来るのでしょう。

このニュースと、鉄鉱石の輸入によりバルチック海運市況が反発しているとの記事などは、シャドーバンキング問題との兼ね合いが、先ず浮かびますね。「あれ?」おかしいな…。悪戯にシャドーバンキング問題を、日本のメディアは、日本のバブルや米国の金融危機、更にはギリシャ危機などと、連想を働かせた見方で、編集された記事を見慣れたせいか…何故か、この現実に違和感を覚えますね。日本のメディアの在り方は、どちらかと言えば清貧思想の観点が強すぎます。長いデフレ下に日本があり、村社会の悪い面が強調されているように感じられます。物事の見方と言うのは、必ず二面性があります。株を買う人、株を売る人…それぞれには、その背景になる理由が存在するのでしょう。カタルが現在推奨しているケネディクスに、007は一見しただけでは、その評価が分かり辛い銘柄です。

人は表面的な数字しか追いませんが、実際は株価が2倍になった後、誰がその高値を買うかが問題になります。多くの銘柄は株価が2倍になれば…大概の好業績は、株価に織り込まれます。故に人気化した時は、だいたいが売り場になるのです。しかし中には株価が2倍になったのに人気が続くケースがあります。更に企業業績が伸びるパターンですね。この見えない利益を推測するのが、株式投資の神髄なのでしょう。

カタルはこれまで様々な現実に起こっているニュースを組み合わせて、シナリオを構築しています。その現実はどういった社会的な背景があり起り、その社会環境で恩恵を受ける会社を探し、企業業績を調べるわけです。このような下調べが完成すれば…あとは仕掛け人の登場を待つだけの話ですね。世界中の投資家が、同じような感覚で見えない利益をネタに銘柄を探しています。だからこそ、時代背景をしっかり掴む事が大切になるのです。

その流れに身を委ねている企業の株価は、必ず騰がります。短絡的な発想では設備投資を政府は増やそうとしていますから、工場の新設に絡むロボット業界が注目されます。故にカタルは長い間、ファナックを追っています。理由は国内生産で為替効果も享受でき、ロボット技術世界一だからです。しかし安川電機の方が一般的には相場の投資効率は高く市場での人気度も高いですね。この見方は市場で既に浸透しており、株価と業績のギャップは余りありません。つまり正当な評価を受けている訳です。

一方で「アーク」は相場としては、単発に終わったように、円安効果による国内生産回帰は空振りでした。この辺りの背景がカタルの設備投資関連株への傾斜を妨げています。もし国内生産活動が活発化しているなら、この延長線上で銘柄選択を考えたのでしょう。しかし現実は長いデフレ環境だったために、下請けを含め、既に海外へ生産基地移転をしてしまい、余程の環境変化がないと国内回帰は難しいのでしょう。火種を落としては駄目だったのですが、デフレ脱却の決断が遅すぎたのです。カタルが金融庁批判をするのは、彼らがこの辺りに影響を与えたからですね。2006年からの日銀のマネタリーベースを絞る態度は、明らかに間違っていました。

丁度、今の米国は2006年の日本と同じ環境下にあるのでしょう。日本の場合はようやく不良債権のバブル処理も終わり、これから伸びる時代の入り口で、冷や水を浴びせたのですね。米国も今は同じ環境下にありますね。FRBが金融緩和縮小を取りやめるのも、JPモルガンが多額の訴訟損失引当金を積んだことを見れば頷けます。金融機能が正常に機能してないのに…、多少、バブルを連想させる現象が見られると、途端にお金を絞るミスリードを日銀が犯したので、本来は、米国の金融危機の影響度は低かった筈なのに被害が増幅されてしまいました。その結果がパナソニック、ソニーやシャープの赤字に繋がったのです。この辺りの現象を、よく政策担当者は理解をせねばなりません。ルネサスエレなどの倒産は、ある意味で日本の「村構造の敗退」なのですね。それを…革新機構ですからね。なかなか成長できない政策官僚に、株の取引でも奨励すればいいのです。馬鹿なカタル君でも、日本の迷走が嫌と言うほど分かるのですから…、彼らが信用取引をして追証の請求でも受ければ、自ずと政策が正しい方向に向かうのでしょうが…現実は株取引禁止ですからね。おかしな国です。

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さて本筋に戻さないと…
株価が2倍になってもそれ以上に膨らむ利益、その銘柄としてカタル君は2銘柄ご用意しています。ケネディクスと007ですね。ケネディクスのチャートをよく見て下さい。2003年~2004年と、現状の社会環境は非常に良く似ているのです。カタルはいくつかの不動産売買の事例を紹介しています。ダヴィンチが失敗した軍艦ビルの売買価格の問題。2006年にダヴィンチが1430億円で買い、この度、アブダビ投資ファンド等が1170億円で買ったのですね。しかもメザニンローンが付いているのです。金融機能が復活している現象ですね。更に新生銀行の本社、建て替えの話しや銀座ティファニービルなどの現象を掲げています。統計上もこの傾向が裏付けられており、ここに来て銀行貸し出しを含め、マネーストックの拡大が続いています。カタルは何度も不動案向け融資残高推移を掲げ、2003年から2004年と同じ現象が、今、生まれていると解説しています。

どうしてケネディクスの利益が膨らむか? その理由も解説していますね。だから時間の問題なのです。あとは仕掛け人の力量次第なのですね。条件は整っています。株価が2倍になっても、企業業績は5倍、10倍と膨らむので問題はありませんね。だからこそ、下手は下手なりに619円の株価を超えてから、参戦しても一向に構わない訳ですね。上手に買おうと思うから、僅かな時間差に戸惑わされ、失敗を重ねるわけですね。「乗るは大相場」との格言があるのを知っていますか? 手数料などを考えると、儲けらしい儲けが出るのは株価が2倍や3倍、ひょっとすれば5倍から10倍になって、初めて素人は儲かったと…実感できるようになるのですね。信用創造はアベノミクスの神髄を突いているデフレ脱却の要なのでしょう。