日証金残の見方(2013年07月06日)
参議院選挙が公示され、自公民の過半数獲得が濃厚なのでしょうが…。カタルはあまり自民党を信じていませんね。本来、カタルは市場原理主義に近い考え方をします。故に米国共和党のティーパティーのような小さな政府での自由な国づくりを理想としています。規制など、ない方が良いのです。だから日本の政党の中では、自民党的な考え方ですから、本来は支持者だったのです。しかし何年も呆れる政治をみると…。友達のなかには、大臣秘書をやった仲間も居り、自民党の内部事情も、ある程度は知っています。
カタル自信の生き方も、完全な歩合給の世界を選んだほどで…。歩合外務員の資格が取れる10年間は、サラリーマンとして普通の証券マン人生を歩み、最後は法人課長で退職しました。途中で新人指導をやったり、現役時代は小さな証券会社でしたが、比較的優秀だったと思います。年間表彰も何度か、もらいましたからね。法人時代に、何度か野村の社員との競争に破れ、この世界でトップを目指すために上京したのです。
成績が振るわないときは、健康保険料などを会社に収めたこともあります。何しろ、月間200万円の手数料の基準をクリアできずに、和光証券を首になったほどですからね。この200万円のハードルは高く、現在は50万円程度の水準を採用している証券会社も多いようです。歩合給の世界では40%が自分の取り分でした。だから200万と言うのは80万の月給ですから年収では960万という事になりますからね。もともと金融の世界の給料水準が高いのは、不正が起らないように他の業界に比べ高いのですね。だから金融マンはどちらかと言えば、人間の質は高い方なのでしょう。都市銀行などへの就職はなかなか大変ですよ。「下町ロケット」と言う作品で、直木賞を受賞した池井戸潤と言う作家は、確か三菱の出身でしたね。彼はきっと不良債権処理と言う後ろ向きの人生に、嫌気がさしたのでしょう。彼の小説を読めば分かりますが、実話をもとに書かれているのでしょう。如何に…銀行マンが汚いか分かりますよ。

不良債権処理(デフレの結果、土地が下がった為)の様子が良く分かるのが、債券金利の推移です。カタルが官僚批判や政策批判、更には、最近はメディア批判をよくしますが…その実態が良く分かりますね。金利が低いという事は、経済活動が鈍っている証拠です。要するに後ろ向きの人生なのですよ。役人や年金生活者に、重点を置いた政治をやってきたおかげで…国力が弱まり、韓国や中国に代表されるように、馬鹿にされるようになります。経済力はある意味で、力なのですね。軍事力と似ている効果を持っています。0.5%程度だった金利が、0.8%になったと言って騒ぐ事態が、いかに異常な感覚になっている現実であるか、時間軸を延ばすと良く分かりますね。このような「ていたらく」の時代が「失われた時代」で、本来は優秀な銀行マンが作家に落ちぶれるのです。いや、彼は成功組ですがね。一般論として希望に燃えた若者が、政治により日本に失望して、海外へ行くと言う話です。まぁ、考えてみれば…それも時代の流れで良いのかもしれません。
このような時代を創ったのが自民党なのです。1985年から日本は間違った道を歩んでいます。極めつけは、澄田に三重野と言う時代観の無い、指導者をいただいた事でしょう。お金の意味を理解していない守銭奴達です。日銀券は何の為にあるのか? 理解してないのです。お金は使って、なんぼです。使いかたが問題なのですね。流石、市場経済の米国です。バーナンキ議長の目標は失業率ですからね。不動産を…自分のものだと思っている人が沢山いますね。こんなものは、一時期の使用権に過ぎません。革命などで政権が変われば価値がないのです。お金もそうですね。嘗てのドイツ、最近のジンバブエを見ても分かります。
松屋と言うデパートが、カタルは好きですね。何故なら、あの場所が日本でも有数な一等地だからです。銀座中央通りに面し、あれだけの規模の物件は他にないですね。安いですね。つい最近まで300円台だったのです。カタルは500円前後でよくお客様に薦めていました。おそらく1000円程度の時価換算なんじゃないかな? 2006年に3900円と言う株価がありますね。あのブランド通りは、希少価値なのですね。そうして地価は経済力の象徴でもあるのです。カタルはよく東京都の地価動向グラフを提示しますが…1989年、実質的に1~2年程遅れますから…90年代初頭はバブル景気に沸いていました。
株式と土地は同じなのですね。資産なのです。デフレ脱却が政策の主体になっているなら、確実に株と土地は上がりますね。だから野村証券と三菱地所でも良いのです。カタルがハイリスクのケネディクスに拘る理由が、分かる筈ですね。業績内容だけを見れば、ボロ株に見えます。故に「空売り」が入りやすいのですね。強弱感が対立するから、相場になります。安倍政権を信じ、アベノミクスの成功を信じるなら、野村証券と三菱地所を、金持ちは買えばいいのです。簡単でしょう。株なんか…。基本的に、筋を押さえて置けば良いのですね。碁では手筋と言いますね。定石などの手筋を、確りと学んでおけば間違いはありません。
ここで相場論を少し紹介しましょうか…証券マンの人でも、なかなか知らないでしょう。皆さんは証券の仕組みを、あまり知らないでしょうね。通常の投資は、現物なのですね。50万円の株なら50万円を出して株主になります。仕組みは金貸しなので、相手に信用力がないとお金を貸しませんでした。野村証券の信用取引の開始基準は、預かり資産が5000万円ほどだったと記憶していますが、その基準がドンドン下がり2000万程度まで下がっていましたが、最近では、大手もこの基準を撤廃し法令基準の30万かな?を最低ラインに設けているようですね。野村証券は皆さんより信用力が高いので、銀行から低利で融資を受けます。そのお金を皆さんに、利ザヤ抜いて株を担保に融資して、野村が現物の株を買いますね。これが信用取引です。実際に証券会社が買っているのですね。しかし信用力の希薄な…あるいは資金力がない弱小の証券会社は日本証券金融(日証金)と言う金融会社を利用します。その信用残が日々発表されています。この動向は面白く相場の目安になりますから、その使い方など簡単に解説をしましょう。

今回はカタルが推奨しているケネディクスを対象にしますね。上の表が貸借関係の推移を示した数字です。基本的に6月28日(A)から7月4日(B)は1609万株から1411万株と信用買い残が減っています。玉が回転している様子が分かります。信用取引を利用して株を買った人が儲かったから利食い売りをして減ったのでしょう。Cの地点では326万株と大量に減っていますね。これは利食いして返済したか、あるいは信用の買い建てを現引きしたのでしょう。現引きとは、信用で買っていたものを、お金を出して借金を返済し、現物に変えたことを言います。信用買いが現物買いになったわけですね。この数字だけではどちらか分かりませんが…この二つの行為から信用買い残が減ったのですね。7月3日Dの地点では227万株の貸し株の大量返済が行われています。これは現物を持っていて、つなぎ売りした人が現物を引き渡した行為か、あるいは信用の売り建てを反対売買をして、買い戻した行為か何れかの行為ですね。カタルの推測ではヘッジの売り繋ぎを買い戻したのでしょう。最後に4日のEですが、大量の信用売りが行われていますね。おそらく株価が大きく急伸したので空売りが増えたのでしょう。
基本的に信用買いしていた人が減り、信用売りする人が多く居れば、将来は反対売買が期待されますから、株高要因になりますね。取り組みが接近し逆日歩が付くようになると東証は信用規制を掛けますね。現在は売りが757万に対し買いは1411万の1:2ですから取り組み面では問題はないでしょう。あとは値動きだけですね。もう一つ日証金の回転日数と言うものがありますが、通常は2日~3日程度になると、相場が過熱し始めていることになります。現在は高値からはまだ遠いので7月5日現在で10.3日ですね。相場の需給バランスを読むには色んなテクニックがあります。チャートの形やこのような日証金の動向や最近ではネット上の掲示板なども一つの材料になりますね。一番望ましいのは強弱感が対立する構図なのですね。株は買う人ばかりでは株価が形成されません。意見の対立が非常に大切なのです。
一目均衡表ではケネデックスの株価は、未だに雲の下なので需給バランス上は、戻り売りが支持されています。先行スパン2は613円に位置しており622円まで上がっていくのですね。相場のテクニック解説は、もっと詳しくチャート論まで含め解説しても良いのですが…こんなものは流れに関係ありません。重要なことは時代の流れであり、大勢観なのです。
