未来かたるが開催!みんなによく分かる

株式教室

« 決算を考える | 最新の記事 | グリーの決算から »

DENAの決算から…(2013年05月11日)

今日はグリーに関連するDENAの株価について考えてみます。ざっと、決算数字を追ってみました。時間にして20分ほどで詳細部は見てないし推測ですがね…。結論からすれば問題ありませんね。買ってみたい銘柄に違いありません。おそらくグリーも同様なのでしょうね。だから株価の動きが鈍かったのでしょう。携帯ゲームでカタルが注目しているのは、この2社です。何故なら、この業界のデファクト・スタンダードを、既に手に入れている…と考えているからです。米国の事情はよく分かりませんが…、サードパーティーの存在は大きいでしょう。ただ最近は、この仕組みが上手く機能しない為に、契約条件で譲歩しているのでしょう。故に、この先行者利益の価値は薄れているのでしょうが…。

国内ではガンホーなどとの競争に、完全に負けているようです。ここで利益の質が問われます。もともとゲームの利益は一過性なのですね。人気などは冷めるものです。ほらゲームに熱中していても…、いつしか飽きればしなくなりますからね。ゲームはどうしても生活に必要なものではありませんから…。バフェットが食品株を好むのは、この利益の質が高いからですね。一度、ユーザーになり使えば、たいがい2度、3度と使うものです。食べ物は人間が生きているうえで絶対に必要ですから…。エンゲル係数の考え方は、そういう意味です。文化の水準が上がると余暇にお金を使います。しかし不況になってくれば、可処分所得の余暇への配分は少なくなります。先ず優先されるのは生活費ですからね。今、絶好調のガンホーも、そういう世界の話です。利益の質は高くありません。故に既に利益が出ておりPER10倍程度が限度なのでしょうね。ただ成長力がある場合は、この尺度が変わります。利益の出始めは…PERを20倍、30倍と買うケースがありますね。それは成長力が、伸び続けるかどうかの変化率の問題です。絶対値が伸びていても変化率が鈍ると、この手の産業は途端に売られます。アップルのケースもそうですね。

グリーの株価が極端に下げたのは、田中さんの「浮かれ」にも起因します。おそらく物凄い勢いで利益が伸びたので、経費へのタガが緩んだのですね。広告宣伝費の動きなど…その動きが良く表れていることでしょう。経費に対する認識が大盤振る舞いになってしまったのです。よくある事です。ITバブルの時も外資が活躍した2005年から2006年当時も、みんなが踊りましたからね。でも人間は反省をして、再びチャレンジするものですね。おそらくグリーやDENAの固定費も、今は大きく膨らんでいても、これからは下がる環境にあるのでしょう。つまり若者の所得を大きく引き上げたのですが、今度は逆に絞る訳ですね。優秀な人間は、そう居ないものです。ただDENAもそうですが、常に新分野にチャレンジしており収益の多角化を図っています。特にDENAはなかなかですよ。その点では…優れています。僕はLINEを追う3番手のドジョウのコムは、どうかな?…と考えますが、野球への新しい取り組みの仕方は面白いアイディアを使っていますね。食事券でしたかね。更に入場料の返還など…いろんな実験をしており、さらに盛り上げれば良いですね。DENAのこの下げは、間違いなく買い場だろうと判断しています。

r20130511a.gif

理由は色々ありますが、一番は、ようやく海外部門が黒字化するようですね。決算短信によれば、4ページの冒頭に「英語圏向けの「Mobage」は今夏での黒字化を目指してまいります。」…となっています。つまりようやく損益分岐点の水準が見えてきたのでしょう。更に決算説明会の資料によれば、モバコインの消費推移のグラフが右肩上がりで伸びています。そうして2010年11月の第三者割当増資株価は2418円です。これは海外企業買収に向けた割り当てですが、昨日、カタルは初値や公募や優先株などの転換価格には、必ず責任が生じ論理的な裏があると述べましたね。企業の成長期には、中だるみ現象が、時々起るものなのですね。経費の使い方や先行投資のバランスなど…。デルがMBOを実施するのは、大きな改革をやると一時的に利益が大きく落ち込み、赤字になるのですね。しかし再構築が完成すると、再び強い企業になります。どうしても公開企業の場合は、大規模なリストラクチャリングが必要だと思われても…株式を公開しているので大改革はやりにくいですね。

r20130511b.gif

何故、カタルが不振3社、シャープに、ソニーやパナソニックの話を、度々、今日の市況に登場させ、シャープの話を、今日の市況で取り上げるのか? カタルがホームページを始めた当初の推奨銘柄、日揮の話を時々引き合いに出すのか? それぞれに、意味があります。みんな、一時は、駄目な企業だったのですね。しかし見事に復活しました。シャープは、おそらく見事に復活するでしょうね。3年後には、4ケタ企業になる確率は、非常に高いと思います。リストラ、減給…などの試練は、生き残った社員の精神を鍛えます。危機度合いが高ければ、高い程、試練が未来にプラスに働きますね。

DENAの日経新聞の今期予想数字は、何処から数字を持ってきたのか分かりませんが、嘗てのDENAの業績の変化率、現在のガンホーの変化率など見ると分かりますが、半年もあると…ガラッと数字が大きく変わるのが、携帯ゲームの世界ですね。確か会社発表の1Q発表時点では、今期は1Qの予想数字しか打ち出していませんね。それはこの業界の見通しは難しいからでしょうが…成長の芽は、明らかに育っていますね。だって期待される海外部門が、間もなく損益分岐点をクリアしようとするのです。故にDENAは、数少ない注目企業になります。それにソニーの持ち株を、野村は何処かにはめ込んだのですね。この玉は、何れ何処かで種玉になりますね。売りではなく明らかに買いの候補銘柄ですね。おそらく6月には…てな、時間感覚かな? 僕は経営者のモチベーションに惹かれるので田中さんですが…。感想としてはDENAの業績数字を見てみて、今までは、時間感覚があやふやでしたが…だんだん確信に変化し始めています。グリーももっと下がれば面白いですね。もうすぐ期日を迎えるグリーですが…、こりゃ現引きして、何処かでまた買い増しを…今日はDENAの決算を見て、心を新たにした次第です。