決算を踏まえ…(2013年04月27日)
連休と本格的な業績数字の発表を控え、模様眺めの金曜日の動きでしたね。マツダの数字が発表されていたようです。僕の予想の下限のようで利益もそのまま膨らむことはなかったですね。今期の予想は為替の前提が90円だとか…。それならば現時点で、今期分の為替予約を入れればいいわけで、如何にも不誠実な経営姿勢のイメージです。この辺りがサラリーマン経営者なのですね。真剣に経営していません。今期の見通しを95円程度と見込むのが、むしろ自然な動きの筈です。のり代を付けたい気持ちは分かりますが…流石、3流経営者ですね。だから周回遅れになるのでしょう。
マツダの今期業績の注目点は、メキシコ新工場の軌道化でしょうね。何しろ米国が好調な筈ですから…。ただ株価面では既に大きく株価が修正され魅力は乏しく、かたるの興味の圏外の銘柄になりました。「見えない利益」とか、「利益の質」の概念は、非常に大切です。見えない利益とは…、マツダが予想した今期の業績数字700億円からの上積みなのですね。つまり前期の343億円から、今期の700億円への変化率なのです。この700億円は為替が90円で計算されていますから、現実は97円程度ですから更に1割の糊代があり、やはり今期予想数字は900億との市場の予測が正しいのでしょう。つまり一株利益が30円に対する評価になります。米国の伸びと中国の回復を考えると自動車産業は、見えない利益の対する伸び率が、他の産業に対し高い方なのでしょう。株価面では300円から450円程度が妥当な水準なのでしょうね。
三流の経営者と言えば、カタルが注目している銘柄の中で株価が遅れているJVCケンウッドですね。この話を、これまであまりしてきませんでした。カタルがこの会社に注目したのは前回の四季報数字を基本に、銘柄選別した時にリストアップされた銘柄なのです。「3Qの謎」の3銘柄は、アーク、JVCケンウッド、グリーですね。何れも共通点があり、3Qの発表時に前期の予想数字を減額修正しました。つまり計画通りに進んでないのです。その為に株価が安い水準に放置されていました。アベノミクス相場から9か月、まぁ、準備段階の3か月を含めての話ですが…多くの人には6か月のイメージなのでしょう。
この6か月間で劇的に変化したのは…デフレ修正と円安です。まぁ適切な金融政策に対する市場のテーマなのですが、そのテーマに沿って銘柄の選別が進み、この流れに乗った銘柄が買われてきました。銀行、証券、不動産の金融相場の3点セット銘柄から、マツダなどの円安メリット株など…。さらに新成長戦略として、バイオ株がIPS細胞関連として相場をリードしてきました。しかしマツダのように…市場で見込まれた数字が実現化してもビック・サプライズにはならず、多くの銘柄は株価の動きが鈍くなり株価はもたつくのでしょう。
つまり高値圏へ評価された銘柄は、その高値圏に相応しい銘柄かどうか…再評価を受ける時期に入る訳です。ここでカタルが前から話している見えない利益の話になりますね。マツダのケースで説明していますから…その事例を踏まえると今期の900億円に上積みが出来るかどうかが…問題になるのです。その為にはメキシコの新工場が順調に立ち上がり直ぐに利益を上げる事が必要になり、加えて力を入れてきた中国での販売が伸びるかどうか…米国ではスバルが好調ですが、スバルのような人気車種を投入できるかどうか…。中国ではVWやGMの牙城を崩せるかどうか?この辺りがマツダの注目点になるのでしょう。何か、この見通しを裏付ける出来事が生まれるなら、株価は500円台を抜ける事が出来るかもしれませんが…現状は見えないから、株価は基本的に横這いなのでしょうね。
株価を支える業績数字ですが…絶対値ではなく変化率が命なのですね。PERが割安とか…PBRが割安だとかいうものは、変化率の角度が非常に高く、市場に注目された時に、脇役と言うか、補助的に株価を支える材料に過ぎません。見えない利益の話を、何度もしたのは…、変化率が更なる変化率を呼び起こすかどうか…なのです。007はその素質がピカ一なのです。QBの開発は世界中のあらゆる電化製品に応用が効くはなしです。WiFi通信はスマフォの発展で、必要な近距離データ通信の地位を得ていますね。だからパナソニックのデジカメなのに採用されているのでしょう。あれはSQLだったかな?このSQLもデータの処理量の限界が言われているようですが…、僕らが日常的に利用しているデータの処理では、むしろ簡易的な利用の方が使用頻度は高いかもしれませんね。
金曜日の007の高寄りは、信用取引の規制解除が要因のようですが…仕掛けやすくなりましたが、しかし、かたるは現物での保有を推奨し、3年程度、株主として付き合って欲しいと考えています。3年や5年等は、あっという間に過ぎます。子供が誕生したら、成人するまでその子供の為に1株、現物で買って名義変更をしてのんびりやりましょう。僕が007に惹かれている部分は、全てが自前で開発したソフト技術ではない点です。世の中にあるソフト技術を選別している眼力が存在するようなのですね。自分が全てをやる事は不可能です。分かりますかね…。ソフトバンクの孫氏は、自分で携帯電話を売っている訳ではありませんね。ヤフーに投資し元本を創り、その基礎でボーダーフォンを買収し、世界へ目指そうとスプリングの買収に乗り出しています。ひょっとすると…007は、その光るダイヤになる原石かもしれません。そんなイメージなのです。
このイメージの話を少ししましょう。
先日、何気なくテレビのチャンネルを回していたら…物理学者の松田卓也さんが「2045年コンピュータが人類を超える日」と言う話しをされていました。非常に共感する内容でしたね。早速、彼が好きだと言う、押井守監督のアニメ映画の「イノセンス」を借りてきました。なんだか…訳の分からない未来警察の話しのようですが…まだ見たばかりで、途中で眠ってしまったので、もう一度、後で観ますが…電脳の話は、あり得る話で、IPS細胞などの研究が進み、どんどん文化の流れが加速するのです。見えない現実を予想する株の世界は、現実的な数字の対応を含め、未来利益の伸び率が高いか、低いかの話なのですね。人間がその株を高値で買う事が出来るかどうか?と言う欲求は、どのようにして起こるかと言う話なのです。
300円のマツダを、夢を持って買えるでしょうか? せいぜい、どんなに頑張ってもマツダがトヨタを超える事はありません。しかし007なら、ソニーやパナソニックを超える事が出来るかもしれませんね。何を馬鹿な…そんな事は絶対にありえない。…と多くの人は言うでしょうね。しかしARM社を見て下さい。CPUだけで食べているインテルを見て下さい。付加価値とは何か?と言う話ですね。カタルがグリーに傾斜するのは…たかがゲームなのですが、電脳のイノセンスの舞台は2032年でしたね。その時代になったら、余暇の概念が変わりますね。直接、脳に刺激を与えるゲームに変わるのでしょう。ひょっとすれば、グリーの田中さんなら、様々なハードルを越えて電脳の世界に向けチャレンジできるかも…しれないからですね。おそらく夫の看病の為に、一線を退いたDENAの南場さんには、絶対にできないでしょう。彼女は優秀な経営者で、田中さんより現状はずっと上でしょう。しかし未来の利益に対する糊代と言う観点で評価すると、自分の真似をしてきて、自分を超えはじめたDENAに、裁判でも負けた悔しさは、逆境のバネになってグリーと言う会社を一回りも、二回りも大きくさせる事が出来るかもしれませんね。経営者の資質の話しなのです。そんな風に感じているから惹かれているのかもしれません。
そこで…3Qの謎の話に戻りましょうかね。…でも今日は既にかなり長くなっていますね。読む方も疲れますからね。いやになるのです。訳の分からない与太に付き合う方も大変ですから…。また明日にしましょう。野村証券を事例にしても良かったのですが、SBIの決算数字前の株価高騰を見れば、どんなにサプライズが生まれても、既に株価は知っているのでしょう。「効率的市場仮説」の世界ですよ。だからJVCケンウッドの再減額などの話しが、これから面白くなるのですね。僕の友達であるブツブツが、何度も言っていました。「株価の最大の好材料は、株が安くなることだ」…と、彼は旧軽に別荘を買い、株をやる為に、彼も年収1000万ほどだったかな?…を、犠牲にしたと言うか、現役を引退した証券マンですね。非常に優秀です。だいたい歩合セールスは、みんな優秀ですがね。だから夢を見て、みんな一本立ちしたのですが…トホホの人生なのです。また明日。