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金融相場のスタート地点は?(2013年03月02日)

どうも相場観の修正を迫られているようです。
今週の相場を見るとバイオに不動産などが買われています。この様相を理解するためにカタルは景気循環のイレギュラー説を採用することにします。通常の景気循環の冬の部分に「落ち込み」説を加えるわけです。つまり今回の景気循環は通常のボトムではなく、「デフレボトム」(Bの野村証券)が加わり底割れ状態だったので、現状は通常のボトムの底辺まで戻っていると言う認識ですね。そう解釈するとバイオ株の活躍や今週の不動産株の上昇は整合性があるように感じられます。

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カタルは野村証券の株価を基軸に考え(Aの野村証券)、金融相場のスタート地点は昨年の6月頃にスタートを切っていると考えていました。10月に入ると日銀の態度が変更され、既に金融相場の舞台が整っていたところに、衆議院解散声明からアベノミクスの期待感が生まれ金融相場がスタートしていると認識だったのです。故に一幕が終了し、幕間相場を中心に銘柄選定を考えてきましたが…どうも今週の相場は新しい金融相場がスタートしたようにも見えますね。一幕の延長波なのか? それともデフレボトム説を採用すべきか? まだ明確に判断は尽きませんが、カタルは予てより、マネタリーベースの増加により金融相場がスタートしたと述べていましたが、欠くことのできない信用創造の部分が相場に現れておらず、本来なら資産デフレが是正されるので、証券株と共に不動産株のスター株が誕生していいと考えてきました。

しかし現状はどうでしょう。ナノキャリアなどのバイオ株が主役に位置しています。本来、このセクターはデフェンシブ・ストックと呼ばれる景気循環に関係ない銘柄で、景気循環表の冬(逆業績相場:下の表を参考)に物色される銘柄が活躍していることに違和感を抱いていました。更に金融相場に欠くことのできない株だけではなく、不動産のセクターからスター株が誕生すると考えていたのですが、なかなか誕生しませんでしたが…今週に入りその流れが明確になってきたようです。カタルが信用創造の話をマネタリーベースから展開し、年初にみずほを薦めたのは、その様な背景があるからです。総資産規模の大きなセクターは持っている資産が多く、扱っている不動産担保なども仮に不良債権になっても、今までのデフレ環境ではマイナスですが今度はプラスに働きます。

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つまりカタルの相場観の時間軸認識が早かったのですね。そこで時間軸を今から金融相場がスタートすると言う視点に移すと、バイオ株の活況部分も納得できるし、遅れていた不動産セクターが、物色される相場も理解が深まります。もしこの修正が正しいなら、相場観は変化し、物色の銘柄対象が明確になります。ただ野村不動産の売却の為に不動産セクターが、過度に動いている可能性もあり注意は必要です。しかし…三井不動から、地所、東京建物などの不動産株は綺麗な形です。カタルが年初から述べている信用創造の様相が上手く出ています。だから幕間相場から二幕に移行したのか? それとも延長波か? この判断は難しく分かりませんが、先週から今週の相場は、銀行、証券、不動産の金融3点セットの相場が上手く出ています。僕は銀行株などの金融株に拘り過ぎていたために、全体の相場を見誤っていた可能性があります。

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そう考えると、昨日TICK回数上位で人気になっている、ソニーはボトムの修正だし、ケネデックスは既に株価が上がっていますが、更に大きく買われるのが筋で、これからが本番と言う認識に変化するわけですね。何しろ受託資産規模は1兆1038億円もあります。現状は含む損の段階でしょうから株価が大きく売られていますが今度は追い風です。

明日は景気循環と政策、株価の時間軸の話しなど…今日の補足を行うつもりです。

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