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相場の考え方(2013年02月09日)

今日は複雑な心境でニュースを見ました。リクルートを創設された江副浩正さんが76歳で亡くなられたそうです。1988年にリクルート事件が起こり13年余りの裁判闘争の末、懲役3年執行猶予5年の刑が確定しました。この事件はリクルートコスモス株の公開株を巡り、贈収賄を問う裁判でした。当時、新規公開株は値上がりが確実で手に入らないものでしたが、この新規公開株を親引けで江副さんの関係者に配られました。この行為は当時としてはよくある事で、創業者が新規公開する自分の会社の株を知り合いに持って貰おうと配ったわけです。その株が値上がりし贈賄容疑にあたるという地検の判断でした。引き受けた人が大物政治家や官僚などの幅広い人物に配られていたわけです。株式は公開株でも上場時に下がることはあるし、公正な価格で値決めが行われる訳で妥当株価の筈ですから、贈賄容疑に認定されることがおかしいのではないかとカタルは考えていました。だからカタルの判断は無罪です。

その後、当時、この事件を扱った国税担当官がカタルの税務面の処理を担当してくれ、高額納税時代にお世話になり、この点を先生にうかがってみると、この株式の払い込み代金が払えない人までお金を融資して買わせたそうで、この点が悪質と見られたようです。何故、この事件が問題なのか?ライブドアの堀江さんと同じような構造に見えたのですね。日本の権力争いに巻き込まれた地検を利用した権力闘争の表面化と言う共通点があります。日本は難しい仕組みが沢山あります。公平や公正と言うルールが歪んで使用されるときがあるのですね。株式投資をしていると不理屈なことによくぶつかります。その度に社会の仕組みを考えさせられます。しかしあまり過去の拘って生きるのは、不幸なことですね。江副さんの人生をみるとそう思います。卑屈になっては駄目ですね。僕もその傾向があるので気を付けねばなりません。

冬季オリンピックの最終予選である女子ホッケーは、ノルウェー戦で劇的な逆転劇を演じ、0-3で負けていた試合を、見事にひっくり返しました。このような展開もあるので相場でも頑張り続ければ、何時か、いいこともあるでしょう。何が起こるか分からないのが人生でしょう。

今日は相場の流れの考え方をテーマに考えます。基本的に今の相場はアベノミクスの評価の流れですね。インフレターゲット論から金融相場、その金融緩和に連動する円安辺りが流れのテーマになっています。その為に全体の相場水準が訂正されています。しかし新しい流れは見えませんね。成長戦略です。この動きに米国経済の回復が加わって、相場が形成されているようですね。金融緩和であるインフレターゲット論はマネタリーベースの増大に繋がり、期待インフレ率を高めます。この期待インフレ率の推移をみるには、国債利回りを参考にすると良いのでしょう。基本的に日銀が買い続け、国債相場は持っていますが、基本的には金利が上昇する筈です。ところが過度に金利上昇スピードが速くなるとカタルが懸念しているアベノミクスの副作用問題が増幅されます。現状の基本認識はこの位の所を押さえて置けば良いのでしょう。

さて具体論ですが、金融相場では野村証券が先駆し、円安ではマツダがスターに選ばれていますね。米国景気も予想通り好調で、2年以上、前に予想していた自動車販売が落ち込んでいる姿は、米国の人口構成から考えおかしいと述べていました。エコカー減税と同じで、反対の作用が米国で発生していたのです。つまりここ数年、買え替えを伸ばしていた購買層が潜在的に多く存在し、利幅の大きな米国市場の好調は数年続くと思われ、自動車業界はアセアンの躍進など新興国需要と共に好調な展開が続きます。故に相場の天井は相当に高いのです。何も円安だけで買われている訳ではありません。しかし…カタルはマツダからトヨタに人気の広がり具合から、現状の相場は、既に株式の先見性の基準である6か月を超え、9カ月先まで織り込んでいるので休みが必要だという認識です。上昇から3か月が過ぎ既に4か月目、しかし実際の起点は6月、7月、8月と下値を切り上げ、10月から鮮明に流れが動いてきました。11月14日が衆議院の解散表明で、一般的な株価上昇起点の認識は、この地点ですが…、相場の上昇は10月の日銀の態度で明らかになっていたのですね。この点のズレをどう見るか…判断が難しいですね。

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野村証券のチャートは綺麗で、第三波動突入の気配が感じられます。カタルは円安も一服しマツダの売りを考える水準に来ていると述べていますが、まだ上値の可能性もあります。一般的には既に出来高面で天井気配は濃厚ですが…分かりませんね。故に何度かに分けて利食いをしましょうと述べています。空売りは慎重に350円以上に駆け上がり、450円になれば実施しても良いでしょうが…、実現するかどうか…。しかし相場は魔物です。

今は10―12月期の数字が明らかになっていますが、この数字は現状を織り込んでいません。劇的な現状の変化が決算に反映されるのは7-9月期だと考えています。つまり11月になると明らかになります。現状は4―6月期を反映し自動車は背景が良いので7-9月期を見ているのでしょう。この判断は重要で4―6月期を反映している判断なら、まだ相場は続きますね。そろそろ参議院選が焦点になっており、相場の流れの変化が起きやすくなっています。野村が先導銘柄の一つで、この株の動向は非常に注目されます。邦銀株の配当は高く、配当利回りから期待感がありますから、3月中旬ごろまで相場が続く可能性もありますね。つまりあと1か月程度の活況相場が見込まれるかもしれません。出来高面から考えれば容易に分かりますが、証券株の決算数字は劇的に変化します。今の相場は2003年に匹敵します。あの時、僕の所得は、月20万程度が500万~1000万に変化するわけです。野村証券などの証券株が上がる理由は、夏以降になれば鮮明に皆さんにも見えるでしょうが…現状は分かりにくいでしょう。野村は現状の数字でも800円程度まで上昇しても不思議ではありません。

カタルは再びみずほを利食いして、野村証券を買おうかと考えています。ただ同時に流れの変化を欲している可能性もあり先取りすべきか? 迷う展開ですね。カタルは筋論を重視します。相場の基本的な流れですね。熱帯魚を飼っている人は、こんな言葉を聞いたことがあるでしょう。「グッピーに始まりグッピーに終わる」初めと最後は同じ役者が揃うのでしょう。マツダはディスカス的な存在でしたね。王様を外した悔しさはプロを自称するカタル君にとって下手糞の極みです。グリーや007への拘りが伸びない成績にも表れています。相場に固執するのは非常に危険です。やはり流れを重視して王道を歩むのが筋なのでしょうね。ただ野村の乖離は高く、大きく伸びない可能性もありますね。問題は568円を超えた後の展開です。今回の相場は野村から始まったのです。