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為替(2013年02月02日)

カタル君は昨日の相場を見て反省している所です。理由はトヨタの売買出来高と株価の推移を見て今日の原稿を書いている次第です。このようなテクニカル面の評価は非常に難しいですね。通常は出来高が一段と増え、株価が飛び始めると売り場が近いのです。一旦、休むサインですね。早晩、トヨタはピークを迎える可能性がありますが、2日や3日程度は大きく飛び続けることもあります。故に売り場とは言えませんが、この辺りから今まで仕込んでいた株の利食いを始めるのがセオリーです。

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今までは物色がマツダでした。今度はトヨタに格上げですからね。そろそろ一服する場面も近いのでしょう。ソニーの水準訂正や、大御所トヨタが市場を席巻するのですから…、些か、為替水準も行き過ぎのようにも感じていますね。既に輸出企業は年度末分の為替予約は済み、来四半期の半分程度も予約を入れているでしょう。つまり現状の為替水準がフル寄与するのは第二四半期(7-9)の数字が明らかになる11月の段階にならないと、今の経済状況の成果が完全に見えませんから、既に9カ月も先を買っていることになるから、何処かで休みを入れるのは当たり前でしょう。

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相場の季節感は金融相場で、金融株が主役なのですが、同じく歴史的な転換点を迎えたのが為替水準なのでしょう。此方を軽視していましたね。マツダを掲げていたので、このパターンは推測をしていましたが、主役が外人投資家ですから金融株と共に輸出企業も物色されますね。どうも、こちらを軽視していました。どうしてかと言えば…、言い訳になりますが、日本企業はようやくグローバル化に目覚めている所ですね。つまり円安は効果的な日本経済復活の解決策なのでしょうか? ここが引っかかっている所です。どちらかと言えば円安に連動性が高い株式相場に違和感を抱いているのですね。 故に前に為替水準と株価の感応度を調べたのです。昔は円高でも株高に繋がっていました。本来、常識的には円高の見込みがある方が、外人投資家にとっても日本株を買い易いはずです。何故なら、円高になれば株式投資分とダブルで儲かるからですね。しかし円安では株高は為替により相殺されます。

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もし為替が100円まで一直線に進むなら…。貿易統計数字などを見れば、自動車などの輸出額は大きいのです。米国も好調でしょうから良いのでしょう。しかしマツダはメキシコに新工場を建設し、為替の動きと逆行している経営戦略です。それに前回計算したように、過去最高利益が918億円ですから一株利益で30.6円です。つまりPER10倍で306円の株価の評価が妥当な価格、株価は257円まで回復しており、かなり水準訂正が織り込まれています。此処から更に買える魅力があるのでしょうか? 仮に仕手性を発揮し、この水準から大きく飛び始めれば…、350円程度からなら空売りの対象になりますね。ましてやトヨタが動き始めています。

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実は自動車の中で一番グローバル化が進んでいるのは日産でしょう。トヨタは確かに300万台死守に拘りグローバル化の後進企業でしたから、ここでの値上がりは当然の選択ですね。イメージはマツダで二番手はトヨタですね。一番、為替変化の妙味が薄のは日産でしょう。

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ファナックも国内生産に拘っている企業で、輸出比率が高いので業績への寄与は高いと思われますが、何故か、反応が鈍いですね。貿易統計の数字から電子部品の輸出も高くルネサスや村田、TDKには好環境になるのでしょう。ただキャノンのように海外売り上げが多くても、グローバル化が進んでいる企業は恩恵が大きいとは考えられません。この点は注意が必要でしょう。更に逆輸入も近年多いですからね。自動車部品など…。この辺りも調べないとなりませんね。単純に海外売り上げが多い企業リストが出回っていますから、気を付けねばならないところでしょう。

トヨタなどが人気になると…感覚的にやはり少し引きますね。本当は参議院選までガンガン強気を選択していたのですが、為替の変化スピードも速いし…これではマイナス面が表面化しそうな展開です。何故、昨日、山パンが大幅高するのか? 理由が見えませんね。今期は何とか吸収できるのでしょうが、来期の見通しは暗いでしょう。食品の価格競争は厳しく、なかなか原材料の輸入価格上昇を商品に価格転嫁できませんからね。ガソリンとは違います。資源を輸入している電力や商社なども、利益の目減りが考えられます。牛丼などの外食も牛肉輸入規制の緩和などがありますが、やはり厳しいのでしょう。コメなども輸入している筈です。

それにしてもあまり上手くありませんね。僕自身が10月の時点でマツダを選択しませんでしたからね。自民党の公共事業の方に目が行き三井住友建設を選択したのが失敗です。野村は成功ですが、グリーは頂けませんでした。まさかこのスピードで為替の修正が起こるとは…。考えてみれば大口の自動車はタイに移転しており、為替予約を入れる額は大幅に減っていますから、真空地帯を価格だけが駆け上がっているイメージです。このスピードは副作用が目立つスピードですね。円安方向は確定していますが、スピードが速すぎると対応できない企業が多くある筈です。この点に注意が必要ですね。株価は流れが変わっても大きく下がりませんが、やはり流れの中心を泳がないとなかなか成果は生まれません。スピードと選択の違いは明確に見えませんね。まぁ、こんなことがピタリと当たるのであれば苦労はなく億万長者なのですが…下手糞なカタル君だな。折角のチャンスを…流れを捉えているのに資金量が乏しく、カバーしきれていませんね。