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見えない利益の考え方(2013年01月26日)

42年ぶりの11週間の連続高と言いますが…チャートの形は非常に怪しく見えます。現在の日経平均株価は下値のボックス圏の上限に位置しており、どちらかと言えば売り物に押され下がる株価位置にあります。事実、信託経由の年金と思われる売りは継続しており外人投資家が買いの現在の株高を支えています。12月の買いは1兆円を超え、1兆5448億円、一方、信託は6334億円ほど売っており、個人も5377億円の売りです。一方、デフレ状況を抜け出すために努力している筈の日銀のETFの12月の買いはゼロです。11月は191億円の買いでしかありません。これで目標が達成できるのでしょうか? 投資家別売買動向は此方です。

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本日の新聞には目標を掲げた日銀の白川さんは「物価目標2%の達成は容易ではない」と発言したとか…。呆れる発言です。受験生が志望校の目標を掲げているのに、受かるのは容易ではないと発言するのでしょうか? この意気込みが違いますね。FRBは一度決めたことを必ず実行しています。相場動向に拘わらず資金供給していますね。日銀総裁ともあろう人が、目先の相場観で大勢を決める金融政策を曲げるのでしょうか? 責任の取れない小者に、器でもない席を与えた任命責任は大きいですね。やると決めて以上、相場観に関係なく買い続け、その結果を検証し次の政策に生かすのが筋でしょう。

まぁ、日本の場合、年金の運用担当者も素人集団ばかりで…責任逃れのイワシ民族です。でも僅かに僕のような馬鹿も存在していると思いますが…どうかな?僕も現役を離れましたからね。さて今日は、一応、酒田五法で言う首つり足を連発する形ですが、このような形は通常は駄目なのですが、一旦、攻防戦を抜けると、とてつもなく大きな相場に発展するものです。この歴史観を支えるのがマネタリーベースの存在で株券は限られた発行株数ですが、日銀券は無尽蔵に作成できます。だから2%の物価目標をやり遂げるのは難しい事ではありません。日銀自ら、儲かる環境を創り上げるのですね。人間は最初は抵抗しますが、だんだん環境になれ、ミイラ取りがミイラになるのです。その時期まで高値圏で辛抱できれば、やがて流れが変わりますね。今は強弱感が対立し様々な意見が交錯する時期なのです。ここでは歴史観を大切にしないとなりません。マネタリーベースはこれから伸びるのです。

読者から為替のコメントを求められましたが、そんなものは分かりませんね。分かればもっと大金持ちになっています。しかし一応、僕だって目安は持っています。その目安を、そのグラフを先週の株式教室に載せています。あのグラフの意味は二つの山を越えているから完全に円安方向に大勢は変化していますね。95円前後にボックス圏の壁があり、101円から102円程度が大きなヤマになっていますから、その場所をマルで囲い指摘したわけです。何れこの山を越えるわけですね。超えるけれど既に抵抗帯に突入していますから、何時休んでも不思議ではありません。だからマツダの解説の時に100円突破をすれば、株価は一段高して仕手化するかも…と述べている訳です。しかしマツダに興味がある訳ではありませんよ。既に人気になり株価が休まずに2倍以上になっていれば、空売りを考えたい方ですよ。しかし現状は怖くて、売りませんね。今日はその話です。

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余談が長くなりましたが、今の相場の景色図は金融政策を実行する金融相場です。金融相場は基本的に、銀行、証券、不動産が3点セットです。故に昨年末はマネタリーベースの話をしていましたが、今年に入り、何度も信用創造の話をしています。もしアベノミクスが確実に実行されるなら、リフレ政策ですから資産価格は上がります。土地や株は上がるのです。だから僕は年金運用者の能力を疑う訳です。彼等は株価が上がると株価の資産ウェートが高まりますから、その分を減らすわけですね。そうして最初に決めた資産配分ウェートを守ろうとします。しかし歴史観から見れば、日銀がマネタリーベースを増やし続けるのは、そう滅多にあるものではありません。11月3日の株式教室に長期のマネタリーベースと前年比の増減のグラフが掲示してあります。青の線のトレンドラインを良く見て下さい。アベノミクスが確実に実行されるなら、株は買いですね。絶対に買い場です。年金資金は売りではないですよ。債券の比率を落とし日本株を買わねばなりません。だから外人は買い始めているのです。まだ始まったばかりですね。

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よく理解してないから、途中で弱気になったり、利食いをしたり、空売りをしたりするのです。そりゃ相場だから、休むことはありますが、基本的にはマネタリーベースが増え続ける限り買いしかないのです。そこで先程のマツダのケースに戻りますよ。マツダの四季報予想を見て下さい。今期は間違いなく赤字でしょう。四季報では黒字予想になっていますが怪しいものです。何故なら、中国はメタメタで、為替も途中で予約を入れてある筈です。果たして黒字になるかどうか…。4―6月期の為替予約は、既に半分程度入れてあるでしょう。つまり7-9月期にならないと現状が見えませんね、結果が分かるのは11月頃になります。このような時に株価予測をする場合、過去最高利益を見ます。この会社の過去最高利益は918億円です。だからこの数字を発行株式総数で割りますね。増資で希薄化されており、一株利益は30円ほどでしょう。つまり現状は300円程度が最高の水準で、もしこの水準を大きく上回るなら、空売りを考えるべきかもしれません。

金融相場の面白いところは、利益が出ないうちに株価が急騰するから、空売りはしやすいですが、なかなか買えないのです。シャープもそうですね。此方は完全の赤字です。しかしIGZOの一般化は確定しており、無駄が消えていますから業績が激変する可能性を秘めています。過去最高利益水準は1019億円ですから、91円程度の一株利益になるのかな? 四季報の数字を用いて計算しています。そうすると800円程度まで可能性はありそうですね。この未来利益は読み辛いものです。一応、過去最高利益は一つの基準ですね。

昨日、人気になったYこと007ですが、この株はもっと見えません。このような小さな会社は簡単に業態が大きく変化します。僕があの時、3年前ですが、QBに魅せられ、一財産が出来るかもしれない…と期待を賭けたのですね。夢を語るのは得意ですが…あまり夢ばかり追いかけても…なかなかものになりませんからね。でも今の株価水準なら、それほど冒険ではありません。仮に30万を超えると判断に迷ってきますね。それでも数字は合うかもしれないのですね。この手の株の利益が急増してきたときにPER100倍程度まで容認されます。1万円の利益が出ていたら、株価は100万円という事です。過去最高利益水準を計上できたとして4500円の利益だから、最高で100倍の45万円でしかありません。しかし現状の今期赤字は確定で、更に赤字幅が膨らむ可能性があります。でもワクワク感は一番大きく、他に類を見ないのです。何故、村田は資本提携まで踏み込んだのでしょう。

最初はJトラストの利益予想は、眉唾に思われており株価は27円だったのです。今は株が2倍に増えて株価は1500円ですから3000円の水準にあります。つまり2008年の武富士が倒産するときに買っておれば、資産は100倍になりました。果たして、007は救世主になるのかどうか…神のみぞ知る世界の話です。