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2013年02月23日
業績と株価
今日は「利益の質」の続編や「業績と株価の動向」を書こうと思っています。1月に入ると既にカタルは高値保ち合いから個別株物色の展開も考え1月15日にイニシャルで銘柄を紹介していました。材料株としてグリー(1466円)や007(63300円)、そうしてサニックス(279円)にJ・TEC(94400円)に、JVケンウッド(318円)などを、参考に銘柄を掲げていました。その後、あまりのマツダの急騰に浮かんだ銘柄であるA(非公開)も、カタルの注目株に採用しました。サニックスは1月次の売上数字は良く業績予想の数字が裏付けられ、四季報数字に疑いを抱いていましたが、第3四半期までは悪かったのですが、ある程度、背景が確認されました。一方、今期予想を減額したのがグリーやJVケンウッドです。
当初からサニックスはカタルの注目銘柄でした。決して株価が上がってきたから述べた訳ではありません。過去に何度かIRNETでは取り上げています。理由は政策です。太陽電池の買い取り価格が42円と高額に決まったためです。その為に設備投資の進展が進むと考えていたためです。実はこの相場が始まる昨年春に、この事項が菅直人政権時代に決定されており、一度、相場になっています。しかし利益の出方が昨年は確認されずに、理想買いに終わっています。その為に四季報予想利益の変化率が高いので、カタル銘柄に採用していたわけです。株価が動いてない200円台だったためですね。上の表が2集の四季報予想、下が4集の四季報予想です。


2013年の一株利益予想が2集では18.9円なのに、4集では37.7円になっています。カタル君はこの時期の業績修正で何度も痛い目に遭っています。(今回もグリーで…)サニックスは仕手系の銘柄でお気に入りですが、内容に怪しい点があります。ほらシロアリ駆除の詐欺事件はよく話題になります。この手の訪問販売のような業種は、もともと会社の体質が怪しいのでしょう。しかし上場企業ですから、一応は確りと管理されていると思いますが、何度も痛い目に遭っているから、カタルは当初から、この会社の業績予想は疑っていました。事実、今回も第3四半期の業績数字の売り上げは伸びていますが、営業、経常とも減額で、最終利益は赤字ですね。これならば通期も減額する筈ですが、何故か通期予想は、四季報予想を遙かに上回る数字に増額修正されています。通期の売り上げ予想は435億で、前年度比38.3%増になっています。営業利益は26億とされ、経常は24億8千万、最終利益は21億円になっており一株利益は44円に変更されています。おかしな数字ですね。この予想は明らかにおかしいと思いますが、通常ならは減額修正されるのに…一体、何故?
太陽電池の販売が開始された、昨年10月から売り上げが大きく伸び始めている背景があるのでしょう。更に太陽電池の買い取り価格42円を確定させるために、今年度中に手続きを完了させないと42円の適用が受けられず、どうも価格や買い取り期間は、年度ごとに変更されるためのようです。つまりこの影響で駆け込み需要が生まれ、1月に売り上げが大きく伸び、第3四半期まで赤字の予定が、大きく転換する予想らしいですね。事実、1月の売り上げは前年の昨年の1997百万円から4393百万円と、2倍以上に伸びています。これを材料して株価は大きく上げたのでしょう。しかしここでよく考えてください。自民党の政策により利益が変更される利益ですね。利益の質はかなり悪いですよ。自民党は原発稼働を考えており、太陽光価格の買い取り価格の引き下げに動いています。
この制度はエネルギーの多様化で安定を生みますから、電力料金の引上げもありますが、一つの日本の方向性を考える政策の一つでもあるのでしょう。どちらかと言えば好感を持って見ています。既に買い取り価格の引き下げも決まっており、どの程度かに価格設定するかにより、サニックスの業績も左右され、仮に高収益企業になっても、あまり安定的な利益ではありませんね。それに僕はこの通期予想も怪しいと…依然、疑念を抱いています。よって株価が上がった現在における株価判断は、見送りなのですが、市場は1月の売り上げを大きく評価して、人気化に拍車がかかっています。しかし早晩、相場は終了でしょう。
一方、JVケンウッドは第3四半期に四季報予想を大幅に減額修正しています。しかし僕のお気に入りの銘柄ですね。円安になり環境が改善します。あいにく欧州の低迷が響き、米国やアジアが落ち込みを補えませんでしたが、来期は期待され何処かで大きく株価修正が入ることは間違いありません。今の株価は買い場でしょう。業績悪化で売られた数字がその後も低迷を続けるか?それとも改善されるかの読みですね。
グリーもそうですね。今期の数字を減額修正し、アナリストはこの現実を知っていましたが、一般の認識は驚きをもって見られています。悪くとも横ばいを維持できると考えていたからでしょう。しかしよく考えてほしいのですが、コンプガチャで業績の落ち込みが疑われたから2400円台の株価が急落し、およそ半値になっていたのですね。それが現実化しただけの話です。既に株価は減額分を織り込み下げていたのですね。株価は常に先の業績を読むのです。

ここでマツダやトヨタは第2四半期の数字を既に株価は評価したと書きました。覚えていますか? だから株価は調整を迎えるとIRNETでは述べています。サニックスも昨年春に人気化し理想買いを演じますが、実際の業績が見えないと株価は、一旦、調整を迎え業績の裏付けが見える今、再び人気化している訳です。理想買いの段階が相場としては面白く、大相場になるケースが多々ありますが、現実化した利益では大相場には至らないケースが多く存在しますね。それは見えない利益の「潜在利益」がどんどん膨らまないからですね。サニックスの利益は政治的に決められ、サニックス自体がコントロールできません。外部環境に影響を多く受けます。故に利益の質はあまり高いとは思われません。更に最終利益は経常に比べ膨らみ、見せ掛けの最終利益です。トヨタは来期の一株利益500円を予想していますが、実際はそれほど出ないでしょう。利益はいくらでも隠せます。楽天などは、いい実例ですね。ほぼ毎年、赤字企業を買収し構造改革をして特別損失を計上し利益調整しています。西武のように…利益を誤魔化しています。だから、カタルは楽天が嫌いです。ソフトバンクはほぼ目一杯の計上をしています。税金を多く払っているから好きです。大企業は社会的な責任もあると考えているからですね。
長くなってきましたね。真剣に株価予想など多くの人が考えないから、カタルの話は退屈でしょう。むしろチャート論などが好まれますね。多くの人が目先のディーリングに溺れ、チャートに没頭するのです。かたるも証券マンになりたての頃はそうでした。色んなチャートの勉強をしましたよ。しかし一番大切なことは利益の質や潜在利益の考え方、世の中の見方なのですね。例えばインドの成長が昨年は疑われていましたが、9月に政策を変更し現在はインドの成長に期待が生まれていますね。このような事例は株価を考えるうえで非常に大切です。FRBが今年の何処かの時点で、政策を変更する可能性があります。しかし…90年代や2006年のような日銀の失敗をするかもしれませんね。ブツブツが暖炉に薪をこめる話を前にしましたね。最初はバブルに様に7本も8本も薪を入れますが、一度暖めれば、あとは2本か3本で充分だという話です。景気はそうなのですね。
確かにSP500は過去最高水準ですが…綺麗に抜けていませんね。バブル状態まで金融危機の後は暖める必要があります。日銀は2006年に間違って引き締めたから、今回は日銀法改正まで追い込められ、ターゲット・インフレ論の採用まで強要されたのです。インドやFRBの金融政策は、非常に重要なキーワードで注意は怠れません。しかし今はアベノミクスの期待感が続き1幕は終了したと思っていますが、延長もあり得るのです。まだ日経平均株価も、野村証券の株価も明確な調整入りを示してはいません。まだ伸びはあるかもしれませんね。だから材料株に拘るのは…どうかとも考えます。カタルの相場観は常に修正されます。今日は少し分かり辛かったかな? もう少し表やグラフを用いて解説すれば良いのでしょが、作成にも時間が掛かり手抜きですね。考え方のニュアンスだけでも感じてください。
2013年02月16日
想像と現実
今でも思い出深いのは、このIRNETを始めた頃の出来事です。当時のカタルは歩合外務員として食えない時代が続き、転職を考えていましたが上手く行かずに、これからはインターネットの時代だと考えており、その技術を会得しようと、素人ながらホームページを開設し、自分の日記のようなものを書いたのがIRNETの前身の「株式市場 日本を考える」と言うページでした。その中で最初に銘柄を紹介したのが、先日、テロリスト攻撃に遭遇した「日揮」と言う会社です。当時の株価は安く日揮は200円台~300円台だったのです。1000円台の株価から大きく売り込まれてきており、たいへんな大幅赤字を抱えていました。1999年の春だったと思います。ところがカタルの考えていたことが現実化されたのは1年遅れでした。しかし推奨時には既に原油価格は上がっていました。企業業績と株価の関係は不思議ですね。

このような事例は腐るほどあります。金融危機勃発の時に、急落するオリックスを見て熱を入れた事があります。1万円を割れた時に、どうして1万円を大きく割れるのか不思議だったのです。当時は外人投資家がポジション整理の為に、世界中の資産を整理していた最中でした。当時のオリックスは資金繰り難で、倒産さえ噂されており急落してきましたね。この急落を捉え資産を増やしたのが、あの有名なディトレの小手川君です。しかし彼は、もはやディトレの段階から抜け出し、本物の投資家に成長しています。日本からもジョージ・ソロスやバフェットのような大物の投資家が育っても良いでしょう。1万円割れでも安いと感じていたのに…。あれよあれよ…と株価は下がり、ついに1707円ですからね。株には驚きます。そのオリックスの株価は、最近ようやく1万円台を回復してきました。なんと2008年から5年の歳月を費やしています。

僕は武富士の財務内容に自信を持っていましたが、最高裁の今井判事の拡大解釈により消費者金融市場は目茶目茶になりました。確かに行き過ぎた取り立てが問題視されメディアが誇張した報道を連日した為に、多くの金貸しが倒産し整理統合されました。Jトラストは代表事例の銘柄でしょう。商工ファンドの大島さんが犯罪者とされ、武富士も消え、多くの企業が時代の流れの中で消えて行きました。ライブドアに関連する藤沢氏がイッコウ買収し育てた会社ですね。ロプロ、武富士などを買収し、数々の金融マジックを使い現在が存在します。Jトラストに注目したのはカタルが証券マンを辞める前後の時期でしたね。当時の株価は200円台だったのではないかと思います。下のチャーとの株価は、あれから2倍の株式分割をしているので、このグラフでは100円台の2010年の秋か2009年の春だったと思います。どちらか記憶は定かではないですね。

さて今、手掛けているユビキタスの推奨は3年前でしたね。2010年の春の話しでした。あれから3年が経過します。当時、かたるはベンチャリの損を取り戻すべき有望株を探していました。その中で登場したのが、このユビキタスです。今日の市況では007と書いていますが、ソフト開発の会社です。注目したのは10万円前後でした。それが、あれよあれよ…と40万円台まで跳ね上がります。当時、開発されたQBが英ARM社に採用されるかも…と期待したのですね。この英ARM社は、日本ではあまり存在が知られていませんが、この英ARM社の特許を使ったCPUが、サムソンやアップルの携帯端末に組み込まれています。自社では製品を生産していません。ユビキタスはこのタイプの成長企業だと考え熱くなったのです。事実、QBの技術は英ARM社もかなり注目していたようです。その為に株価は僅かな期間に急騰したのです。そのQBの技術を使った製品がいよいよ現実に登場するのがケンウッドのカーナビですね。あれから3年が経過しました。
考えている背景が現実化するときに、株価が大きく育ちますが、収益化が見えないと株価は動きません。しかし見えない利益は、想像をどんなに膨らましても現実離れしているようでは意味がありません。確かにJ・TECは2倍以上になっており、膝関節の治療薬が発売されますから現実の利益が生まれます。現状は赤字でも…です。しかし所詮は限られた利益です。ワクワク感はありません。シャープはおそらくリストラ効果とIGZO効果で間違いなく来期は黒字でしょう。しかし此方も所詮は限られた利益。サムソンは必死になってIGZOの解明作業をしている最中でしょう。おそらく今年後半には技術開発を完成させるのでしょう。僅か1年程度の開発リードです。この間隙を利用できるかどうか…資本力にもよります。日本の金融が機能するかどうか…。シャープは銀行団の要請で不利な条件下で資本提携を強要されています。もし信用創造機能が働くなら、こんな安値でしませんね。

それだけシャープの経営陣は能力が欠けていますね。技術陣の成果を生かし切れていません。堺工場の現実を見れば分かります。いくら技術優位でも世界相手では負け戦です。僕は村田の路線を大きく評価しています。でもシャープの携帯電話は素晴らしいです。未だに愛用しています。ソフトバンクではまだIGZO搭載のスマフォを販売してないようで今年売り出されれば、アイフォーンではなくシャープ製に切り替えようと考えています。先日、かみさんはアイフォーンに変えましたが…僕はあまり利用した事が無いからですね。普通の電話機能とお財布機能があればそれでいいのです。でもアイフォーンはお財布機能を採用していません。最大まで長く考えると、チャート上ではよくある現象で、シャープの反発は75日線と200日線のGC時に反発するのかも知れません。勿論、その前にも可能でしょう。
さて今日はカタルの想像と株価の現実は、大きく「ズレる」話をしました。このズレが、何故、起こるかは一定の規律はありません。それぞれのケース・バイ・ケースです。新興企業の場合、どうしても波は大きくなります。新興企業の経営者の集まりが東京には存在し、どうも内部情報が漏れるようですね。ユビキタスの良いところは、良い技術を見極める力がある所かな? カカクコムを見出したDガレージに似たところがあります。中小企業の親父さんたちが必死になって開発した技術で、埋もれているものはたくさんあります。それを発掘し世に出せるかどうか…丁度、ロジャーがドンをスカウトした様相に似ています。米国の人気ドラマのマッドメンの話です。企業が成長するのは良い人材をスカウトすることも重要な要素ですね。ユビキタスの技術は全て自己開発ではなく、導入品を改良している点にもあります。この辺りの感覚は証券マンの銘柄探しにも似ています。Dガレージもその傾向があるようです。
さて長々と話を続けましたが、僕にはこの時間のズレが見えないのですね。その為に最近開発したσの謎が、何を物語っているのか? 実験は続きます。


2013年02月09日
相場の考え方
今日は複雑な心境でニュースを見ました。リクルートを創設された江副浩正さんが76歳で亡くなられたそうです。1988年にリクルート事件が起こり13年余りの裁判闘争の末、懲役3年執行猶予5年の刑が確定しました。この事件はリクルートコスモス株の公開株を巡り、贈収賄を問う裁判でした。当時、新規公開株は値上がりが確実で手に入らないものでしたが、この新規公開株を親引けで江副さんの関係者に配られました。この行為は当時としてはよくある事で、創業者が新規公開する自分の会社の株を知り合いに持って貰おうと配ったわけです。その株が値上がりし贈賄容疑にあたるという地検の判断でした。引き受けた人が大物政治家や官僚などの幅広い人物に配られていたわけです。株式は公開株でも上場時に下がることはあるし、公正な価格で値決めが行われる訳で妥当株価の筈ですから、贈賄容疑に認定されることがおかしいのではないかとカタルは考えていました。だからカタルの判断は無罪です。
その後、当時、この事件を扱った国税担当官がカタルの税務面の処理を担当してくれ、高額納税時代にお世話になり、この点を先生にうかがってみると、この株式の払い込み代金が払えない人までお金を融資して買わせたそうで、この点が悪質と見られたようです。何故、この事件が問題なのか?ライブドアの堀江さんと同じような構造に見えたのですね。日本の権力争いに巻き込まれた地検を利用した権力闘争の表面化と言う共通点があります。日本は難しい仕組みが沢山あります。公平や公正と言うルールが歪んで使用されるときがあるのですね。株式投資をしていると不理屈なことによくぶつかります。その度に社会の仕組みを考えさせられます。しかしあまり過去の拘って生きるのは、不幸なことですね。江副さんの人生をみるとそう思います。卑屈になっては駄目ですね。僕もその傾向があるので気を付けねばなりません。
冬季オリンピックの最終予選である女子ホッケーは、ノルウェー戦で劇的な逆転劇を演じ、0-3で負けていた試合を、見事にひっくり返しました。このような展開もあるので相場でも頑張り続ければ、何時か、いいこともあるでしょう。何が起こるか分からないのが人生でしょう。
今日は相場の流れの考え方をテーマに考えます。基本的に今の相場はアベノミクスの評価の流れですね。インフレターゲット論から金融相場、その金融緩和に連動する円安辺りが流れのテーマになっています。その為に全体の相場水準が訂正されています。しかし新しい流れは見えませんね。成長戦略です。この動きに米国経済の回復が加わって、相場が形成されているようですね。金融緩和であるインフレターゲット論はマネタリーベースの増大に繋がり、期待インフレ率を高めます。この期待インフレ率の推移をみるには、国債利回りを参考にすると良いのでしょう。基本的に日銀が買い続け、国債相場は持っていますが、基本的には金利が上昇する筈です。ところが過度に金利上昇スピードが速くなるとカタルが懸念しているアベノミクスの副作用問題が増幅されます。現状の基本認識はこの位の所を押さえて置けば良いのでしょう。
さて具体論ですが、金融相場では野村証券が先駆し、円安ではマツダがスターに選ばれていますね。米国景気も予想通り好調で、2年以上、前に予想していた自動車販売が落ち込んでいる姿は、米国の人口構成から考えおかしいと述べていました。エコカー減税と同じで、反対の作用が米国で発生していたのです。つまりここ数年、買え替えを伸ばしていた購買層が潜在的に多く存在し、利幅の大きな米国市場の好調は数年続くと思われ、自動車業界はアセアンの躍進など新興国需要と共に好調な展開が続きます。故に相場の天井は相当に高いのです。何も円安だけで買われている訳ではありません。しかし…カタルはマツダからトヨタに人気の広がり具合から、現状の相場は、既に株式の先見性の基準である6か月を超え、9カ月先まで織り込んでいるので休みが必要だという認識です。上昇から3か月が過ぎ既に4か月目、しかし実際の起点は6月、7月、8月と下値を切り上げ、10月から鮮明に流れが動いてきました。11月14日が衆議院の解散表明で、一般的な株価上昇起点の認識は、この地点ですが…、相場の上昇は10月の日銀の態度で明らかになっていたのですね。この点のズレをどう見るか…判断が難しいですね。

野村証券のチャートは綺麗で、第三波動突入の気配が感じられます。カタルは円安も一服しマツダの売りを考える水準に来ていると述べていますが、まだ上値の可能性もあります。一般的には既に出来高面で天井気配は濃厚ですが…分かりませんね。故に何度かに分けて利食いをしましょうと述べています。空売りは慎重に350円以上に駆け上がり、450円になれば実施しても良いでしょうが…、実現するかどうか…。しかし相場は魔物です。
今は10―12月期の数字が明らかになっていますが、この数字は現状を織り込んでいません。劇的な現状の変化が決算に反映されるのは7-9月期だと考えています。つまり11月になると明らかになります。現状は4―6月期を反映し自動車は背景が良いので7-9月期を見ているのでしょう。この判断は重要で4―6月期を反映している判断なら、まだ相場は続きますね。そろそろ参議院選が焦点になっており、相場の流れの変化が起きやすくなっています。野村が先導銘柄の一つで、この株の動向は非常に注目されます。邦銀株の配当は高く、配当利回りから期待感がありますから、3月中旬ごろまで相場が続く可能性もありますね。つまりあと1か月程度の活況相場が見込まれるかもしれません。出来高面から考えれば容易に分かりますが、証券株の決算数字は劇的に変化します。今の相場は2003年に匹敵します。あの時、僕の所得は、月20万程度が500万~1000万に変化するわけです。野村証券などの証券株が上がる理由は、夏以降になれば鮮明に皆さんにも見えるでしょうが…現状は分かりにくいでしょう。野村は現状の数字でも800円程度まで上昇しても不思議ではありません。
カタルは再びみずほを利食いして、野村証券を買おうかと考えています。ただ同時に流れの変化を欲している可能性もあり先取りすべきか? 迷う展開ですね。カタルは筋論を重視します。相場の基本的な流れですね。熱帯魚を飼っている人は、こんな言葉を聞いたことがあるでしょう。「グッピーに始まりグッピーに終わる」初めと最後は同じ役者が揃うのでしょう。マツダはディスカス的な存在でしたね。王様を外した悔しさはプロを自称するカタル君にとって下手糞の極みです。グリーや007への拘りが伸びない成績にも表れています。相場に固執するのは非常に危険です。やはり流れを重視して王道を歩むのが筋なのでしょうね。ただ野村の乖離は高く、大きく伸びない可能性もありますね。問題は568円を超えた後の展開です。今回の相場は野村から始まったのです。
2013年02月02日
為替
カタル君は昨日の相場を見て反省している所です。理由はトヨタの売買出来高と株価の推移を見て今日の原稿を書いている次第です。このようなテクニカル面の評価は非常に難しいですね。通常は出来高が一段と増え、株価が飛び始めると売り場が近いのです。一旦、休むサインですね。早晩、トヨタはピークを迎える可能性がありますが、2日や3日程度は大きく飛び続けることもあります。故に売り場とは言えませんが、この辺りから今まで仕込んでいた株の利食いを始めるのがセオリーです。

今までは物色がマツダでした。今度はトヨタに格上げですからね。そろそろ一服する場面も近いのでしょう。ソニーの水準訂正や、大御所トヨタが市場を席巻するのですから…、些か、為替水準も行き過ぎのようにも感じていますね。既に輸出企業は年度末分の為替予約は済み、来四半期の半分程度も予約を入れているでしょう。つまり現状の為替水準がフル寄与するのは第二四半期(7-9)の数字が明らかになる11月の段階にならないと、今の経済状況の成果が完全に見えませんから、既に9カ月も先を買っていることになるから、何処かで休みを入れるのは当たり前でしょう。

相場の季節感は金融相場で、金融株が主役なのですが、同じく歴史的な転換点を迎えたのが為替水準なのでしょう。此方を軽視していましたね。マツダを掲げていたので、このパターンは推測をしていましたが、主役が外人投資家ですから金融株と共に輸出企業も物色されますね。どうも、こちらを軽視していました。どうしてかと言えば…、言い訳になりますが、日本企業はようやくグローバル化に目覚めている所ですね。つまり円安は効果的な日本経済復活の解決策なのでしょうか? ここが引っかかっている所です。どちらかと言えば円安に連動性が高い株式相場に違和感を抱いているのですね。 故に前に為替水準と株価の感応度を調べたのです。昔は円高でも株高に繋がっていました。本来、常識的には円高の見込みがある方が、外人投資家にとっても日本株を買い易いはずです。何故なら、円高になれば株式投資分とダブルで儲かるからですね。しかし円安では株高は為替により相殺されます。

もし為替が100円まで一直線に進むなら…。貿易統計数字などを見れば、自動車などの輸出額は大きいのです。米国も好調でしょうから良いのでしょう。しかしマツダはメキシコに新工場を建設し、為替の動きと逆行している経営戦略です。それに前回計算したように、過去最高利益が918億円ですから一株利益で30.6円です。つまりPER10倍で306円の株価の評価が妥当な価格、株価は257円まで回復しており、かなり水準訂正が織り込まれています。此処から更に買える魅力があるのでしょうか? 仮に仕手性を発揮し、この水準から大きく飛び始めれば…、350円程度からなら空売りの対象になりますね。ましてやトヨタが動き始めています。

実は自動車の中で一番グローバル化が進んでいるのは日産でしょう。トヨタは確かに300万台死守に拘りグローバル化の後進企業でしたから、ここでの値上がりは当然の選択ですね。イメージはマツダで二番手はトヨタですね。一番、為替変化の妙味が薄のは日産でしょう。

ファナックも国内生産に拘っている企業で、輸出比率が高いので業績への寄与は高いと思われますが、何故か、反応が鈍いですね。貿易統計の数字から電子部品の輸出も高くルネサスや村田、TDKには好環境になるのでしょう。ただキャノンのように海外売り上げが多くても、グローバル化が進んでいる企業は恩恵が大きいとは考えられません。この点は注意が必要でしょう。更に逆輸入も近年多いですからね。自動車部品など…。この辺りも調べないとなりませんね。単純に海外売り上げが多い企業リストが出回っていますから、気を付けねばならないところでしょう。
トヨタなどが人気になると…感覚的にやはり少し引きますね。本当は参議院選までガンガン強気を選択していたのですが、為替の変化スピードも速いし…これではマイナス面が表面化しそうな展開です。何故、昨日、山パンが大幅高するのか? 理由が見えませんね。今期は何とか吸収できるのでしょうが、来期の見通しは暗いでしょう。食品の価格競争は厳しく、なかなか原材料の輸入価格上昇を商品に価格転嫁できませんからね。ガソリンとは違います。資源を輸入している電力や商社なども、利益の目減りが考えられます。牛丼などの外食も牛肉輸入規制の緩和などがありますが、やはり厳しいのでしょう。コメなども輸入している筈です。
それにしてもあまり上手くありませんね。僕自身が10月の時点でマツダを選択しませんでしたからね。自民党の公共事業の方に目が行き三井住友建設を選択したのが失敗です。野村は成功ですが、グリーは頂けませんでした。まさかこのスピードで為替の修正が起こるとは…。考えてみれば大口の自動車はタイに移転しており、為替予約を入れる額は大幅に減っていますから、真空地帯を価格だけが駆け上がっているイメージです。このスピードは副作用が目立つスピードですね。円安方向は確定していますが、スピードが速すぎると対応できない企業が多くある筈です。この点に注意が必要ですね。株価は流れが変わっても大きく下がりませんが、やはり流れの中心を泳がないとなかなか成果は生まれません。スピードと選択の違いは明確に見えませんね。まぁ、こんなことがピタリと当たるのであれば苦労はなく億万長者なのですが…下手糞なカタル君だな。折角のチャンスを…流れを捉えているのに資金量が乏しく、カバーしきれていませんね。