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今年を振り返り…(2012年12月29日)

今年の初値で買って5割以上、上がった株は全上場株3546銘柄のなかで367銘柄ありました。10%の割合でしたね。民主党が解散を決める10月末ですと225銘柄です。かなりあるものですね。そこで時価総額が300億円以上で株価が2倍以上になったものをリストアップするとかなり減り31銘柄になりました。このリストを見てみると今年の傾向がある程度理解されますね。基本的に金融セクターと不動産などの金融相場の様相が良く表れており、カナモトや西尾レンタルなどの復興特需も窺える内容です。

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クスリのアオキにコスモス薬品とドラッグストアが好調なのですね。背景は高齢化や医者に掛かれない所得動向も影響しているのでしょう。マツモトキヨシも好調なのですが、既に店舗数が多く、一株利益の変化率が乏しいから株価の変化率も低いのでしょうが、リストの選には漏れていますが、それでも株価は3割ほど上昇しています。この結果は非常に有意義な意味を持っています。同じ経営内容で、何故、株価上昇率がそれぞれ違うのでしょう。別にドラッグストアだけでありませんよ。このような販売会社の進出は外食産業でも同じですが、基本的に店舗数の増大による利益の蓄積なのですね。だいたい100店舗前後が投資の妙味が高い水準だと思っておくと良いのでしょう。クスリのアオキは北陸を中心に184店舗、コスモ薬品は九州を中心に353店舗、マツモトキヨシは関東を中心に1327店舗ですね。

形態は違いますがリストの上昇率4位には「ジェイアイエヌ」と言う眼鏡の会社がリストアップされていますが、この会社の店舗数は165店舗で、雑貨は24店舗ですね。見せかけの利益の計上でも株価は良く騰がるようですね。オリコもそうですがエンプラスと言う会社もそうです。四季報の出ている一株利益予想に多くの人は魅力を感じるのでしょう。基本的に経常利益から半分程度、税金などが引かれると考えるべきですね。だから僕などはオリコをあまり評価しません。エンプラスも同様ですね。

だっておかしいですね。売り上げの伸びを見て下さい。人気株のオリコのケースを見てみましょうか…本来の投資時期は大幅な赤字を計上した2007年の5月が買い場の筈ですが過払い請求が隠れており何処が収益のターニングポイントか?分かりませんでした。内部資料がないと判断が付きませんね。実はこのマジックにブツブツは引っかかりました。昨日、彼から電話があり、彼の買値を聞いたら、丁度、5月頃、買っていたらしいですね。買値が500円から300円と言っていましたね。その後、株数が減らされ1/2になっています。

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2009年は売り上げに対する営業利益は6.6%でした。実は2003年に一旦償却したのでしょうが、例の最高裁の判決で時代を遡り、過払い請求を払うことになり2007年に再び整理を余儀なくされたのですね。普通の会社ならこの時点でアウトです。多くの会社がこの処理が出来ずに、いろんな方法を採用しました。アイフルもそうですね。武富士はオーナーが亡くなり清算の道を歩みましたね。あのバカ息子が…と責めても仕方ありませんが、今年の3月期は僅か1.5%の営業利益でした。その為に株価は100円以下で、まだ低迷していましたね。しかし過払い請求の峠を明らかに超え処理が終了していたのでしょう。2012年3月期の営業キャッシュフローが大きく改善しています。関連業界の他社の株価もそうです。Jトラストが先頭を切りましたがアコムもそうですね。最近CMを見るとサラ金の広告も増えています。明らかに経費を使えるようになってきたのでしょう。CMは利益を隠す格好の的です。最近、ソフトバンクのCMは減っているように思いませんか?おそらく設備投資と米国への投資の費用計上が多いのでしょう。

世情を判断するのにテレビを見ることも重要です。サプリメントのCMの多い事…ただファンケルなどを見ると競争が激しいらしいですね。大手食品メーカーが挙って参入しているからでしょう。ぐるぐるグルコサミンの世田谷自然食品は非上場ですが…来年は期待できる株価10倍銘柄も注目されますね。良くカタルのレポートを読んでおられる方なら分かるでしょう。今年10月に株価が爆発しましたが本領発揮は来年の筈ですね。

リストの話ですから戻しますが、この中で気に入っているのが「桃太郎」ですね。いや「MonotaRo」と言う工場用間接資材ネットの会社ですね。米国が本社のようですが…かなりお気に入りの部類ですね。そうか…地味なのですが…物流のヤマト運輸なども気になって仕方ありませんね。だってネット通販売り上げは増えるばかりで…我が国の仕組みをどの国でも応用できますね。何故、海外に打って出ないのでしょう。不思議です。小倉さんが草葉の陰で泣いていますね。きっと…既に売上高が1兆円を超え、海外進出すべき企業だと思いますが…。もう一つ気になるのは高島屋などの百貨店業界ですね。ただ僕はファンドのマネージャーではありませんからね。

僕は基本的に諦めませんね。株価が下がってもまた買えば良いと思っている方です。その為に全体のパイが大きく減り、流動性が失われ下げ相場になってダブル・バインドに苦しんだわけですが、ようやく安倍政権下で実践される「リフレ政策」、浜田さんの登場で株式相場は大きく上がり始めました。基本に忠実になるべきでしょう。僕は安倍政権のやり方は非常に危険な匂いもすると思っています。日経新聞によれば、日銀総裁白川さんの一文にあるようですが「景気が良くなった結果として物価も上がっていく成長を国民は求めている」となっていました。来年は加速度的に進む円安と長期金利の動向に注意を払う一年になるでしょう。この点が気になって仕方ありませんが、しかし市場の現状は安倍政権の行動に期待していますね。参議院選挙を控え、正月休み返上で政策が練られるのでしょう。

同時にリフレ政策は金融機能の復活も約束されています。野村証券がここにきて12連騰したのは投資キャッシュフローが効果を出すからですね。一株利益はまだ出ていませんが、社長は何処かの談話で一株利益50円を言っていたと思います。記憶によれば…。その為に今期は儲かる物件を早めに処分していましたね。みずほは増資の関係か?株価が大きく出遅れていますね。政策の基本が金融政策と財政政策である以上、その関連株の物色は基本的に参議院選挙まで続くのでしょう。

年初はこの関連で進みますが、スピード調整を兼ね、中旬には流れが変わるシナリオも用意しながら新春の相場に望むことになるのでしょう。ひょっとすれば、明日も書くかもしれませんが…基本的に寝正月ならぬテレビ三昧かな?でも生活の現状は勉強しなくてはなりません。良い銘柄に巡り合えると良いのですが…来年はどうなるでしょうね。