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空前の大相場(2012年12月22日)

新政権の安倍氏の能力を疑うニュースが最近は目立ち始めています。僕は2006年の時、安倍さんが「美しい日本」と述べた時に違和感を抱きました。しかし今回は「危機突破内閣」と現実的な対応になっているようです。「みんなの党」だけでなく、ようやく政治家も目覚め始めているのでしょう。しかも新聞を読むと、早速、中国と韓国に特使を送るなどの外交努力も展開しているようですね。公約の尖閣への公務員常駐化の話しも消えそうで方向転換しています。石原さんに叩かれるでしょうが現実的な対応でしょう。石原さんに叩かれたら、自民党の議席数を述べて民意を得ていると突っぱねる事が出来ますからね。僕はてっきりに野田内閣は、島を国有化する前に中国と事前調整があったものと理解していましたから…その後の中国の対応が理解できなかったのですね。しかし野田政権は中国との事前調整を怠っての行動だったようですね。その点、安倍さんの方が現実的になっているようです。

しかし今度は野党ではなく政権政党なので…前回問題化された日銀の国債直接引き受けの話しや、今回問題になりつつある日銀の政策会議終了前の発言など…やはり心配している失言が多いようです。大丈夫かな? この点がどうも引っかかります。健康問題と合わせて本人に、ちゃんとした能力が備わっているのかどうか…。しかし前の政権時に掲げた「戦後レジームからの脱却」などは当たり前の話ですね。わが国に存在する「ダブル・バインド」の源は此処にあるのでしょう。米国から押しつけられた仕組みが存在し、東西冷戦構造が崩れ、グローバル化になった世界の仕組みと整合性が欠けているのでしょう。この点の修正を早めにしなければなりませんね。教育改革が主眼になる筈です。

最近の中央銀行の対応、FRBにECBと世界の中央銀行は流動性の供給をまだ続けていますね。米国は本来の主眼である失業率を政策目標に据えています。日本は消費者物価ですが…これだけ円安になれば輸入物価の値上がりを吸収するのは大変ですね。既にかなりの輸出品は海外へ生産移転されており、円安より円高の方が良いのじゃないかと僕は思っていますが…、先日、僅かな期間を調べたら、株との相関性は高かったですね。円安イコール株高でした。この問題は難しく宿題にして…。いま気になっているのは世界の中央銀行が揃って、更なる金融緩和を続けていることです。来年、この影響は出て来るでしょう。当然、お金の価値は薄れ、物や資産の価値が上がります。この現象は新興国から先進国にパワーバランスが移行することを意味していますね。物価高に苦しむのは中国などの一人あたりの所得の少ない国ですね。先進国は新興国より価格対応力があります。

ここで浮かぶのがPBRと言う評価での銘柄選別ですね。来年はきっと役に立つでしょう。デフレ下では資産は劣化し、毎年償却しなくてはならず、総資産経営をしている邦銀は負の環境でしたが、今度は含み利益が増えて、見えない利益の蓄積が始まりますね。不動産価格が上がるとすれば、都市銀行は、どの駅でも支店があり膨大な含み利益になり、当然、有価証券報告書に記載されている実質的な資産は増えますね。見えない利益の蓄積が始まります。土地持ち企業、既に株価は上がっているようですが、松屋なども人気銘柄になる確率は高くなります。この辺りの感覚が次の銘柄選抜のヒントになるようです。

現在の相場環境はようやく日本株の見直しが始まったかな?との疑心暗鬼の気持ちなのでしょう。一般の人は…しかしカタルは論理的にマネタリーベースの推移から過去の事例を調べ、この水準が保ち続けられるなら、資産価格は上がるでしょうし、ようやく負の世界から脱却は始まりますね。問題は2006年当時の状態になった時に、日銀などの対応の変化ですね。僕はあの時、アホでしたね。政策に逆らっても負けるのに…逆らい続けていました。その結果が今の姿です。あの時に証券マンを辞めるべきだったのですね。実はビスタを始めて直ぐ後に証券マンを辞めようとも思っていたのです。あの当時も既にかなり損をしていましたが、40億、全て飛ばさずに…半分程度で済んでいたはずですね。まさかの政策が続き…2010年10月にようやく、日銀は資産劣化に対する対応を始めましたが…ポーズですからね。

しかしこの遅れた時間の苦しみは金利高が現実になると…一気に加速しますね。これから日米ともに長期金利の推移を注意深く見守ることになります。今の日銀の追い込まれた姿は危険ですよ。株屋にとっては良いのですが、日本国にとってはどうかな?汽車が一旦走り出すと…加速しなくても惰性でかなりの速度で動きます。金融相場とは非常に怖いものです。空売りだけは絶対に避けねばなりません。野村証券が2000円になっても驚きません。ひょっとすれば1万円のラインを目指すかもしれません。それは金融をコントロールできるかどうかに掛かるのでしょう。今から…こんな事を言うとカタルは馬鹿だと言われますが…あり得ますね。余りに日銀はデフレ環境を維持しすぎましたね。その蓄積が爆発する可能性が非常に強いと思うのが常識です。

僕は一旦野村を売りましたが、再び買うチャンスを狙います。何度でも繰り返し売り買いが出来る銘柄です。標準偏差は高く株価の振れは非常に大きい筈です。目先は調整ですがどの程度休むかどうか…。意外に今回の上げは買っていない投資家が多く存在し、おそらく通常の調整より軽いものと推測します。何故、早晩、金融株の本格的な上げ相場を迎えるかと言えば、日銀の姿勢ですね。2度の増額姿勢に、また今度も10兆円ですね。いくら乗数効果が低いと言っても、短期に30兆円はGDPの7%近くになりますね。通常は様子を見るべきですね。おそらく今回の発表は、緊急対策に合わせた財政出動資金の日銀の実質的な引き受けなのでしょう。ともかく長期金利の推移に関心を払うのが来年の主眼になります。

更に、こういう考え方も成り立ちますね。長年のデフレ政策で日本の建設物の標準的な循環が、大きな後れの蓄積を生んでいるのかも知れません。そうなると銀行にユトリが生まれると一気に需要が爆発する時期が来るかもしれませんね。金融の融資姿勢の変化です。そうすると低く抑えられていた固定資本形成が大きく伸びるかもしれません。設備投資にも火が付きますね。きっと時代遅れの生産設備を抱えた産業は山のようにあるかもしれませんね。実は昨日、深夜にSL機関車の修復作業を見ていました。ボイラーなどの劣化が進みひびが入っており水漏れがあるのですね。その為にそのひびを塞ぐのですが…。劣化した鉄のひびを削り溶接で埋め込みますが、その作業の途中で次々にひびが連鎖して拡大して行くのですね。あの光景を見て思いました。日本のデフレ環境は膨大な需要が眠っている証であると…。つまり長年相場がない建設株や機械株なども含め膨大な需要が生まれる可能性を秘めている訳です。この考えはかなり先を見ており、一応、心にとめておく程度でいいでしょうが、あり得る考え方です。つまり今回の相場は、とてつもなく大きな相場に発展する可能性を秘めていますね。