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影の銀行システム2(2012年11月24日)

皆さん、こんにちは…この「は」は、今日「は」天気が良いですね。とかに用いる「は」が残って「わ」とはならずに「は」となったとか…、しかし最近は多くの人が「こんにちわ」と書き始める人が多いと言います。まぁ、言葉が時代と共に変化しているわけで、どれが正しい、君の使い方はおかしいとか…言っても仕方がない事ですね。インターネットが一般化したのはウインドウス95の発売によってコンピュータが進化しており、時代の変遷も激しいのでしょう。このインターネットの登場により、アラブの春が引き起こされ、人類の進化のスピードは格段にあがっています。株の世界でも、政治の世界でも…、昔は○○と言っても、既に通用しなくなりましたね。常に時代は変わっているわけです。

さて昨日は金融の仕組みの「信用創造」を、「影の銀行システム」(カタルは、この仕組みを従来は「金融デリバティブの発展」と述べていました。)の観点から見てきましたね。今日の日経新聞には地方銀行の自己資本比率規制の話が載っています。劣後債や株式の評価益などを入れないとなっています。日本の「信用創造」はダブルで傷つきましたね。BISと言う国際的なルールは、日本を狙う打ちしている可能性が高いのですね。

一方、米国が基準になっている「影の銀行システム」への直接的な規制はなく、間接的にバーゼル3と言う自己資本比率規制を設けているだけです。太平洋戦争で負け、日本はポツダム宣言を受け入れて植民地化されたのです。幸い東西冷戦のおかげで米国の庇護の下で日本は大きく成長してきました。しかしまた憲法を改正できませんし、自民党が自衛隊を国防軍に改めると言うと…途端に批判は出ますね。おかしな国ですね。完全にロボット教育が浸透しています。軍隊を維持するために徴兵制度など言ったら絶対に政権など取れませんね。しかしどの独立国も自前の軍隊を持っており国際貢献をしています。日本だけですね。植民地化に甘えている国民は…。イスラエルの姿は、ある意味で国際的な標準だと考えた方が正しいのでしょう。イギリスだって1982年にフォークランド島を既成事実化するアルゼンチンに対し武力行使のよって奪回しています。地理的な関係は明らかにアルゼンチン領ですよ。しかしイギリスは香港を返還していますね。まぁ、この事件から30年経過しているから、武力行使の認識が、多少は変化しているかもしれません。しかしガサ地区の紛争やシリアを見れば…どうなのでしょう。

話しがそれましたが…今日のテーマは信用創造の考え方の進化の話です。この信用創造を日本は東西冷戦下において二つ持っていました。一つは土地担保融資で土地と言うものに価値を与え、信用を創造していましたね。もう一つは野村証券が始めた悪名高き株式持ち合いシステムですね。現在もこの共産党的な特権意識が企業経営者に残っていますね。近年では新日鉄と銀行の持ち合い、しかし現在はかなり崩れ始めています。BIS規制では株式を危険資産に認識して信用創造を禁止しています。日本の長い低迷、デフレの要因である信用創造の破壊が、既に行き過ぎの領域に来ています。その様子が、どうしてわかるかと言えば、収益還元法価格に土地も株も価格が低下しているからです。収益還元法価格とは…地価は建物を建てて賃貸にすると、投下資本に対するコストに見合った収益を得られます。リートを見れば分かります。だいたい5%の配当を実施しています。つまり都心では10%程度の益利回りを超える物件が多く存在するのでしょう。更に株式ですが、こちらは多くの銘柄で、配当利回りが4%以上のものが多いですね。ここでこの配当利回りと国債の配当を比べる「イールドスプレッド」と言う物がありますが…益利回りと指標国債の利回りの差ですが…この水準は株式が有利になっていますね。まぁ、最近はどの国も量的緩和に追い込まれる低金利政策を実施しているので世界中でそうなのですが…。

(参考に日本相互証券から新発10年物利回りのデータを用いてイールドスプレッドを作成しました。東証の東証一部・二部の単純平均を採用し、尚PERも同様です。益利回りはPERの逆数を用いています。尚イールドスプレッドは、本来は国債利回りとの差になりマイナスなのですが…感覚的にはプラスの方が良いと思い、益利回りから国債利回りを引いています。2009-6~2010-3まではPERが計上されていませんからご注意ください。故に横ばいの表示になっています。理由は一部企業の多額の損失計上があり、一株利益がマイナスになっているためです。)

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言葉の解説をすると、解説が見えにくくなりますね。皆さんに基礎知識があれば、こんな解説を省くことができるので、もっと話の筋が見えやすくなるし、カタルのレポートが楽しく感じられると思いますが…どの知識レベルを対象としてレポートを書くのか?難しいものですね。でもこのレポートを長く読んでいれば、自然に皆さんはトップ水準の金融マンレベルになると自負しています。要するにテレビに出ているような人は、二流の人が多いと思って間違いありません。その理由は肩書が外れるとみんな消えていますね。予想が外れているからですね。当たり続ければ大人気になりますね。バフェットの昼食会のチケットが2億円でしたかね? 一緒に食事をする権利が2億ですよ。競売価格は2億1千万円でした。

カタル君は、彼の足元にも及びません。しかし馬鹿は馬鹿なりに…一所懸命に努力をして勉強しているわけです。しかし最後の壁が越えられない。証券マンを辞めれば…自由度が増し何とかなるかと思いましたが、今のところは駄目ですね。トホホ…。自分の事はどうでもいいのですが、この信用創造を造ることが国の発展に繋がるのですが…なかなか日本はその仕組みを理解する政治家が居らず…停滞を続けているわけです。しかし米国は素晴らしいですね。もともとドルと言う紙くずに信用を与え続け、表のドルに、裏のドルを作り上げていますね。バーゼル3など「まやかし」ですね。こんなものはいくらでもどうにでもなります。要するにルールの中で何をやっても良いのですね。

話しはそれますが…邦銀の自己資本比率が低いのは土地担保金融時代の名残がありますね。その為に全ての店舗は自前ですね。しかし地価は毎年下がり続け、その償却を続けてきました。でも多くの店舗は明治とかの時代ですから、簿価は非常に安かったのですね。だからバブル崩壊後も不良資産を何とか償却できたのですね。既に邦銀はバブル崩壊でスッカラカンです。故に過度のリスクに融資が出来ない体質になりました。今では融資業務の能力のある人は支店から消えているでしょう。だからリストラ組はチャンスですね。その査定能力があれば再就職できます。今日の日経新聞の記事の意味は中小企業円滑法が期限切れを迎え、多額の不良債権を処理することになるから、その準備を始めなさいと言う事ですね。既に千葉県のケースを事例として掲げていますね。ファンドを設立して債権を移管していると…。

この多くの不良債権の認定は、難しいですね。今の時代は失われた時代のターニングポイントに来ています。その為に我慢さえすれば、中小企業の借金は消えますね。カツカツの損益分岐点にいる中小企業も、間もなく始まる信用創造により救われる可能性があります。だから頑張らねばなりません。今までの借金は返せないが給料を払い金利を払うと何も残らない…故に元本の返済も進まないと言うスレスレの中小企業が多く存在するのでしょう。おそらく中小企業円滑法の対象債権は、そのような状態なのでしょう。だからファンドが大儲けできますね。信用創造など、所詮は金持ちが有利の世界です。権力の保持者なら、いくらでも金を稼げますね。簡単なんですよ。

最近は大手都市銀行が長期債を売り切っていることでしょう。更に債券先物でヘッジを掛けていることでしょう。馬鹿なのは金融の仕組みを何もしない地方の金融機関です。いつの時代もそうですが…おそらく証券マンも、僕が野村の証券マンならファンドを設立して地方金融に売りまくりますね。これは儲かります。ウィン、ウィンの関係ですね。しかし弊害として急速に金利が上昇するリスクが生まれ、財政が悪化している日本が増税の道を余儀なくされますね。このスピードを速めると、そうなります。デフレからの脱却は容易ですが、コントロールできるスピードでしないとなりません。安倍さんが述べている3%は馬鹿ですね。そんなに簡単に金融がコントロールできれば、みんな失敗はしませんね。流石、白川さんなのですね。故に彼は1%と述べています。この関係は断食していた人間に、いきなり腹いっぱい食わせるようなものです。通常は、先ずはおかゆですね。更に安倍さんが馬鹿だと思うのは、自分が日銀引き受けを口にし、公共事業投資を公約にしているから株が上がり、円が安くなったと錯覚していますが…これは間違いです。日銀の無制限の貸し出し支援が効いている可能性があります。確かに彼の発言が、切っ掛けになりましたが既に下準備は出来ていたのですね。

この観点から言えば、既に大相場はスタートしていることになります。しかしフランスの国債が引き下げられましたね。しかし…おそらく、これは布石でしょう。やはり本家の米国が引き下げられるのでしょうね。要するに株は上がるのですが揺れ具合が分かりません。どの程度、揺さぶるつもりなのか? 影の銀行システムを支配している連中の仕掛具合ですからね。彼等も戦略はあるが流動的でその揺れ具合も彼ら自身も分からないのでしょう。リーマンを潰すと決めた時も…その仕組みに沿ってポジションを組んでいたのでしょうが…。要するに力のある連中の化かし合いであり、その動向を読むのが証券マンの仕事ですが…こんな微妙なさじ加減が見える筈がありません。故に段階的なヘッジを掛けながら、段階的に布石を打つのが投資の極意かも知れません。