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配当利回り(2008年10月11日)

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話題性も兼ねて説明します。基本的に金融機関は自己資本比率規制が掛けられておりBIS規制に縛られています。上のグラフのように金融機関の自己資本は、概ね10%が目処になっています。サブプライムローンは住宅ローンに占める割合は20%にも満たないでしょう。今回の問題の発端はサブプライムローンなどの損失が切っ掛けで、他の関連商品に及んだことです。

それらの損失を計上したので自己資本が毀損し、資本増強が行われたのが9月頃の動きですね。ところが幕引きを図るために、サブプライムローン問題の主役を演じたリーマンが道義上か分かりませんが破綻させられました。AIGはCDSの保証を幅広くしていたようで、故に破綻を免れたと言われています。

ダブルスタンダードの選択が、政策当局への疑心を生んだこと。
破綻したリーマンの整理が行われたこと。
救済はされましたがAIGは総資産の圧縮に動かねばなりません。
FRBからの調達金利は3ヶ月ものLIBOR+8.5%ですからね。このような売り圧力が原因となり、金融機関同士の信用不安が広がり株式が暴落しています。株式は今後の展開も予想しているわけです。金融機関が総資産を圧縮する為には、貸し出しを減らさなくては自己保全が図れないために貸し渋りになるのです。そうすると実体経済が縮小しますね。業績悪化が更なる下落を招く連鎖が働きます。

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しかし…異常に売られた株式は金融機関の混乱が収まれば立ち直るでしょう。そこで時価総額1兆円以上の利回り3%以上で純資産倍率1倍以下の企業のリストを下記に掲載します。今回は時価総額基準を設けましたが、基準を外すとスクリーニングでは7%以上の会社が187社も挙がってきました。この中を吟味すればまともの会社もかなりあることでしょう。IDEC(6652)800円なんか有名ではないですが配当利回りは7.5%です。ケムキャット(4106)1149円、スター精密(7718)823円に平和(6412)696円など…配当利回り5%以上の会社は、なんと652社もあるのです。健全な会社は沢山ありますね。だから証券マンに人は、セットで販売すれば良いですね。10銘柄程度ピックアップして買うのです。今後、その中から上がる株と下がる株に分かれるでしょうから…保守的な投資の人にもチャンス到来です。他にはリートなども買い場です。此方はほぼ確定利回りで3%以上になります。安全性を考慮し上位5社程度は問題ないでしょう。

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「強気相場は悲観の中で生まれ、懐疑の中で育ち、楽観の中で成熟し、幸福感と共に消えていく」

いつの時代も悲観の中で新しい動きが始まるものです。