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株式選別の眼(2008年05月24日)
株価=市場要因+個別株要因
株価は様々な要素により決まります。株価の基本的な決定要因は業績ですね。その業績を左右するのが市場を取り巻く動きです。借金の多い商社は金利が上がると利息の支払いが多くなり業績が悪化します。今回の原料炭や鉄鉱石の値上がりが製品である鉄の価格を押し上げ、鉄を使う車や造船、家電製品などの製品価格を上げます。建設業界は姉歯建築士の不正な行動から欠陥マンションを生み、その欠陥マンションを買った善良な庶民は精神的、金銭的に多大な迷惑を被りました。このような不正を排除する為に、建築基準の改正が行われ、申請から建設まで時間が多くかかるようになり、導入に際し建設省の準備不足から日本全体の社会的損失は、かなりの金額になりました。そろそろ、この法律の体制は整いますが、安全に対する社会コストは上がったままです。監視員を一人から二人に増やしたり、それぞれの検査部署で増員が実施され、安全への社会コストが引きあがりました。コンプライアンス重視は悪いことではありません。安全で安心して住める社会にする為に必要な経費です。しかし日本の場合は、このような付随のコストがずいぶん掛かる国ですね。効率と安全などのバランス問題は難しい話しですが、消費庁の新設は、対応窓口が二倍になるリスクを生んでいます。社会保険と労働保険のようなものですね。何故、一元化できないのでしょうか?
日本の社会構造の無駄が物価高には有効に働いています。ガソリン価格は税金分が多い為に、元のガソリンが上がっても一般庶民にとって大きな問題にはなっていません。コメの国際価格は急騰していますが、これだけ上がっても日本の米は国際相場の2倍から3倍程度なのでしょう。日本の国はゆとりと言うか、非効率なあそびが多い国です。故に、構造改革に逼迫観が薄れ、改革意識が希薄なのでしょうね。後期高齢者医療制度など、今日の日経新聞の大機小機の「孫の為に訴えよう」の主旨の通りです。分かりやすく説明すればこんなに問題にならなかったでしょう。それをマスコミは…。本当に社会の諸悪の根元はマスコミの報道姿勢ですね。経営が守られているから、総務省の管理が強いから、社会が歪むのでしょう。TBSの問題も、フジテレビの問題も、私の目から見ると奇異に移りますね。Jパワーと同じ土壌です。ペリーやハリスのような存在に、TCIのジョン・ホー氏を重ね合わせるのは無理がありますかね? SNSで、このような社会問題を話し合う場を設けるのは面白い試みだと思います。社会問題を自由に語り合う。今度、設けてみたいですね。
話は飛びましたが、このような問題は時代性を考える上で重要なテーマです。株式に影響するからです。市場リスクが増している日本ですね。だから内需に頼っている百貨店などの株はなかなか買えないのでしょう。消防法などを含め商売するにも多大な費用が掛かります。最近、ようやく実態にあった統合が行われています。鉄鋼業界もそうですね。本来なら道州制と同じ問題で、新日鐵とJFEぐらいの二大勢力を残し統合すべきなのでしょう。銀行のように…。代わって時代性の転換から新技術の開花で、新しい産業のネット業界が生まれました。日本はソフトバンクのおかげで、ネット先進国になっています。モバイルもそうですね。頑張れ!ソフトバンクです。地方は繋がりにくいなどの欠点があり、移行できない人もいるでしょうが、都心では何の不便もなく移行できますね。日本国民としてソフトバンク・モバイルに加入することが、僕は責務だと考えています。だって考えて下さい。ソフトバンクの孫氏は、オーナーでアジアの覇権を夢見て頑張っていますね。ところがドコモはNTTの天下り、総務省の天下り役人で日本の将来も思わないし、自分たちだけの利権で動いている人たちが多く存在します。ポリシーの問題です。国民一人ひとりが正しいと思う行動を取ることが日本を豊かにします。ソフトバンクが日本で優位な存在になり利益を獲得したら、孫氏はアジアに投資し情報インフラ整備を実現するでしょう。そうすれば、僕等の孫の代の日本は、世界の中でも優位な存在で暮らせますね。
株式の選別に、どの銘柄を取り上げるか?
僕はなるべく日本の未来を考え、応援する会社を決めます。私が新興株に拘るのは資本が必要な新しい産業です。新日鐵は既に大企業です。自前で資金調達も出来るし銀行もお金を貸してくれます。その資金でグローバル企業に育てば良いのです。仮に孫氏が新日鐵の社長だったら、今頃はミタルと共に世界の鉄鋼会社を買収して拠点を世界中に広げていることでしょう。日本人が世界で活躍できる場を増やしていたでしょうね。三菱商事はこの事を8年ほど前に気付き先手をうってきたから今の利益があるのです。此方の資料を読めば経営者の判断が重要な理由が良く分かりますね。(14ページ、14ページ)ビスタニュースで先週、参考銘柄に掲げた少子化の会社も同じ路線を歩んでいます。数年後は空前の利益を上げる会社に育つかもしれません。ただ既得権ビジネスではないから、ここが欠点かな? JパワーのTCIのジョン・ホー氏はJパワーを買うにあたって、独占的な事業形態だと述べていましたね。だから将来にわたり利益が約束されていると…。バフェットも似たような発想で銘柄を選んでいます。コカ・コーラなどその代表例でしょう。
銘柄を選別する主眼はチャートなどのテクニカル指標だけではないのです。あくまでも株式の本質を考えて行動してくださいね。