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みずほの争点(2008年04月26日)

今日は三菱商事、楽天に続き、人気株のみずほ銀行の相場の焦点を考えて見たいと思います。ここに来て何故か? みずほ株は連日、1番人気を続けています。大きな注目点は2003年に発行した優先株式の処理だと言われています。その発行額は9437億円。この優先株の普通株への転換価格の決定が4月24日から6月9日までの終わり株価を基準に決定されます。みずほグループにとっては今後の配当金負担を軽減する為にも発行株式が減ることが望ましく、既存株主にとっても同様の考え方が望ましいのでしょうが、優先株の保有者にとっては、株価が下がって手に出来る権利が増えることが望ましいですね。

ここに市場の焦点があると思われます。4月13日に日経ベェリタスが目先投機的な売買が膨らむ可能性があると報じ、市場参加者もこの見方に賛同したのでしょう。ご丁寧にみずほでは証券会社や外人投資家の優先株の持ち高は25%あると発表しています。つまり2360億円ぐらいの金額になりますね。現状の価格は48万円ほどですから、株式総数で49万1666株ほどになります。市場の売買規模は連日20万株を超えており、昨日は32万株も売買高があります。だいたい、こんな戯言を信じてヘッジファンドが株価を下げる為にみずほ株を売り叩くと言う観測自体、馬鹿げた見方です。

では、何故、この時期に株価が上がってきたのか? 
基本的には、みずほ自信のもつ実力の評価がサブプライム問題で著しく過小評価された反動だろうと考えられます。少ないサブプライム損失ですが、大手銀行の中では大きかったから、株価が他の銀行株に比べ叩かれすぎたのでしょう。みずほの業務利益の実力は1兆円ほどあるのです。税金や関連の損失を計上しても5000億円ほどが毎年生み出される利益です。ざっと一株利益は5000円ですよ。PER10倍で50万円ですね。まぁ、今の市場はあまり高く評価されませんから…おそらく転換価格は50万円台で、株価は人気になれば60万円ぐらいあるかもしれません。つまりサブプライムの終焉相場の核銘柄に選ばれたと言うことでしょう。

テクニカル分析では株価波動は完全に変わったとは言い切れません。チャートの波動を確認するのは時間を要するのですね。週足を見てもらうと分かりますが、ようやく26週線に戻ったと言う所です。ただ私の見方は、株価波動は既に変わっていると思います。その理由は信用残高の変化にあります。来週の木曜日に発表されますが、今週末の三市場残は大幅な変化を見せていると思います。買い残のピークは3月2週で20万4千株です。その後、減り続け先週末は12万8千株です。一方、売り残は1万6千株から8万株に急増していますね。この所、連日、日証金段階で売り残が増えています。日足をみると幾つかのポイントをクリアしており、短期的にも転換の兆しがうかがえます。自分の頭で考えてみれば良いのです。会社のホームページには有価証券報告書が見られるようになっており、誰でも手軽に調べることが出来ます。そうして比べれば良いのですね。明日のコラムはお休みさせていただきます。

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