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株式教室

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大切な考え方(2008年03月22日)

先週は極めて大きな外人売りを浴び株式が下げたのですね。この規模はブラックマンディー以来だそうです。ベアスターンズ証券の資金繰りの窮状を裏付ける動向なのでしょう。市場では第二の破綻証券会社の噂も出ているようです。金融は連鎖反応をしますから、恐いですね。一部の証券会社が資金繰りに困り換金性の高い株式を売りに走り株価が下がると、その下がった株価の影響を受け、健全な会社も評価損を計上しなくてはならないので連鎖反応が起こるわけです。追証の連鎖と同じ現象が起こるのですね。この現象が一旦落ちつけば、余裕が生まれるようになりますが、時間的に充分な期間を経ないと分からないわけです。

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アメリカは政策を総動員して対策を実施していますから大丈夫でしょうが、日本の政府は無策ですからね。株が下がっても「対岸の火事」と、じっと見守るそうですから…。いやはや、何故、自民党に投票するのでしょうかね。民主党も情けないですが…少なくとも政権交代はやはり必要なのでしょう。駄目なら変える。経営者も同じです。折角の資産を無駄にしているのです。市場は連鎖が一服するかどうか…ここに焦点が注がれています。アメリカ株が乱高下しているのは、その動向を示しているわけです。私はS&P派です。既に峠は越えていると思っています。絶好の買い場なのでしょう。

さて、ここに来てようやくCRBの商品指標にも変化が現れています。今週は大幅安していますね。原油価格も下げるかどうか…微妙な相場状況です。商品指標水準の割りに、日本の商社などの資源株が売られたように感じました。おそらく外人投資家の売りでしょうね。三菱商事などは売買代金が膨らんでいましたね、584億円の売買代金でした。私は予てから景気が悪化するのに、何故、原油価格が上がるのか分かりませんでした。ここに来て、その相場が崩れかかっています。中国はインフレに苦しんでいますし…。この傾向が続くかどうか? 基本的な投資スタイルの変化に繋がるので、この変化は非常に重要です。人間と言うのは不思議なもので、実際に商社などの株が下がると、商品の値動きに疑問を持つわけですが…、色んな解釈が出来るわけで、今、これから起こる相場の流れが時代を反映しているとは限らないわけで、自分がどうこの事態を見るかと言う姿勢が大切なのですね。この辺りを、明日のビスタニュースは題材にしようと思います。

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私は間違った判断でも良いと思うのです。本当は当たり続ければ良いのでしょうが、外れても価値があると思うのです。問題はどうして、その結論に至ったかの過程が重要で理解できているか、いないかの問題だと思います。未来予測など誰にでも分かるわけがないのです。問題はそう言うことじゃなくて、なるほど…こういう見方が存在するという考え方に価値があると言うことなのですね。相場観は人それぞれなのです。しかしその相場観に至った考え方がどんなものなのか…ここが大切なのです。失敗しても良いのです。人間ですから失敗するのが当然です。失敗して改善するのです。スペースシャトルだって過去に悲惨な事故がありましたが、しかし今は、かなり安全性が高くなっていますね。同じことです。考え方のプロセスが理解してないで相場を張れば、それは博打です。しかし考え方を知りながら相場を張って破れても修正が効きます。ところが考え方のプロセスがいい加減じゃ、修正など出来ませんね。事象には背景があり、要因があり、結果があります。大切なのは考え方のプロセスでしょう。