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株式教室

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利益の質(2007年12月15日)

今日は利益の質について考えて見たいと思います。
株式投資は一株利益の多い会社の株価が上がるわけです。しかし上場企業には様々な業種があります。電力・ガスなどの公共企業から、飛行機や資源などの商社まで幅広い企業が活躍しています。実は、同じ一株利益でも「利益の質」は様々です。お金に色はありませんが、一時的な性質の利益と、継続性がある利益の違いはあります。

継続性のある利益とは…食品などはその代表でしょう。牛乳を飲む人は毎日飲むでしょうし、チョコレートを食べる人は1週間に1回は食べるかもしれませんね。コーヒーを飲む人はどうでしょう? 多くの人は食の好みは決まっていますね。故に、食品会社の利益は代表的に質が高そうですね。あるいは携帯電話を使う人は、ほぼ毎日使いますね。携帯電話会社の利益の質も高そうです。

一時的な利益とは…土地などの売却利益や子会社の売却利益などは、毎年、あるものではありませんね。あるいは、最近のように…金価格が上がると住友鉱山の掘り出している金は高く売れますね。掘削費用は大きく変わりませんね。しかし相場が下がると…このような利益は相場により変動しますから、あまり利益の質が高いとは言えませんね。損失も同じです。火災などの事故などによる損失は一時的な損失ですね。故に大きな損でもあまり株価への影響はないものです。先日の柏崎地震のリケンなどの株価はそう下がっていません。

継続性があり、その利益が積み重ねになる。一度利用すると、継続的に利益が落ちる。そのような利益は質が高い利益です。逆に1回限りの利益は質が低いのです。このように利益の質によりPERの評価が大きく変わります。

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最後に株価が高い会社を見ると、必ず、売上高に対する利益率が高いものです。売上の30%、40%が利益とか…任天堂などはその一例です。ネット企業も粗益率が高いですね。このような例は独占的なシェアを持った企業に多い現象です。マイクロソフトやインテルなどもそうでしょう。競争相手が居ないのは強みですね。誰も真似ができない利益。

一方、多くの製造業は過当競争のために低い粗利益に甘んじています。代表的なのは半導体かな? 液晶テレビなども売れているのに儲かりませんね。販売店網の戦略の為か車の業界は、競争はありますが比較的に安定した利益率を誇っています。競争力のある部品メーカーも儲かっていますね。

株価を考える上で、損益分岐点の位置を念頭に考えると良いですね。企業は損益分岐点売上高を超えてくると急激に利益が生まれるものです。このような段階で、利益の質が高く、急成長できる企業が大化け銘柄となります。下の会社のような利益成長の高い企業を探し早めに投資すれば利益が得られる訳ですね。(グラフは単独のもの)実例は、今、話題のDENAです。

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