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PSR(2007年09月22日)

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私は1989年11月に上京しました。18年間、低迷する日本経済を見てきました。
上のチャートは日経平均株価とNYダウを比較したものです。アメリカは年率3%程度の成長を続け繁栄をしてきましたが日本はどうでしょう。この現実を思うと残念でなりません。共産国家の中国が、年率10%も成長しているのに、日本は何をやっているのでしょう。重厚長大のインフラ整備の産業が日本に必要なのでしょうか? 私は株屋です。明日の日本を支える産業に資本を回すのが使命のはずです。

硬直した予算形成から脱することが出来ない日本。日本を支える労働生産性が低いから効率的な国にグローバル企業は生産基地を移したのです。企業の法人税が高いから有利な国に移動したんですね。そうして空洞化現象が生まれたのです。「格差の時代」、地方と都市の格差をなくす。間違った報道が日本人の判断を間違った方向に導いている。恣意的な国策逮捕が日本の成長を阻害している。法律は誰の為にあるのか? 法律を守る為に僕らは生きているのか? 市場の異常な姿を見るたびに、あぁ、日本は何処に向かっているの? と考えさせられます。

アジアの覇権どころか…アジアのお荷物に。6カ国協議の行く末は、間違いなく日本のお金だけを出させ、果実なしの戦略ですね。中国のために、毎年、日本は膨大な資金の経済援助を実施してきました。しかし結果はどうでしょう? 中国人の日本観は?
みんな無駄金ですね。公共事業投資もそうですね。掘っては埋める、埋めては掘る同じ場所を、毎年、繰り返してきました。しかしすこしずつ新しい動きも芽生えています。大林組や綜合警備保障が請け負う民営刑務所。来年、島根に出来るそうです。そうして盲導犬の育成を受刑者がやるのだそうです。PFIの実例ですね。

市場の動きを見ていると本質を間違うことが間々ありますね。株価の動きに幻惑され正しい判断が出来なくなることがあります。そんな時にPSRと言う指標はある一定の意味を持っています。時価総額を売上で割るのですが、この数字が高いほど市場からの評価は高いのです。つまり株価は充分評価しているのですね。下のグラフは一部上場銘柄の5000億円以上の売上を誇る企業のリストとマザーズの企業です。

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売上が急増する成長企業は、どんどんPSRの値が下がります。仮に売上が倍増するなら、PSRは1から0.5。そのような企業は好業績を維持するわけですから、PERは高く買われるのが当然ですから、株価もどんどん上がる理屈になります。このような成長企業が通常PSR1倍を割ることはないのです。通常、PSRは成長企業の株価水準を判断する場合に用いられます。