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株価の決定要因(2007年09月29日)

株価の決定要素

一つは外部環境
例えば景気の状況があります。日本の景気に世界の景気、このような外部環境により株価はリスク商品のために影響を受けます。同じ環境下でも、歴史的な時代背景によりリスクの許容度が変わります。アメリカのように、過去、何度かの試練を経済政策により上手く乗り越えてきた国と、日本のように、「失われた10年」とよばれるような深刻な経済状態であった国とでは、リスクの許容度(蓄積度)が違うので、昨今のような株価の推移になっています。

また、今回のように投資サイドのリスクもありますね。サブプライムローン問題は金融工学が発展途上のために、リスクの認知度が低かった為に起こった問題です。他には会計基準の変更などの外部要因もあります。わが国では国際会計基準に移行する為に、様々な制度の見直しが進行しています。

もう一つは内部環境
此方は個別企業の業績の推移ですね。
個別企業にも景気の好況、不況のように業績の波があります。深刻な経営危機を乗り切ってきた会社、慢性病にやんでいる会社、一時的な特別損失による業績悪化に悩む会社、業績が悪化するパターンは色々あります。

投資として、どのリスクを取り、株価の上昇に賭けるか?
株式投資の基本は変りません。小さなリスクで大きなリターンを望むのは誰でも同じですが、そんなにうまい話はありません。大きなリターンを狙うなら、大きなリスクを背負わねばなりません。上場企業には様々な企業が上場しています。比較的、歴史古い企業は業態が固まっておりリスクも少なく、通常の景気変動で業績が変化します。故に株価の変動も小さいのです。逆に、新しく興った企業は経済の小さな変動により業績の変動は大きくなりがちです。よって株価の大きくぶれます。業種によっても変動の大きさが違います。食品、薬品などは景気の変動を受けにくい業種です。逆に設備投資関連など景気の波の影響を大きく受けます。工作機械などそうですね。

さて、通常は業績が赤字から黒字に変化する時に、株価の上昇は一番高いのです。次いで赤字の会社が黒字になり、復配する時にも株価の上昇は高くなります。利益の質にも注目しなくてはなりません。市況商品がらみの利益は、市況の変動により業績の変動が大きくなり安定しない利益ですので、大きく評価することが出来ません。逆に独創的な商品による利益は他社が真似できないもので大きな評価を受けます。このような観点から銘柄を選択するわけですね。しかし企業業績の推移は、景気の変動による影響も受けますし、なかなか見極めが難しいことも事実です。

下のグラフのように、通常、株価は業績推移の半年先を予測しながら動いているといわれています。半年先に黒字になり、確かな利益をあげるような会社で株が下がっていれば、チャンスになるわけです。

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