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好循環の相場展開(2007年02月24日)

長く続くみんなが儲かる相場が続いています。上のグラフを見てください。騰落レシオと言うのは25日間の値上がりと値下がりを割ったものです。最近の傾向は100から120%の往来を続け、値上がり株が常に多い状態が続いているのです。この現象は非常に珍しいですね。
通常はリーダーが相場を引っ張るのですが、そのリーダーに過熱感が生じ、相場全体のマインドを維持できずに下げるので、騰落レシオは100%を割り下落相場を演じるのです。しかし現在の指標は様々な景気循環の波があり、それぞれに主役の役割がありますから、一方の主役が休んでも次の主役が活躍し、全体の幸福感が消えないのですね。不思議な相場です。
景気循環の考え方は非常に重要です。キチン、ジュグラー、クズネッツ、コンドラチェフと言う種類の波が、日本経済を後押ししているのですね。問題は日本の構造改革です。この好況期に構造改革を成し遂げないと、日本は滅び行く民族になります。だから真剣に将来の形を考えないとならないのです。アメリカ型のスタイルを望むのか? それともスウェーデン型を望むのか? みんなで議論し理想の国家を築かなくてなりません。このまま成り行きに任せて国家運営をすれば、間違いなく廃れ行く国家、没落社会に行きます。
参議院の選挙の焦点が「格差社会」の是非を問うなら、それも同じ選択ですね。アメリカ型は格差社会です。スウェーデン型は福祉社会かな? どちらの道を選ぶのかな? 読売新聞にフランスの税制の問題が取り上げられていましたね。高額所得者がスイスに逃避しフランスの税金が失われているという話しは、意義があります。既にグローバル社会です。高額納税者の税率を上げれば、日本に住む価値がありません。優秀な人々は税率の低い国に移住します。オーストラリアなんかに行くケースも生まれるでしょうね。
だから、共産党のような馬鹿な論理はあり得ないのです。高額の税金をかければ、企業はなにも本社を日本に置く必要がないのです。見ましたか? キャノンの請負社員の大野さんの談話を…国会で証言していましたね。此方は国会中継のTVです。22日の予算公聴会を開き、キャノンの大野さんの意見を聴いてください。皆さんはどう思いますか?このサイトはSNSの読者から教えてもらいました。ありがとう。
しかし、キャノンはグローバル企業で、もし、この雇用形態が否定されれば、日本には工場を作らなくなりますね。請負制度や派遣の制度が出来たからブーメラン現象で中国から工場を日本に戻したのですね。仮に高コスト体質の国なら、ファブレス企業しか生き残れなくなります。

最後に上の政府最終消費の推移を見てください。GDPは横這いなのに、このセクターだけが増殖しています。日本のマスコミは現実をもっと報道すべきですね。真実を知らないのは国民だけです。
さて、ずいぶん、話しは飛びましたが、先ほど述べました。キチンの波、ジュグラーの波、クズネッツの波、そうして技術革新のコンドラチェフの波の相場が同時に訪れているのが日本の株式市場なのです。コンドラチェフはソフトバンクかな? クズネッツは新日鉄でしょうね。そうしてジュグラーは、工作機械メーカーでしょうか? キチンの波は電機でしょうね。半導体とか…
様々,視点を考え投資すると良いですね。今日は景気循環の様々な波が相場を支えており、その為に理想的な好循環の相場が続いているという解説をしました。自分が投資している会社はどの景気循環の中に存在するのか?考えてみると良いでしょうね。