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ソフトバンクとトレンドライン(2007年01月13日)
新興株の雄であるソフトバンクの株価の動きは変わりつつあります。新興株に魅力を感じるのは歴史観からなのです。幕末から明治維新に掛けて、現代と同じような時代の背景と流れがありました。新興株の雄と位置づけがされた銘柄が、ソフトバンクだという事に異論はないと思います。現体制の矛盾に正論を持って、果敢にチャレンジしている姿は、多くの人の共感をよぶものです。長州藩のような存在かもしれませんね。リーダーが復活すれば、他のすべての新興株も流れが変わるのです。故にずっと注目しているわけです。

上のチャートを見ると①の傾向線を破ったのが3月の末ですね。この時期はライブドアの痛手が消え始めた時期ですが、3000円割れのラインを維持できなかったのです。そうして②のラインは5月に辛うじて上回るのですが、やはり下降波動のままでした。③のサポートラインはメリルリンチ証券による格下げの発表でしたね。7月19日に安値1894円を付けました。しかし、そこが下値でした。その後、リーマンやクレディースイスによるレーティングの引き下げ、更には日経新聞の批判にも拘らず株価は下値を切り上げており、最初のメリルの引き下げのあった7月4日の戻り高値2765円を10月24日に2790円を付けて抜くのですね。
外資系の格付けの引き下げサポートラインの④を9月の下旬に抜きます。これでソフトバンクは長い下落相場から解放され、新しい動きに入ったのでしょう。今度は緑の1番が下値指示線になりました。大納会の2305円が反発ポイントと今のところ思われます。確認が取れるのは。戻り高値10月24日の2790円を更新するときです。ここで赤の⑤をみて下さい。最近のソフトバンクの株価の動きは、この赤のラインをギリギリですが上回っていますね。要するに、今回の株価波動で先の2790円を抜く可能性が強いことをチャートは示しています。折りしも来週からメリルリンチが下げた安値期日がやってきます。カラ売りは絶対期日です。信用買いのように現引きなどの期日延長は出来ませんからね。
実はソフトバンクは過去にも、同じような経過を辿った事があります。2000年のITバブルの時に198000円と言う高値を付け、1:3の株式分割を実施したあとの調整過程です。その時は2002年の11月に827円の安値を付け上げていきます。それが右下のチャートです。その時と同じような感じなのです。今回も昨年始めに1:3の株式分割をして下落しています。そのあとの回復の仕方が似ているのです。
「歴史は繰り返す」とは、よく言ったものです。この予想が当たるのか、どうか?このあとの展開にもよります。新しく打ち出した「ホワイトプラン」が世間から承認されるかどうか?…MNPの行方など、どうなるのでしょうか? しかしアメリカではナスダック市場に、焦点は移り始めグーグルなどが活躍していますし、PDPや液晶から、SEDや有機ELへ次世代のディスプレー合戦が始まります。ハイテクとインターネット株は密接な関係にあります。外人投資家は業績尺度に合い始めた新興株を買うかもしれませんね。
チャートは先行きを、暗示しているのでしょうか?
このように株価の山や谷を結んだトレンドラインを何本か引き、株価波動の強さなどを調べると良いでしょうね。上値傾向線を破る株価は、注目すべき時期でもあります。今日はチャートを見て、少し非科学的だけれど、株価を考えて見ました。