休むも相場(2006年05月20日)
テクニカルは奥が深く、かたるもあまり自信がありません。しかし一応、かなりの勉強はしました。だから多くの形の判断は身に付いていると思います。しかしプロはその形を逆手に取り、チャートの形を整えるので、果たして全てを信じていいのかどうか…疑問に感じることもあります。相場は自分だけの力で造れるものではありません。仮に資金量が豊富にあったとしても、市場(世間)が認めなければ、結局、本物ではないのです。そりゃ、株価を上げることは資金量があれば、誰にでもできます。しかし買った株を売って利益を上げてこそ投資なのでしょう。他人より早く時代を感じ、行動を起こし、利益を得ることが株式投資だと思っています。
私が村上ファンドに、どちらかと言えば批判的なのは、やり方が、まるでヤクザのように感じるのです。脅しで支配権を人質に、自分のやり方を迫るのは人間としての道理に劣りますね。考えて下さい。あのようなやり方で、例え支配権を手にしても、買収された社員は付いてくるのでしょうか? そんなに自分のやり方に自信があるなら、ベンチャーからすれば良いのです。最初から自分で会社を興し、頑張れば良いだけの話。しかし反面、日本は会社を私物化している経営者が多く、その戒めにもなっているように感じています。だから、嫌いだけれど必要かな?とも思っています。
今の村上さんは一所懸命に自分の考える道を歩んでいるのでしょうが、日本と言う国は難しい国です。与謝野発言が体制派なのでしょうね。結局、僕らはまだ実権を握ってないですからね。郵政公社の西川さんを嫌う人は大勢います。しかし仕組み社会では既に行き詰ったのも事実ですね。90年代の低迷は明らかに官僚社会主義の敗北です。しかし効率化社会を目指しているのですが、「惻隠の情」などの日本的な精神構造を保ちたいと思っているのは、私だけかな?
今日、ご紹介する「酒田五法」は山形の大地主、本間宗九が米相場を研究した秘伝の書と云われています。先ず、左上の「三山」は一ヶ月以上の持ち合いに現れる形が条件とされています。真ん中の山が高いのが三尊と言い、この形が出ると「三尊天井」と言って売られます。同じように、「三川」は全く逆の形です。三つの底を形成し反発しています。この場合も真ん中が低いと、「逆三尊」と言い、買い場になります。

チャートの形は全てそうですが、出る株価の位置により解釈が変わるのです。「三兵」も「三川」に似ていますね。実は「三兵」の形は横這いでなく右肩下がりでも構いません。重要なのは直近の形が三日間、陽線だということです。長い下落状態の後に、このような形が出れば、買い場になりますね。「三空」の形は、近年、良く見るようになりました。最近の投資家層が若い世代の為か…相場を良く知らないのか…人気に心が惑わされるようです。故に、良いとなったら買いが、次から次へと続くのでしょう。このような形が低位の位置に出れば、買い場になりますが、かなり高値圏内に出ると、当然、売り場になるようです。
酒田五法ではこの価値の後に、カブセの形が出るか、または寄せ線が出るのを待って行動しろと言われています。カラ売りをしないまでも、三空が出たら利食いを敢行し、その後の展開を見るのも必要なのでしょう。同じく有名な言葉で酒田五法には「三法」と言う言葉もあります。「売り、買い、休む」多くの人は、この休む行為ができないものです。お金があれば買いたくなるし…様子を見ることを嫌いますね。「上げ三法」「下げ三法」と言う言葉もありますが、この場合は、陽線三本の後のはらみ足が出ると休むのですが、前日より高い水準で寄り付き、陽線が出ると買いとされます。この「はらみ足」は、「休みの意味」で相場が清新される足と云われています。