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テクニカル(かたちー3)(2006年04月15日)

『酒田三猿、堅くこれを守れ!』と古くから言われています。
「三猿」とは言うまでもなく、見ざる、言わざる、聞かざるの事ですが、相場の世界では常に強弱感が対立します。

「今日の市況」で時々、取り上げている富山化学などは、いい例ですね。キノロン系合成抗菌剤「T-3811」(一般名:ガレノキサシン)の経口剤の市場規模は意見が分かれるところです。同じように、かたる銘柄のベンチャーリンクの業績見通しも、意見が分かれます。常に株には売り手と買い手がおり、意見が対立して株価が形成されています。それを自分の意見に確信がないからと言って、あっちこっちに聞きまわり、右往左往するのは、いつも相場で損をするタイプの人です。

「他人の説に迷うは不可」なら「100株を買って天下を論じあい」など川柳に笑われるだけです。鼻持ちならぬ相場天狗になる必要はさらにないし、もともと、相場の世界は孤独なものです。相場の世界では「連れができたら儲からない」とも言います。

また「早耳の早倒れ」とも言われ、相場には早耳の必要はないのです。材料が出てから相場への影響を考えればいいし、業績発表されてから、その内容を吟味すれば良いのです。基本的に天井圏での好材料は一旦売れば良いし、底値圏での悪材料は概ね買いなのです。
このケースは、かたる銘柄のサイバードがそうでしたね。しばらく下落相場が続き、黒字予想から赤字転落でストップ安が続きました。しかしどうでしょう?下のチャートを見てください。

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早耳は実は遅耳…でしょうかね? 多くの材料を相場は知っているのですね。だから「相場は相場に聞け」とも言うのでしょう。さて今日は酒田五法のチャートの形です。下の図の順番に解説しましょう。

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二つ星、三つ星ともに上伸、または下落途上で、小短線(極線)が固まって出現するもので、分岐点とされますが、上伸途上なら、次の上放れが買い増しの急所になりますし、下落途上なら追撃の売り場となります。

次のタスキ線は上げ相場なら、陽線のあとその線内から翌日は寄り付き陰線となり、下げ相場なら陰線に連続して一本陽線が立つ形。何れも反対方向にタスキをかけるような形で上げにしろ、下げにしろ、その相場の方向は以後、加速化されるといいます。図のような上放れタスキは買い場、下放れタスキは売り乗せ場。

次のはらみ寄せ線ですが、相場がかなり続伸して、この線が出ると「即ち天井と知るべし、買い玉はドテン売り越しなり」とされています。十文字の寄せ線そのものが攻防の分岐点とされますが、このような大陽線に、はらむようでは買いの勢力も弱いとされます。

次は首つり線です。実線とひげの長さは3倍以上の場合です。しかも寄付きが高く放れて寄り付いています。一見、強そうなチャートの形に見えますが…ここで新規に買っては首つりをしなくてはならない。…と言う形だそうです。

最後は勢力線、長い下落途上のあとに、このような形が出現したら、一旦は売りの鉾先を収める場所とされます。基本的にチャートは、その形も重要ですが、その形が出現する相場環境と過程が重要なのですね。チャートの形を過信せずに、様々な観点から相場に臨むのがいいのでしょう。