思わぬ相場の真実が発見できる

コラム

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クラウド(2013年07月28日)

IRNETを始めて15年程度になります。失われた時代に突入した1998年の時に始めたのです。あの時に証券マンを辞めて新しい分野へ転職するために、技術を磨こうとインターネットに焦点を充て、始めた日記のようなホームページが、何時しかブログと言う呼び名に変わりました。今ではインターネットは、パソコンからスマフォの時代に変わりましたね。様々なサービスが展開され、ドンドン生活が豊かになっていきます。この原動力はソフトバンクのパラソル戦略です。モデムを無料で配るヤフーBBが採用した戦略です。なかなか繋がらないヤフーBBに、当時はヤキモキしたものです。

カタルは自説に「拘り」を持っているようです。それは様々な経験を積んで自分の考え方に裏付けがあるからです。しかし取り組みが未熟な段階からスタートを切る為に、当たることもありますが、途中で流れが変わる場合やカタル自身の認識の間違いなどで、相場にならないことが良くあります。問題はその時に拘り続け、その期待に賭けるか…それとも素直に自説を転換させ、時代の流れに身を任せるかです。時代が正しい選択をするとは限らないのですね。証券マンは、常に日本の政策は正しいとの仮定で物事を考えます。しかし現実は違いました。

この挫折が僕にとって負担でした。自己否定が始まります。失われた時代との戦いはある意味で苦痛でしたね。伸びるはずの相場が、途中で腰折れします。どう考えても買収をして切り売りした方が儲かるのに…。何故か、理論価格を時価が下回る日々が続きました。これだけ株が上がっていると思われるのに…、日本の株式市場は、未だに論理価格を下回ったままです。一例を掲げましょう。カタルが良く採り上げる三菱UFJの純資産価格は801円です。しかも毎年54円の一株利益で14円の配当ですから、40円は内部留保され続けますね。来年は841円、再来年は881円となるのです。何故、628円なのでしょう。配当利回りは2%を超えるのに…0.3%にも満たない定期預金をしている人が、大勢いるのです。何故なのでしょう。

こんなバカな現実が、まかり通る「失われた時代」に挫折感を覚え諦めたのが2010年ですね。お金が回らない時代に呆れましたね。年金ファンドの運用担当者はどうかしていますね。1%にも満たない国債を大量の保有し、金融界みんなで日本国を支えています。痛み分けをしています。パナソニックやソニーシャープは沈み、残されたのは販売網を持ち、海外に事業転換した自動車だけですね。製品は駄目ですが、世界の家電を支える電子部品は価格競争力を維持しています。それは技術躍進の先頭を走っているためですね。新聞を読んでいると、良く分かります。村田の素晴らしさは、常に改善を続けています。TDKも京セラも…。ただこの製品群が、このまま時代を乗り越えられるかどうか…

モノ作りと言う概念を変えなくてはならないように感じています。最も付加価値の高い産業は何か? 人々に感動を与えるものですね。ここに尽きます。人により感動を受ける度合いは違いますし、価値観は大きく変化します。ゴッホの絵に100億円以上の価格が付くこともありますが、あの絵を見て10円でも要らないと言う人も居ますね。これからの時代、変化のスピードが、更に速くなるのでしょう。それはスーパーコンピュータなどの登場により5年、10年と掛かっていた基礎研究が、僅かな時間で出来るようになってきました。更にクラウドの概念の発達ですね。MTIラボの所長に日本人の伊藤譲一さんが抜擢されたのは、人と人を結びつける価値を買われたと言われました。つまり「情報の価値」です。これからの時代は「クラウド」の発展と利用の仕方で、劇的な変化が起こりますね。「アンティキテラ島の機械」の解析は、色んな科学者の発想が生きたと言われています。一つの発明などは、何かがヒントになり解明が進むのでしょう。

アラブの春は、情報の発展により他国の動向がつかめ、個人自らが「情報」(考え方)をネットに投げ入れた石に、世間が反応し、流れになり、やがて時代の「うねり」となり、革命が進行しました。おそらく産業にも同じことが始まっている筈ですね。クラウドサービスを、どう利用し、活用するか…。この覇権を成し遂げる企業が、これからの成長株でしょう。ある意味でソフトバンクは、この流れの中に位置しています。考えてみればソフトバンクがアイパットなどを企業の売り込み、作業効率を大きく変えています。「クラウド」はキーワードの一つになりますね。「クラウド」と言う言葉の概念は、インターネットの背後に隠れた大型コンピュータの情報網と言う解釈が、正しいのかどうか分かりませんが…要するに世界中の人を結びつけるネットワークでしょう。

カタルの書いた原稿にヒントを得て、改良を加えればいいのです。カタルの書いた原稿をヒントに自分の相場観を修正すればいいのですね。昨日の原稿は未完成ですね。明らかに頭の中の考えが見えていません。長期金利が0.8%を下限とするボックスを割れるという事は、日銀のオペが勝っているのでしょう。つまりお金の需要が膨らんでいないことを示しています。規制など何らかの影響により、貸し出しが鈍っているのでしょう。カタルは不動産向け融資が、今後も膨らむと言う予想で、ケネディクスを参考に掲げて相場を解説しています。

もし金利が下がるようなら資金需要が伸びてないので、アベノミクスは失敗するかもしれませんね。逆に大手都市銀行などのアベノミクスへの対応が完了したサインと見れば、相場は、次のステップに移行する筈です。つまり1Qの業績変化に失望した段階から、新しい相場がスタートすると言う見方もあり得ますね。昨日、富士通ゼネラルは為替の損失で一旦は売られましたが、直ぐに買われています。僕は良く調べてないので分からないのですが、為替と言う要因は企業対応により克服できますね。つまり一時的な要素です。良く調べてないので、良い事例と言えるかどうか分かりません。ここで言いたいことは、アベノミクスの停滞感が生まれ始めていました。しかし都市銀行と言う金融機能は、あまり早く時代が急変すると振り落されるのですね。システム移行にはある程度の時間が必要なのです。そういう事を言いたかったのです。

消費税が徐々に…、そうだ、昨日の新聞には、カタルが以前、提唱した1%づつの段階的な引き上げ案が載っていましたね。この意味は消費を刺激し続けるのです。上限を設けずに、プライマリーバランスを実現できるまで、消費税を引き上げればいいのです。弱者救済制度は国民総背番号制の採用で、所得を管理し現金を補助として還付すれば良いですね。米国のフードスタンプのようなものです。農業を自由化させても、この方式が利用できます。お金の流れを一元化させれば、すべて管理が可能になります。まぁ、与太は兎も角、長期金利の低下は、次のステップに移行できる合図との理解とアベノミクスの失敗と言う二つの意味があるのでしょう。

人間は考える動物です。ホンダは自動学習する自動走行カーが、コースを最短時間で回る実験をしたところ、ある時に事故が発生しコースが壊れたそうです。そうしたら時間を短縮できたのですね。だから自動学習するその自動車は、今度はそのコースを壊し、自ら道を切り拓いて走り出したとか…。自動学習するコンピュータの発展は、新しい事象に対し、どう対応するか? 金利が下がるという事は、実態経済の活動が鈍っているという事の表れなので貸し出しを増やすような政策を、更に進行させねばなりません。

秋にも投資減税の政策がスタートするとか言われていますが…どうなるのでしょう。僕は信用創造が、人々に希望を与える必要不可欠の要素なので、最大限に恩恵を受けるケネディクスを参考銘柄に掲げています。不動産向け融資が伸びると、ドンドン利益増大のための投資が増えますね。おそらく一部で2014年問題などのビル需要予測を懸念する人が居るでしょう。しかし日本が元気になると…投資がどんどん増え、世界から人が参加し、東京に新しい拠点を儲けますね。観光業の発展もその効果の中に入ります。現状の条件しか見てないから、予測と言うのは常に狂うのですね。相場と同じです。常に相場観を修正しないとならないのです。新しい事象が生まれると、その現象が次々に周りのものに影響を与えます。カオス理論ですよ。

ケネディクスは1Q、いやあの会社は12月決算なので2Qですね。その2Qを増額させたところから、株価が調整入りを明確にしました。しかしカタルは2003年から2007年の8億から146億円に膨らむ利益成長を念頭に置いているのです。だから今回の僅かなブレは、それほどの下げに繋がらず、何処かの時点で転換し、新高値を目指しますね。0.7%台に落ち込んだ金利は、日銀のオペに引きずられ、更に下がるようでは完全なアベノミクスの失敗になります。ジャブジャブの資金を生かし活用するのが本来の正論の動きですね。カタルが昨日解説した3回目のチャレンジの意味を噛みしめてみると良いのです。

分かりますか?おそらく多くの読者はネット利用の筈です。カタルは証券マンの頭の中を論理的に公開しているつもりです。時代がどの選択をするかは分かりません。事実、過去に何度もカタルはチャレンジして、その度にやられてきました。武富士の時は最高裁の今井判事に…ベンチャーリンクの時も、ダヴィンチの選択も日本の金融システムに…。本来、正常な選択なら株価は伸びていたはずなのです。ITバブルの時は…僅かな年収でしたがそれでも2000万円ラインだったかな? その後の2003年からの時は、1億レベルまで達成しましたね。今回は3日目です。僕は現役を辞めたので、今度は年収を基準には出来ません。今の所、当初投資額から8倍前後をウロウロしています。資金の乏しいカタル君はレバレッジを掛け投資するので、どうしても仕掛けては投げを繰り返しています。要するに転換点が見えないのです。待つのも一つの戦法かも知れませんが…どうかな?

そう言えば、読者からエリオットの波動論の解説ページを紹介して頂きましたね。テクニカル分析は解釈が難しいのですね。日柄とか…、彼らは後講釈だから当たっているように見えるのですね。しかし現実の相場は、後講釈ではないですね。見えない未来に挑戦するのです。株価の波動論は、ある意味でリズムがあります。しかし最近はアルゴリズム投資の影響を受け、瞬時に変化し、その波が目先は間違っていても広がります。このイレギュラーをどう解釈するのでしょう。僕の解説と同じ範疇です。市場の中の一つの考え方に過ぎません。要するに、未来は誰にも分からないから、自分で色んな人の意見を聞き、自らが選択するしかないのです。