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コラム

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調整波動の見所(2013年06月02日)

今日は調整1週間を経過し、新興株は2週間ですが…、基本的にあと1週間程度は揺れますね。目先筋の動揺が収まるのに2週間程度の時間を要します。つまり今週は目先筋にとって弱い場面が買い場になります。ただカタルの基本構想は、秋までお休みですね。仮に6月に二番天井を目指しても、天井は高くなく鞘取りに過ぎないからです。どっちにしても昨年11月から、株は上がったわけで基本的に暫くはお休みです。この休みの形がどうなるか? この休みも、なんとか…商売にしようと苦労するのが、プロの領域です。駄目なことが分かっていながら、敢えて挑むわけですね。相場環境は良ければ、いくつかの銘柄は活躍し、かえって動きやすくなります。相場全体が上がるより、焦点が絞られるので儲かるケースがあります。

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ここ数年は駄目だったのですが…昔は、全体が休んでも、仕手材料株がよく賑わったものです。この時期の調整期は、誰もが儲かる総体的に上がる相場とは違い、資本力の乏しい中小の証券マンが活躍する場面でしたね。むしろ相場としては、此方の局面の方が面白いのです。全体相場が上がるときは、およそ100銘柄程度が日替わりで賑わっており、総花的な相場になりますが、調整局面では一気に人気株は1/10程度になります。カタルが米国住宅市況に業績動向が左右される好業績が期待できる株としてユニデンのアドバルーンを上げたのは、相場の力を観察するためですね。市場は日経新聞の3Dプリンターの群栄化学に人気が集まりましたね。あの日の朝、新聞を読んで群栄だな…と考えていました。通常は素材の利益率は高いからですね。しかし駄目なのでしょうね。儲かれば大手が参入し競争が激化するし、それに今の段階では3Dプリンターなど、一般化しませんね。限られたマニアだけで大衆化する商品ではありません。故に偽物相場なのですが…それを分かって、敢えてババ抜きに挑む辺りが相場妙味なのでしょう。

皆さんは商売ではないから、参加する必要はないのです。必ず、やられるのを承知で挑むのは現役証券マンで充分でしょう。しかしユニデンは確実に利益が見込まれるから違うのです。何れ4ケタ相場に向かうのですが…、それは今日の日経新聞にもヒントが載っていましたね。ケースシラー住宅価格指数の推移を見れば、容易にユニデンの業績が改善するのがお分かり頂けますね。新築をすれば新しい家具や電化製品、当然、電話も売れますね。この環境に向け、準備を整えているユニデンは、既に賃金が上がる中国から生産設備をベトナムに移転させ、競争に勝てるからですね。過去のユニデンの業績のピークである金融バブル期の水準を見れば分かります。一株利益が100円水準に乗るかどうかは現時点では分かりませんが、50円程度は容易に想像の範囲で、故に純資産価格水準を回復するのは当たり前ですね。問題は藤本さんと言う癖のある経営者なので、仕手筋がこの機会を利用しない筈はないのです。多くの人が業績だけを気にしますが、株が上がるかどうかは、仕掛け人の存在が重要なのですね。そうして相場環境と株価の値動きの癖が、人気度を決めます。仕手材料株は単純に儲かりません。筋が巧妙に手筋を変えて来るからです。だからプロ好みの値動きが演出されます。カタルがこの時期に、この株を選んだ理由は様々なのですが、昔のような仕手材料株が賑わう環境になるかどうか…非常に興味がある訳です。一つの実験なのですね。

この時期には、グリーも選択される可能性があるのですね。売り手の存在があり、どっちにしても時代背景を考えれば、時間の問題で今の株価はリスクが少ないからですね。東電と似たようなものですね。失敗した時にも大丈夫だと言う銘柄は、そんなに数がないはずです。仕手材料株が賑わう環境を、実は当初からカタルは考えていました。だから11月の時点に、あの3銘柄を選択したのですね。絶対の自信は金融株だけだったのですが、あの時期には、一抹の不安もあり保険を掛けたのですね。その保険料を払わらされたのが、グリーでした。この辺の感覚はプロの領域で素人の皆さんに理解できるかどうか…。

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多くの銘柄、特に小型株は短期に調整が終わりますが、大型株ほど調整に時間が掛かります。この理屈は説明しなくても分かりますね。参加者が大型株ほど多いからですよ。どちらかと言えば、人気株の中でも大型に近いシャープやアイフルでも良いのですが…山手線論理の話ですよ。通常はこの程度の調整期間が必要です。その2銘柄のチャートを参考に掲げておきます。

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カタルの相場見通しは、基本的にお休み相場ですが、仕手材料株が賑わえるかどうか…。あるいは調整をする本筋の金融株の株価動向に、非常に興味を抱いています。目先は6月の第1週目が買い場になる可能性が高いからですね。株価は大きく上がりませんが、下がりもしないと思っています。むしろ参議院選挙を控え、二番天井と言うか…強含みの調整波動になる可能性もありますね。金曜日に米国株が金融出口論で下げているようですから、明日の月曜日は安いのでしょうが、目先はむしろ買い場になる可能性が高いでしょう。三菱UFJの株価の位置なども興味があります。あとは日銀が長期金利を、上手くコントロールできるかどうか…。メディアは住宅金利の固定化と変動化の話題を報じていますが…本物の成長期に移管する可能性は非常に高いのです。(ただ現在は変動金利の選択の方が良いのではないかな? 急激に金利は上昇しない筈です。)

それは「失われた時代」と呼ばれる時間が、日本に味方しています。米国より日本の方が環境に恵まれています。安倍政権は思った以上に上手くやっていますね。あとはメディアの誘導の仕方です。今日の日経新聞はビッグデータの話が一面でした。日本の基礎構想をスマート・コミュニティーの方向性に持って行くことが出来れば、日本は3%なんてもんじゃなく7%程度の経済成長が実現できるでしょう。この未来の話は、まだ早いので今日は省きますが…捨てたものではないのですね。興味のある人は産業革命の時代推移を調べて置くと良いですね。

今日は調整波動の見所を、いくつか書きました。「相場は相場に聞け」と言う市場経済論理の話しをしているのですね。官房長官がアベノミクスに対する副作用問題の話を持ち出すあたり、なかなかで捨てたものではないのです。分かるかな…鏡の話しなのですが…。この様な表現のニュアンスで、僕の想像の一部分を感じられる程度になれば、あなたも一人前の部類でしょう。調整局面には、それなりの見所が満載されているのです。この休み方をよく観察することが、未来の儲けに繋がるのですね。だから、しぶとく相場を観察しないと儲けられないのですよ。お互いに頑張りましょうね。