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あまり書きたくないが…(2013年05月26日)
いや、昨日は面白かったですね。稀勢の里と白鵬の全勝同士の一騎打ちは久しぶりに高揚した時間を楽しみました。勝負が決した後の余韻を感じるのは久しぶりの感情です。稀勢の里は勝負に敗れはしましたが、相撲内容は文句のない横綱相撲を感じさせるもので、精神面の成長を感じさせるものでした。実は彼が大関に推挙された時は、少し意外なイメージを抱いていました。相撲界の期待が生んだ推挙なのでしょうが、ようやく力量が地位を完全に上回った印象を抱き、最近の稀勢の里は、横綱の地位をも連想させる力士に育ったように思います。今年は日本人横綱の誕生でしょうね。相場と共に…。
一方、活躍する世界は違いますが、イチロウのチャレンジは、どうも失敗に終わったように感じますね。もともとプロの世界では僅かな力量の差の壁があるのでしょう。見えない力量の差は、成績に現れシビアな市場原理の洗礼を受けます。彼自身が限界を感じ、自分の精神面に、より一層「緊張」と言うプレッシャーを与え、自ら追い込んで、壁を乗り越えるようとしたのでしょうが…伝説の世界への到達の挑戦は、失敗に終わったように感じます。彼の実績は素晴らしいもので、彼自身の精神力はすごいのですが…最後の壁は、異次元の厚さなのでしょうね。最後の壁は、なかなか越えられません。
株価の上昇過程を見ると、いろんなステップがあり、多くの銘柄は循環論理の中にある訳です。景気循環による業績の変化を利用して儲ける株、仕手材料などの一時的なムードを利用して儲ける株、中でも別格は10年、20年の時間変化の中で育つ成長株ですが、限りなく、その恩恵を受けることは難しいのです。バフェットは冒険もせずに中間で妥協します。彼が日本株投資をするなら、沢田製薬、ピジョン、ツクイなどを選ぶのでしょね。確実に成長が予測される銘柄の動きを追い、大きく下がった時に果敢にチャレンジする投資方法ですね。彼は、決して冒険をしませんね。つまり負けない投資方法を選択しています。しかしカタルは駄目ですね。性格上、どうしても冒険をします。可能性があれば果敢に、その隙を突きたいと考えるのですね。この辺りは性格の違いなのでしょう。
バフェットは今でこそ、世界の投資家の神様のような扱いを受けていますが…彼に大きな魅力を感じる人は少ないでしょう。僕なんか、やはりジョージ・ソロスなどの間隙を突く、大博打を狙う口なのかもしれません。それぞれに性格があるのです。バフェットのように時間を超える感覚は、なかなか一般人には理解されません。人間は誘惑に弱いのです。いい女が隣にいれば口説くのが男と言うものでしょう。人生は誘惑に満ちています。神様のような聖人の生活を送れる人は、やはり選ばれた人なのでしょうね。人間にはそれぞれ資質があり、自分自身の器を凌駕することは非常に難しい事です。稀勢の里は早くから期待されていましたが…そのプレッシャーに勝てるようになるのに、ずいぶん時間を要したようです。因みに、あまり僕は彼が好きではありません。朝青龍はどちらかと言えば、好きな力士でしたね。あのやんちゃな性格が好きなのですね。それを上手く使う事も出来ずに…追放とは、相撲界も人間が居ませんね。だからあのような不祥事が次々に起こったのでしょう。まるで今の柔道界と同じ構造ですね。
日本もずいぶん一般の基準というか…考え方は変化しています。僕のように主義主張を前面に打ち出すと、直ぐに叩かれますね。橋下さんは米国に謝罪したようですが…、彼の述べたことは、別におかしいとは思っていません。死を前にして行動するときに、人間であり続けるのは難しいのでしょう。昔の日本軍はひどかったと言います。部隊にもよるのでしょが…僕が学生時代にアルバイトをしていたところに、おじいちゃんが働いていて、彼と仲良くなり戦争当時の話を聞こうとしましたが…決して教えてくれませんでした。余程、思い出したくない事があったのでしょう。日本と言う世界は、何故か小さく見えますね。いろんな考え方があるのだから、それを認めてあげれば良いと思うのですが…。株屋の世界に居るためか、常に、売りと買いの両者の心理をよく考えます。必ず、一方が覇権を握るようになると、市場は警告を発しますね。
今回もあまり報道されていませんが、スタグフレーションと言うより、先週の市場の警告は「恐怖」からなのでしょうね。日本国債に対する恐怖感から生まれた調整なのでしょう。どうもFTが報じた「有力ヘッジファンドが予言する日本危機」と言う懸念に、市場が過剰反応したように、今では感じていますね。日本人はもともとイワシ民族です。これは非常に怖い考え方ですね。画一化教育の弊害は、橋下さんの発言批判にも垣間見られます。メディアは視聴率競争が、雑誌は売れれば良いと言う価値観の環境が生んだ白痴民族量産化は、非常に怖い現象です。あまり時間は残されていませんね。既にアベノミクスで「禁断の領域」に踏み込んだわけで、僅かな市場環境の改善が、根底にある危機感を忘れさせています。アベノミクスが麻酔薬とならないように…、ここは踏ん張りどころなのでしょう。