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見えない糸の連鎖(2012年12月24日)
今から考えるのは、とっても早すぎるし予感のようなものですが…、国民の総意が自公民の数を決めた訳で、文句を言うつもりもありませんが、僕は当初、自民中心の連立内閣を想定していましたが、小選挙区制度の弊害からか大きくぶれたようです。その結果、日本は僕が望んでいた政策が、形は違いますが、似たようなものが実行されそうです。
僕はお金を掛けなくても日銀がメザニン・ローン形式でリスクを共有し、復興ファンドを創設すれば良いと述べました。GDPの10%程度の50兆円規模の投資で、未来都市のモデル都市建設にしようと述べました。メザニンなら50兆の2割の投資で総額が集まります。同じ10兆円の投資ですが、これなら金融レバレッジが掛かり、総額で10兆円が50兆円に膨らみ、日銀は1%の利回りではなく3%~5%程度の収益を得られます。更に何より眠っている他の資金が40兆円も動き出しますね。そうすれば政府自ら国債を発行しなくても民間主導で未来都市が実現可能になると考えました。
政府の役割は特例区の税制優遇などを実行するだけですね。そうすれば未来都市への移住権はかなり高額で販売でき、世界中からセレブが集まり効率的な社会が建設されると述べたことがあります。日銀は日本国債を買うより効率的な資金運用が出来て、日本の未来に役立つと信じています。しかし結果は僅か10兆円程度の景気予算で中途半端な需要、嘗て失敗した自民党の大盤振る舞いの無駄な公共事業投資の域にあるような様相です。まだ実態が分かりませんから何とも言えませんが…。日銀は更に10兆円の増額を決め、7月、9月、12月と合計31兆円ですかね。実態は安倍さんが選挙期間に失言した日銀引き受けに繋がっています。これで100兆円を超え、GDPの20%部分が日銀保有になりますね。
仮に泥沼からの脱出に失敗すると日銀への負担が益々大きくなり、結果はより悲惨なものに繋がります。いよいよ悪魔のシナリオが同時に始まる訳ですね。問題は米国でも同じです。米国も同様の実験を行っています。ドルの信認が維持されるなら失敗ありませんが、微妙な展開ですね。不思議なことに「財政の崖」を前に、米国国債の格下げの話は聞きません。以前より状況は悪化しているのに、何故か、格付け機関は沈黙しています。
日産のマーチが生産移転され、歴史的な事象として何度かカタルは登場させています。理由は空洞化の需要不足を埋める行為で、理に適っているグローバル化の一環です。このバランスが日本の構造改革に繋がっているのですね。少し解説が必要な部分ですが…この事象は非常に重要なのです。あれから2年、いや3年かな?震災の影響もあり貿易赤字が膨らみ、ようやく、ここにきて円安傾向に変化しています。この時期に注目しているのが、アップルの米国本土での生産活動の再開の話ですね。丁度、日産マーチの生産移転と逆の関係にあります。米国はドル安政策を続け、ようやく構造改革のバランスが整ったのかも知れませんね。アップルだけでは判断が付きませんが、このニュースは価値のある現象です。
どうしても話題にしなければならないのは、三菱商事の本社移転の話です。金属資源だけとは言え、三菱の重要なウエートを占める機関が海外移転すると言います。売り上げ規模から考えれば、わずかとはいえ本社機能そのものを移転させるのですから驚きですね。シンガポールの法人税率は17%程度と言われています。
まだ糸口を列挙しているだけで、自分自身も繋がりが見えていませんが、いずれも重要なパーツですね。明らかに今までと違う新たな現象がスタートしています。投資心理は微妙な問題で、心の動きは非常にデリケートな話です。今回ばかりは、焦りに繋がり爆発するかもしれません。僕は今回、始まった現象を見て、多少違和感を抱いていました。「Jトラスト」は異常な最高裁の判決から生まれた現象です。故に一旦、会社を潰し、過去を清算させて利益だけと言うか、権利を行使するために生まれた会社ですね。武富士などの過去の清算をダミーに委ね権利を得た訳です。こんなことをしなくても武富士は残っていたのですが、あの判決で歪められた道徳観の市場原理が生んだ株価なのですね。少し難しいかもしれません。抽象的な表現だから…、同じことが存続会社で次々に起こっていました。アコムからアイフル、オリコと続きましたね。そうしてマツダが野村の営業力で公募価格を上回っています。背景はLNGの輸入から貿易赤字で円安にぶれたからですね。
一方、今年はシャープからパナソニック、ソニーが人員整理を強行させています。政策支援を生かせないほど弱体化した時代遅れの体制だったのでしょう。共通しているのは国内需要に頼ったテレビ販売で、グローバル化の対応に失敗した証です。日銀が述べている需給ギャップの話ですね。構造改革の象徴的な現象と捉えられ、このリストラを切っ掛けに円安に為替は転換しています。シャープは兎も角、パナソニックは驚きですね。一つの時代が終了した象徴的な現象に見えます。時間をかけ構造改革してきた結果、パナソニックも耐えられなかったことは…日本全滅を示唆していますね。
おそらく頭のいい政策官僚は、自分達の限界を悟ったのでしょう。故に市場原理に従った政策に転換し始めたのかもしれません。この時間的な背景はこれまで優位だった年金生活者や公務員にも改革を迫るものになります。デフレからインフレの意味するところは、世代間格差の是正でしょう。若者は20万の給料から5万円も支払っています。それも限界になり、とうとう日銀券の劣化により清算を開始する時期が来たのでしょう。先進国全てに共通していますね。最近、スピードが速くなっていますね。
先日、僕はビデオをDVDにおとしてもらいました。今はBDの時代ですが、記憶容量は格段に伸び、技術革新は続いています。HDももう直ぐ半導体のチップに変わるかもしれませんね。村田やTDKの技術革新はすごい技術ですね。何故、メーカーが時代に遅れたのか? 技術的には世界トップなのに…パナソニックやソニーはサムソンなどに敗れましたね。おそらくマネジメントの違いかと思います。教育ですね。日本は戦後ロボット生産教育に徹底しました。その為に政治家も寝ぼけた連中が多いですね。マニュアルがまさにそうです。若者の雇用に当たって外食産業を始め、何処もマニュアル営業です。この弊害の転換点が来ているのでしょう。個人情報保護法案など、はやく廃案にすればいいのです。個人の利益を守るんじゃなくて、行動を阻害する弊害の方が大きいですね。個人の裁量権がドンドン奪われていますね。ここにも日本村社会の良さが消え、市場経済との「ダブル・バインド」が存在します。日本村社会の良さは裁量権にあります。人間は本来、考える動物なのですね。目先の不都合があれば、問題を克服するために工夫するものですね。それを縛っているのがマニュアルですよ。画一化教育の弊害が随所にあり、はやく教育制度を変えないと日本民族の滅亡になります。まぁ、歴史は面白く、だからグローバル化に新天地を求め多くの優秀な連中は日本から離れています。三菱の動きはその一端なのでしょう。
話しが飛び飛び、皆さんにはよく理解されてない部分もあるでしょう。僕自身が迷っており探っている段階だからでしょう。相場論からすれば、ここ1週間かな?調整期になってから金融株が上がってきた印象です。僕の読みが鋭くなっているのか?それとも…見えてないのか?僕には金融株の上昇スピードが遅すぎる展開に見え、相場観のずれが生じているのではないかとも考えています。昨日のマネタリーベースと日経平均株価のチャートを見ると未だに底値圏で蠢いて(うごめいて)います。壮大な相場がスタートしている可能性は非常に高くなっていますね。ただ言えることは恐ろしいことが起こるかもしれないという予感も同時に存在します。何かまた怒られそうですね。哲学的すぎると…。まぁ僕自身が見えてないから、こんなレポートにも繋がるのでしょう。取りとめのない空想に発展したレポートでしたね。