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潮流を…(2012年08月26日)
富士登山は満天の星空と遙か遠くに広がる夜景は素敵な神秘的な美しさを感じますが…山登りの魅力はあまり感じませんでしたね。むしろ下山途中の砂埃や数珠つなぎの登山など…不快を感じる方が多く、どちらかと言えば日本一と言う山を登るというか…観光化された一つのイベントなのでしょう。ただ手軽ですね。大衆化されるという事は便利になり、いつでも行けるし、安く手配も出来ます。週末は兎も角、平日なら僕の場合は14300円でしたね。東京から往復のバス代と、山小屋代金にガイド料、帰りの温泉とセットになっています。トイレは全てがチップ制で5合目は50円ですが、他は200円、山頂だけが300円で不思議なことに剣が峰は200円なのです。まぁ、需給バランスなのでしょう。久須志神社は一般的な登山者の頂上になっていますからね。山の魅力は自然ですが、山小屋の設備やトイレの環境は、この時代になってもあまり大きな改善が見られません。先日、泊まった上高地の横尾山荘は良い方なのでしょう。他はむしろ避難小屋のイメージです。食事もそうだし…もっと誰かが尽力すれば改善の余地が大きいのでしょう。自然相手なので水の確保の問題もありますが…この時代ですからね。タダ夏だけの期間限定なので収益性が問題になるのでしょう。2日間のお休みを頂きました。
相場は相変わらず、行ったり来たりの往来相場ですね。FRBの金融緩和期待だけで相場が維持されているようですが…ドイツ以外に広がるマイナス金利の様相が日経新聞に掲載されていました。この現象の基本は、金余りに期待感ゼロの日本化現象と言えるでしょう。ベルリンの壁崩壊から市場原理主義の広がりが、金融デリバティブの発展と絡み過剰な成長力が新興国中心に生まれたその歪みの調整を強いられているのでしょう。富士登山で感じた数珠つなぎの登山ですが…上り坂は急なのですが、あの渋滞で前に進めずの立ち止まることが多く休んでいる歩行なのですね。だから疲れません。もしスピードを3倍に早めたらやはり疲れたでしょう。ベルリンの壁崩壊は情報の伝達が支えた革命ですね。この波に乗ったのが鄧小平の市場開放政策で「富める者から豊かになれ」と言う南巡講話が、金融デリバティブの発展と絡み、BRICsと言う言葉を生んだ新興国の躍進に結びつきました。アラブの春は、同じインターネット革命なのでしょうが…シリア情勢を見ると、中国のような事例ではなく、むしろ混乱に変化しています。最近の尖閣諸島問題から竹島問題の表面化は危うい事例に見えますね。政策の失敗を転嫁する方向に向かっているようにも思います。第二次世界大戦は大恐慌のツケを上手く払えず、破壊から需要を生んだのですね。
結局、技術革新の進歩による新たな需要へと方向性を図らないと破壊から需要を生むしかなくなるのでしょう。欲望と行動を刺激するために人間は常に変化を生んできました。長い鎖国時代の江戸時代の停滞は、尊王攘夷から開国論に変化する論争を経て、明治維新に向かいましたが、技術的な先例があった為に真似をすれば良かったのです。しかし今回の日本化現象は日本が先端を走っていますね。金融拡大による成長はそのツケが大きいのですね。日本の事例を見れば分かります。りそなの失敗の起点は1985年~1989年です。この間に使ったエネルギーの清算を今も永遠と続けています。未だに返済が終わっていませんね。GSE問題の処理が早まると言っても、金融危機勃発からまだ6年しか経過していません。ブラジルは政策失敗の代わりに輸入車規制などを用い保護主義に転嫁しようとしました。最近は中国を見習い、固定資本形成(インフラ整備)を増やす方向で政策の舵を切っています。非常に微妙な位置ですね。尖閣諸島から南沙問題、竹島の処理は難しいですよ。アップルとサムソンの法廷論争でアップル側が勝訴、日米関係と米韓関係は北朝鮮も絡み米国の立ち位置は中国がありますから、当然、日本を支持しますが、韓国は難しい位置ですね。
やはり内需振興が一番の成長力の原点なのでしょうね。既に開花している技術進歩を成長力に結びつけるための政策が必要です。太陽光42円は代表的な事例で…これはお金が利用者負担になっており税金がかかっていませんね。良い政策です。円高を利用し周辺国のインフラ整備をすればいいのです。鉄道や電力、水道、道路に港湾など様々な形が考えられますね。南沙問題があるのでベトナムに積極投資をすれば面白いですね。MRJの購入や原発開発など色んな糸が繋がっているようです。ミャンマーとのインフラ整備の東西回廊などへの援助は、日本の国家地位を高め経済的な優位性を確保するプロジェクトの一つでしょう。今の成長力の光はみんな単発の点に過ぎません。この点を結び線にして、やがて潮流となる面にすれば政策は成功ですね。そうすれば今の日本化現象はエネルギーを蓄えるための準備期間となり新たなステージに日本は向うことになります。
市場原理を利用する政策に官僚は気付き始めているように感じます。LEDの利用など様々な焦点があります。小さな補助金政策やエネルギー改革が今は小さな点の輝きですが、エネルギー革命と言う線になり、やがて大きな成長力に結びつく潮流が生まれれば、日本株の38915円の高値を奪回できますね。地方分権にして予算権を地方に移せば様々なアイディアが実現され、先行する都市の物まねが全国に広がり新しい成長が生まれるでしょう。「規制の虜」を打ち破る日本村改革は難しく、その原点は予算権を中央官僚が握っているから起こるのでしょう。だから地方分権が新しい成長に繋がるのではないかと思っています。東証がルールを逸脱して、大証を買収し自らが上場するような行為がある以上、この国にフェアな精神は浸透しませんね。それとも一旦、大証を上場廃止にして、日本取引所として再上場申請をするのでしょうか?それならば問題はないのですよ。同じことですが、大が小を飲み込み、上場維持させることがルール違反なのです。同じことなのですが、手順はしっかりと踏むべきです。上場企業の質に拘わる根柢の問題だからですね。オリンパスなどでミソを付けている東証は自ら襟を正さねばなりません。
大人の行動を見て子供は育つのです。ルールは厳格にしなくてはならないのです。