長沙市の10兆円(2012年08月05日)
今日は明るい材料を書きましょうか…今の状況は欧州がガタガタで、この欧州の不景気が世界に波及し始めた。…という問題ですね。しかし経済は欧州だけではありません。米国と中国の動向が非常に重要なのです。これにBIRCsなどが加わる訳ですが、最近はインドネシアを中心にアジアのミャンマーなど新興の国が参加するアジアは、兎に角、アツいのです。これが世界経済の構図です。ある意味で日本の生活用品はアジアの人々に受け入れられておりユニチャームやピジョンなどの会社は大きく業績を伸ばしています。比較してください。パナソニックやソニー、シャープと…。
最近のカタル君は自分の植え付けられたこれまでの基礎概念を払拭することに意識的に努めています。視点を変えれば世界が変わる。新聞配達を経験し社会構成の一端を垣間見た思いです。多くの弱者と言う認識が正しいかどうか分かりませんが、まじめで実直な為に肉体的な労働でしか、生活の糧を得る術を知らなかった社会の底辺を支える生活は新鮮でした。価値観が大きく変わりますね。一晩で遊ぶ20万も、1か月掛かりようやく手にする20万も同じ金銭的な価値ですが、どちらに歩があるのでしょう。お金って、何かな?
まぁ、そんな問題よりも今日は、最近、目にしたレポートで気に入ったものを紹介しておきます。みずほ証券の沈建光氏が「温家宝首相は最近、投資促進と雇用拡大にゴーサインを出しており、長沙の投資計画は中国の地方政府の財政刺激策の新たな波の始まりだ」と述べていると言います。背景は7月26日付の国営中国新聞社の報じた8290億元(1300億ドル)規模のインフラ投資計画を湖南省の長沙市が打ち出したと報道された記事のようです。中国は二度の金利引き下げを実施し、再び社会基盤整備に動き出すのは良く理解できますね。この地域を治めるのは中国共産党湖南省委員会常務委員会委員、長沙市委員会書記 陳潤児氏と言う人物で副総理を務める李克強と仲がいいとされます。李氏は小沢人脈の一人で、米国が検察を使って小沢氏の政治生命を断つ、企てをした背景とも噂されている人物ですね。だから10兆円規模もの公共事業投資計画も眉唾とは思えません。更に最近は躍進する自動車産業の誘致を巡って着々と布石を打っており、日本の住友ゴムも進出を決めましたね。故に誇張が多い証券レポートのなかでも沈氏のこのレポートが話題になる背景があるのです。
人口700万人都市に10兆円のインフラ整備です。加速する開発投資を話題にする背景がここにもありました。動画サイト、ユーチューブの「中国人はわずか6日間でホテルを建設する」するという動画です。此方です。
面白いですね。中国人を馬鹿にしちゃダメですね。日本は欧米信仰の風土があり中国人と言えば、毛嫌いする人が多いのです。しかし歴史を見れば我が国は中国の文化の恩恵を受けてきたことは明らかで視点を変えてみる必要性があります。小沢氏が親米から中国重視とも取れる行動をとる背景を、米国が安全保障の観点から非難するのは当然の帰結でしょう。表面上の出来事には必ず背景があります。
高速道路のツアーバス事故が起こる背景を考えねばなりません。事故を起こした当事者の責任は当たり前の話しですが、この事故が起こるような社会背景を創った政策官僚まで非難が及ぶことがありませんが、古き良き時代の日本からグローバル化への加速が創りだした社会構造が背景にあるのですね。空洞化の結果、働く環境が劣化し社会にユトリがなくなっている現象です。1995年の阪神大震災は記憶から薄れつつありますが、サリン事件の狂信的なオウム真理教を生む土壌が、日本に存在することを忘れてはなりません。病魔は1995年より広がっているのです。
証券レポートも単に書いたレポートを信じるのではなく、そのレポートの根拠を考えねばなりません。私は新聞に10兆円規模の公共事業投資を中国の地方都市が実行できるのか?不思議だったのです。だからこのレポートを読んでみたいとネット上を探しましたが見当たりませんでした。しかし背景を少し調べると中国共産党湖南省委員会常務委員会委員、長沙市委員会書記 陳潤児氏は、中央政治を動かせるほどの実力者のようです。故にレポートの温家宝の支持は裏付けが取れるのでしょう。よって中国経済は再び成長路線への実験を始めたのでしょう。国家レベルではなく地方都市の10兆円規模と言うスケールの大きさに脱帽します。
株価が上がる背景は目先の業績の推移ではありません。社会的な現象、時代の流れが株価の流れを決めるのですね。だから最近必要以上にカタルは視点を変えて…という言葉を多用しています。視点を変えれば見える世界も変わってきます。歪みが目立つ社会構造を何とか正さねばなりません。教育改革に言及する橋下市長のスキャンダルから、情報流失まで「維新の会」は狙われていますね。日本村社会の洗礼を受けつつあります。僕ら国民は聖人君子ではありません。多少の嘘はつくし、多少の違法行為もするでしょう。大らかな気持ちを持って頑張る若者を応援したいものです。