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コラム

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育つか…成長株(2012年06月10日)

今日は久しぶりに個別株の話しでも書こうかと思うけれど…基本的に相場全体が外部環境に左右される現実を思うと相場を語る気力もなく失われます。今、市場に存在しているのは先物を利用するヘッジファンドの人達と目先の短期ディーリングの人達だけでしょう。こんなものは投資じゃないですね。基本的にかたるは短期のディーリングを否定はしませんが、お奨めをするものではありません。成長株投資が一番いいのですが、銘柄の発掘は難しく時間がかかります。嘗てはトヨタも松下(パナソニック)も成長株と呼ばれた時代がありました。任天堂は古い部類ですが、ヤフーは比較的あたらしく成長した方ですね。米国ではマイクロソフトやアップルなど…数多くの成長企業が生まれています。

基本的に成長企業に育つ為に欠かせない要素は、デファクト・スタンダードを確立した会社です。未知の分野を開拓して世界的に認められる会社がその条件の一つなのでしょう。世界的に情報端末の普及が進み、スマフォを誰もが持つ時代ですから、この関連は有望だと思われる訳でハードではサムソンやアップルが地位を確立させています。しかし重要なのはソフトの分野です。故にカタルは昔からこの関連株に注目してきました。何度、失敗してもトライしたのは、この分野が成長分野で可能性がある業種だからです。でもサイバードからインデックスも失敗、DENAだけが、多少、投資に見合う動きかと思いますが、なかなか流れが創れませんね。

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そうして現在は会員数で有望だと思っているのがグリーですね。コンプガチャ問題など…傷を抱えますが、それ以上にあの地域別会員数の発表が気にかかるのです。ゲーム自体は面白くもなくハッキリ言って文化と呼べる代物ではありません。しかし任天堂も当初はドンキーコングなど単純なくだらないゲームでした。グリーの釣りゲーム等、同じレベルですね。ゲームと現実を融合させるビジネスなど…様々な展開が考えられます。例えばWiFiの技術を使いゲームを利用している他人同士が、街で実際にすれ違ったら…そこで出会いが生まれるとか…。スマフォのアプリは無限の広がりがありますね。

コンプガチャで株価が下落してきており買い易くなりました。リスクは経営者の方向性ですね。DENAと争いを起こす辺り、少し度量の小ささも感じますが、それ以上にあの会員の存在は魅力です。おそらく収益では限られた日本の会員数だけで売り上げを計上しているのでしょう。だから、いきなり数倍に売り上げが膨らむ可能性があります。この時期がいつか?多くの経営者は既に日本はステップとしか見てなくグローバル化していますから日本は捨てたものじゃ、ありません。ようやくピジョンの概念が全ての企業に芽生えてきましたね。ピジョンは早くから少子化で米国や中国に拠点を設け海外展開してきましたね。楽天やユニクロは公用語として英語を採用しグローバル企業への道を歩んでいます。

長いデフレの失われた時代も無駄では無かったのかもしれませんね。輸出では利益が出なくなりどんどん敗退して行く日本企業は最後の砦になっています。余談ですが、何故マツダに注目しているかと言えば、今の政策では倒産ですが、一番グローバル展開が遅れており技術力もあるから仕手化しやすい銘柄なのですね。もし円安に流れが変わるようならマツダが遅れていたから、一番、利益を得やすい体質だからです。残り物には福がある。ただ残れるかどうか…非常に際どい戦いです。野村証券も同じ環境でしょう。両社とも傷を抱える会社です。グリーも現在は見えませんね。売り上げは落ちるのでしょうが、どの程度落ち、海外売り上げがどの時点で見えるのか?ここが焦点ですね。

それぞれの会社には株価的に注目する焦点があります。例えば東レですが…既にドイツの高級車に炭素繊維が採用されたようですが、この動きが広がるかどうか…HVやEVの時代になり航空機と同じで軽量化は燃費の問題になり時代は追い風です。ユニクロと共同開発したヒートテックなど…素材の開発には夢を感じます。日立と共に大企業では面白い存在ですね。

皆さんの関心は欧州危機なのでしょうが…こんなものは、どうにかなる課題でしょう。現実に日本は多額の不良債権を、時間をかけて償却しました。中央銀行と日本化現象の戦いは、必ず、中央銀行側の勝利になります。日本の場合はチビチビとやっているから希望を失った鬱病の日本化現象が広がっているのですね。でもゆでガエル現象は間もなく始まりますよ。必ず、日銀のETF買いは効果を発揮し、膨大な利益を与えますね。昭和40年代の証券不況の時代なんて比ではないでしょう。ラストリゾートの登場はジンバブエの世界です。政治家は馬鹿だから日銀に圧力をかけ続けます。まぁ、白川さんじゃ抵抗できないでしょう。財政問題と絡み、新しく始まる時代は刻々と近づいています。